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サッカーを知るうえで、「戦術」は永遠のテーマです。
サッカーファン同士の会話において、「戦術」というのは永遠のテーマである。しかし、戦術は「相手チームを負かす」ために生まれていくものでもあり、その一連の歴史の流れを理解せねば、「新戦術」が生まれていく本当の意味を知ることはできない。
本書は「トータルフットボール」というキーワードを軸に、現代サッカーの「戦術の変遷」をじっくりと紐解いていく“戦術書の決定版”である。
戦術というと、すぐにフォーメーションの話になってしまうが、人の並べ方は戦術の一部にすぎない。選手を配置しただけで勝てるなら簡単だ。どういうプレーが有利かを考えて、それをチームで実現する段取りを組み、最終的に人の配置が決まってくる。フォーメーションだけをあれこれいじってみても、仏つくって魂入れずということになりがちである。
(本書「はじめに」より)
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Posted by ブクログ
ワールドカップ前に購入。
「トータルフットボールとは何か?」「理想の攻撃サッカーとは?」。サッカーファンにとっては無限に広がるような?テーマだと思います。
そんなテーマを切り口に、サッカーの戦術の歴史を紹介した本がこれ。
特に1970年代以降の戦術の変遷の紹介は見ごたえ十分です。
時に「司令塔」「ファンタジスタ」など、聞こえのいい短い言葉や耳目を引き寄せる「キャラクター」によってサッカーが語られることの多い日本。
普段のメディア報道ではモノ足りない。戦術や歴史、チームの狙いなどを紐解きたい!そんな人におススメしたい一冊です。
余談ですが、この本を読み終えた2週間後、自分は社会人サッカーの試合に誘われることになるのだが。。。
Posted by ブクログ
カバーの帯の写真。白のユニフォームの選手4人とオレンジのユニフォームの選手2人が、ボールと選手の位置関係から考えると、白のチーム側のペナルティエリアの中にいる。オレンジの選手の1人はゴールエリアのすぐ外側で倒れていて、もう1人のオレンジの14番の背番号をつけた選手が背中を向けて右手をあげている。PKを主張しているようにも思えるけれども、審判はペナルティエリアの外側にいて、今のところホイッスルを吹く気配はない。背番号14のオレンジのユニフォームの選手で、サッカーの戦術を語った本のカバーの写真に登場できるのは、クライフだろう。従って、オレンジのユニフォームはオランダ。白のユニフォームはどう見てもドイツだろうから、この写真は1974年のワールドカップの決勝の時の写真である可能性が高い気がする。なぜ本のカバーの帯の写真の話をしているかというと、若干の違和感を感じたから。1974年のワールドカップで決勝まで進みドイツに敗れたオランダ代表であるが、この大会のオランダの戦術は革命的であったとの評価が定着している。その戦術をピッチ上で体現する最も大切な選手がクライフだったことにも異論はないだろうから、この本を現す写真として、1974年のワールドカップの決勝(であるだろう)の写真が使われること自体に違和感は全くないのだけれども、なぜこの写真なのか、だ。クライフのシュートシーン、オランダの攻撃シーン等、オランダがゲームを支配している場面の写真を使えば良さそうなものなのに、という疑問だ。そもそも、あまりインパクトのある、目をひきつけるような写真でもない。革命的である、とまで言われたが、実際には1974年大会の決勝でオランダはドイツに敗れている。開始早々にPKで先制したにも関わらず、結局はドイツに逆転され、最終的なスコアは2−1で優勝することはかなわなかった。オランダは、次の78年のアルゼンチン大会でも決勝に進出したが、結局はケンペスのいたアルゼンチンに破れ、2大会連続の準優勝に終わっている。だから、絶賛はされた当時のオランダチームであったが、一度も頂点には立っていないのである。帯の写真は、それを暗示している、ということなのだろうか。それがこの写真を使った意図なのだろうか。と、どうでも良いことを書いたけれども、この本はサッカーの戦術史、ということはクラブや代表も含めた、サッカーの近代史そのものを書いた本である。かなりの調査の裏づけをもとにした本であることは明らかで、そういう意味では、少なくともサッカーファンにとっては、かなり読みごたえのある本だった。
Posted by ブクログ
戦術クロニクルというにふさわしい本。
サッカーの戦術の変遷を、時代を象徴するチーム戦術と個(選手)をベースに紹介している。
個人的に面白かったのは、サッキ監督が導入したゾーンプレス(ACミラン)の登場から、クライフ監督の「優れたテクニックの前では、プレッシング無力」という挑戦(現在のバルセロナに続く)。
そして、その間に登場した「ジダン」という選手の特異な才能-プレッシングをかけている中でボールを取られない個人が産む戦術的な効果-を分析していた点。
このようにサッカーの戦術の移り変わりの中で、卓越した個が登場し、その才能が生きているということを考えたことがなかったので非常に新鮮だった。
また、まえがきで、戦術とは、ゲームに勝つための手段である点を指摘し、「トータルフットボール」については、サッカーに取り組む姿勢の問題(勝てばいいってもんでもないでしょ?いいサッカーってどのようなものよ?)で、「トータルフットボールとはサッカーの良心」、「よりよくサッカーの世界を生きようとした証」と表現していたのは印象に残った。
西部謙司、いいこと言います。
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