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アメリカでベストセラーとなった経済書『21世紀の資本論』は「問題」だらけの内容だった! 机上の空論に振り回されないための必須の知識を示しつつ、同書の正しい読み方を伝授する。
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Posted by ブクログ
★★★★☆ 苫米地英人の本はいつも新鮮な驚きをくれるが、これは二重の意味で面白かった。 巷で話題のトマ・ピケティ著「21世紀の資本」の関連本のひとつだが、ピケティに興味がなくても大丈夫。 というのは、本書も他の苫米地本と同様、解説にかこつけて著者が自説を展開するという“いつものやつ”だからだ。...続きを読む それも、今回は(前にも書いたけど)二重に面白い。 他のピケティ本の著者との視点の違いが楽しめるからだ。 ピケティの主張は「r(資本収益率)>g(経済成長率)、つまり資本を運用して得る収益の方が、働いて得る収益より大きいから格差は縮まらないどころかどんどん開いていく」というもの。 ピケティはこの解決案として「金持ちは資本をタックスヘイブンに逃してるから全世界で一斉に資本課税をしなければいけない」というアイデアを出しているが、それに対し苫米地は「金持ちの資本はタックスヘイブンではなく金融空間にある。それもレバレッジが効いているから課税できない」という。 「レバレッジが効いてるから課税できない」というのは、例えば100万円の手持ちがあって、レバレッジが10倍なら1000万円の取引ができるわけだが、その場合100万円に課税するとすると、実際には10倍の取引をしているからいつまでたっても格差は縮まらない。 といって、1000万円の方に課税すればいいかというと、手持ちは100万円しかないわけだからこの1000万円の内訳は、100万円(手持ち)+900万円(借金)ということになり、900万円の借金がある人から税金取るわけにはいかないから、やはり格差は縮まらない、となる。 では、他のピケティ本の著者はどういうことをいっているかというと、特に経済学者がいっていることなんだけれども、もっと根本的なところに問題があるという。 それは「r>g」の「r(資本収益率)」である。 「r(資本収益率)」の「資本」の定義の仕方がピケティはおかしいというのだ。 難しいことはわからないが、どうやら一般的に経済学で使われている「資本」の定義より、ピケティは広い意味で「資本」という言葉を使っているらしい。 哲学の本を読むと、冒頭に「この本ではこの言葉はこういう定義で使いますよ」ということが書かれている。 言葉は使う人によって意味が変わってしまうから最初に意味を限定しておかないとちゃんと内容が伝わらないからなのだが、逆にいうと定義さえ変えてしまえば、内容なんていかようにもなるということだ。 苫米地の意見は三菱地所で実際に資本を右に左に動かしていたから出てくるもので、経済学者の意見は学問だからこそ出てくる意見という意味で、両者を比べてみるととても面白い。
学問とは何かということを踏まえた上で、経済学の位置づけを赤裸々に語っている。ノーベル賞受賞者含め多くの人に賞賛されている中で、専門外の分野にも関わらず問題点を発見し批判を行っているのは流石と思えた。
この本の著者にアグリー。ただ、累進課税のところでは苫米地氏とは異なる意見。 r>gって、そんなの当り前じゃん!何を今更。なぜそんなに有難がってこんな分厚い本読むんだろう?それは苫米地氏によると「インテリアブック」だって。なるほどね。ちなみに私は元の本読んでないし買う気ない。この本で十分。しかし、日本...続きを読む人ってのはブームに乗せられやすいというのを再び認識。マイケルサンデルの「白熱教室」を思い起こさせる。あれはもっとひどかった。太平洋戦争での最大の悲劇、原爆投下に一言も触れていないあれは完全に偽善だ。
「そうやとは思うけど。。」っていう感じの本。 タイトル通り、何か議論が展開されるというよりは、「問題点が多いよ」という本。 資本主義が進めば格差が拡大することは避けられない。 それを是正することは大切だが、ピケティの提案では不可能である。 という感じ。
21世紀の資本論の苫米地氏による、書評の本。 理想としてはいいが、研究者が実務の経験がないのか、 現実に即してない部分が見受けられるとのこと。
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『21世紀の資本論』の問題点
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