地球壮年期の終わり

地球壮年期の終わり

小説・文芸
2,530円 (税込)

12pt

林譲治史上、最もシリアスかつ斬新なファーストコンタクト

2034年、激化する水利権紛争への対処のためエジプトに駐留する自衛隊に物資を輸送する紅谷は、カミカゼドローンの襲撃を受ける。彼を救助した全身防護服で身長3メートルのカスケリスと名乗る謎の存在は、地球侵略のため調査活動に従事していると言うのだが。

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地球壮年期の終わり のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    林譲治氏お得意のファーストコンタクト物

    作中で描かれる近未来の世界情勢と日本の描写がもう全然救いがなくて そうか 今SF作家が予想する未来はこうなんだ 参ったなぁ

    それだけにずっとモヤモヤする異星人の意図がラストで説き明かされるのがスッキリして
    とても好きだな

    0
    2026年02月22日

    Posted by ブクログ

    2026年1月に刊行された作品で、紛争によりスエズ運河が封鎖されるという、現実に近い描写があり未来の予測がお見事。フェイクニュースの氾濫も、この先起こるというより既に起こっているとも言える。難民は地球人には人間扱いされないけど宇宙人はちゃんと人間扱いしてくれる、ってのが印象的。

    0
    2026年06月27日

    Posted by ブクログ

    昨年の「惑星カザンの桜」に引き続き、林譲治の新作書下ろし「地球壮年期の終わり」が出版された。題名から判るように、クラークの「幼年期の終り」をオマージュ、若しくは意識した作品となっている。勿論、全く同じ作風に仕上がっている訳でもなく、あくまでも方向性は同じで種々の細かい設定に林譲治のオリジナリティーが出ている。自衛隊がらみのテイストはまさにそのもの。

    幼年期では異星人の挙動がいちいちセンセーショナルであるのに対して、壮年期はじわじわと小さな個別対応を重ねていく。それぞれのファーストコンタクトも地味。ストーリーは三本立てで最後に収束するといったごく一般的な構成となっている。この手法を他でも結構見る機会が多いので、最近流行っているのだろうか。宇宙人側の対応は、どのストーリーでもブレが無いので、流れをある程度予想して読み進めることができた。人間側も宇宙人とコンタクトする人は落ち付いた方ばかりで、これもストーリーが脱線することなく非常に読みやすい形となる。まあ、その分、それ以外の人の中には好戦的・エキセントリックな方がいいアクセント感を出しているのが実に小気味良い。

    そして最大の関心事は、宇宙人がどの様な目的で地球に来ているのかということ。勿論、その理由をここで記載してしまったら典型的な「ネタばれ」となってしまうので詳細には書かないが、いやーなんだかなぁという内容でちょっと肩透かしを食らった感じ。いくら精度の高いデータを得たいからと言って、あまり効率的とは言えないな。でも宇宙人にとっては効率を度外視しても精度の高いデータを欲するのには切実な・・・ネタばれになるので言えません。そして話は終わっても、宇宙人のデータ収集は今後も続く。

    0
    2026年06月09日

    Posted by ブクログ

    幼年期の終わりをどうしても想起してしまう。あの圧倒的スケール感。まぁ読むきっかけとしては、妥当な題名となっているかな?ウフフな作品。

    0
    2026年05月22日

    Posted by ブクログ

    7,000光年先からやってきた一風変わった宇宙人=侵略者の先行調査員たち。その視点を通して地球人を見てみると、食べもしないのに同族を大量殺戮するのは人類だけ、パレスチナで100人死ぬのは当たり前だけどニューヨークで10人死ぬと大ニュース、難民問題、AIによるフェイクニュースなど人類のおかしな部分や現代の問題が浮き彫りになっていく。
    そんな侵略者の調査員たちと、人間たちがズレた会話をしながら、ある一点に向かって進んでいくのはよくできているし、読んでて考えさせられるが、中盤どうにも人類の問題を盛り込みすぎな気がして、少し飽きてくる部分があった。しかし、気付きも多く、構成というか設定のおもしろさが抜群なので、読書の楽しさは存分に味わえると思いう。

