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成功の象徴として都心のタワマンに住むことに憧れていた独身30歳の清那。格安でヴィンテージタワマンの低層階を購入し入居するがマンションの総会に出席すると、理事は高層階住人のみで、管理組合規約にない奇妙なルールの遵守を言い渡される。リフォーム禁止、来客禁止、勝手な売買禁止などに加えて、聞いたことのない神を祀った祠の管理まで。とんでもない物件を買ってしまったと後悔する彼女だが、しだいにマンションでは夜中に下駄の音が廊下に響き渡り、さらには〈何か〉につけられている気配が――。「今、自分は本物の〈因習〉が生まれる瞬間に立ち会っているのかもしれない。都心のタワーマンションの中で」
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Posted by ブクログ
タワーマンションの闇を、怪異とヒトコワの両方から攻めてくる一冊。
都会のタワマンなのに、因習村と何も変わらない閉鎖的な小さな世界。
古くからこの敷地に祀られていた「ぬひんさま」信仰が、マンション内でもしっかり息づいている。
それを知らずに、上昇志向の高いバリキャリの主人公がこのマンションを買ったことで、怪異とタワマンヒエラルキーを目の当たりにする。
因習村もタワマンも、閉鎖されて独自の文化が確立されたら結局同じ。場所ではなく、人間の思考が閉鎖的になり、エゴや猜疑心から他力本願に何かにすがることで、因習というものは出来上がっていく。人間の本質が変わらなければ、どんな場所でも因習は生まれるのだな、と感じた。都内の高級タワマンヒエラルキーへの風刺も効いたホラーだった。
ストーリーは前作よりも読みやすく、わかりやすい。そのままホラーゲームにもできそうな感じがある。
「ぬひんさま」という名前のインパクトだけでも素晴らしい。個人的にも2日で読み切るくらい、楽しく読ませていただきました!
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