    0
    2026年05月12日

    Posted by ブクログ

    星減らそうか迷ったくらいのレベル。

    多分、アイデアというか、プロットは悪くないんだと思うが、どうにも一本の作品にすると、はあそうすか、という感想に落ちてしまう。

    読ませるレベルになってないというか。
    もっと短くしてショートショートくらいにまとめられたら面白いんではないか。

    侵略、とかネット情報とか、面白くなると思うねんけどなあ。

    根幹に関わるアイデアを、会話で、それも、一方的な発言で説明するというのは、好みもあるのかもしれないが、下作にしか感じない。
    社会問題を絡めて来ると、途端に浅い理想論が腐臭を放つのもこの辺の特徴かもしれない。

    宇宙人の描き方がクソつまらん。

    大名作「地球幼年期の終わり」に比すべき何もない。

    0
    2026年05月14日

    Posted by ブクログ

    クラークの名作タイトルを彷彿させるタイトルに惹かれて読み始めました。
    SF的な舞台背景は凄いですね。
    ただ、規模が大きすぎて俯瞰でみているような、教科書をながめているような、どこか冷めて読書をしていて熱中することができなくて残念でした。

    0
    2026年03月27日

    Posted by ブクログ

    2034年、侵略のために地球を調査しに来たと言う宇宙人と接触した三人の人物の、視点が切り替わりながら話が進んでいく。
    地球をはるかに上回る技術を駆使し、調査してるとはいえ、やたらと地球の歴史や内情に詳しい“なんかムカつく”宇宙人と登場人物らが語り親交しながら、次第にその真意がわかっていくという話の構成は見事。
    宇宙人の言ってる内容、合理的な理屈はいちいちもっともであるが、感情的、そして価値観として割りきれない地球人との対比も面白い。宇宙人が仕掛ける「侵略」は確かに定義上「侵略」と言えるが…まぁ、確かに「侵略」だわな。
    ただ、終盤の展開と侵略の目的、論理的な構成こそ楽しめたが、いかんせんそこに至るまでの話の展開が冗長だったのは否めない。もっとスッキリできたようにも思う。

    0
    2026年03月16日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2034年現在の延長線上の近未来。米国は排外的独裁国家、日本は海外からのネット情報を遮断、自衛隊はPKOに積極的に派遣、在日米軍は米政府から半独立、自衛隊も政府からの自立を指向し秘密裏に核兵器開発。イスラエルのスエズ運河占領とナイル川の水利権紛争から北アフリカは大規模な戦争状態。
    ガザ難民で日本国籍の紅谷は北アフリカで自衛隊の下請業務中に、ガザ難民で日本国籍の青沼はマネロン組織から横領し逃亡中に足柄SAで、パイロットの藤堂は地中海でNPOの病院船で、それぞれ宇宙人とファーストコンタクト。
    各国は宇宙人が来ていることは掴んでいるものの、フェイク情報により情報操作、様々なフェイクの重なりやAIのフェイクにより実像が掴めなくなっている。
    宇宙人は地球侵略が目的とは言うものの調査観察に重きを置き意図が見えない。紅谷が宇宙人の祖先の生態からスカベンジャーというと宇宙人が自らスカベンジャーと名乗る伏線が最後に回収される。宇宙人が発見した文明すべてが滅亡しており、滅亡過程にある地球文明を調査観察し滅亡の原因を明らかにすることが目的だった。
    そのため、難民、亡命者の科学者が開発したフェイクを作らずフェイクの影響を受けない汎アフリカAI群に最初に接触。難民はAIに支援されたリーダーがいないコミュニティを形成。統治や公共サービスは分割されすべての人が従事。
     宇宙人はたんなる観察者をやめ、難民コミュニティと旧来の国家の対称試験体を観察。前者については文化侵略を許容。

    0
    2026年08月27日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    p.184に誤植(~思った以上に巳道は気が立っていたようだ。跪いていた巳道をいきなり~殴りつけてきた。←巳道は巳道を殴らないよね。後の「巳道」が正しくは「青沼」)

    カスケリス「~本能に依存しても平和になるわけじゃないってことだよ。~」
    紅谷「シニカルな奴だな」(p.204-205)
    ←いや、たいていの地球人も、本能に依存して平和になれるなんて思ってませんぜ。

    0
    2026年08月08日

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