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京の都を旅立って半月。大宰府にたどり着いた夏樹と一条は藤原久継と対面する。姿は都で会った久継そのものなのに、初対面の優秀な官人として振る舞う彼に混乱する夏樹。大宰府に滞在するうち、やはり彼が怪馬の乗り手だと感じつつ、信じたくない気持ちで思い悩む。しかし、一条は久継を冥府への引き渡しを狙う術者だと確信し、その迷いを一蹴。証拠固めのため、二人は久継の屋敷に向かい・・・・・・。冥府をも巻きこんで事態はさらに混迷する!
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Posted by ブクログ
長かった割には、なんだかこれで終わり?という肩透かし感がすごい。 作者の意図らしいけれど、まだ後日談があると思っていたのにばっさりと断ち切られた気がしてしまい、戸惑う。 最終巻は夏樹にものすごいイライラしてしまい、嫌いになりそうだった(笑) 久嗣への執着がすごいので、なぜそんなに執着するのかが理解が...続きを読むできず謎になってしまったw。 一条への思いやりもないし。 そしてその一条は問題ないのだろうか? 久嗣の怨霊にまでなった理由も「え?っ」て感じだし。 うーん、やっぱり何もかも中途半端な終わり方な気がする。
ラスト数ページで大号泣。 涙でビッショビショのティッシュが散乱するテーブルに突っ伏して大号泣(笑) 久継はさ、2人が幸せだったらそれで良かったんだよね。 元々自分が身を引く立場だって理解もしてたし、都から追いやられた時も、ここいらが潮時だとも思ったんじゃないかな。だから美都子のことも無理に連れ...続きを読むて逃げなかった。 頭の中将と美都子が今幸せで居てくれたら、それだけで自分が身を引いた甲斐が有ると、2人の幸せが自分の幸せだと、そう思えたんだと思う。 でもそうじゃなかった。頭の中将は後悔していた。心から幸せにはなってなかった。 それが許せなかった。 2人が幸せになってないなら、自分が大宰府まで追いやられたのは何だったのか。自分が身を引いたのは何だったのか。美都子を残して去ったのは何だったのか。 ふざけるな!!!お前たちだけは幸せで居なくちゃいけないだろ!! その思いが御霊にさせてしまった。 もしかしたら、御霊となって2人を連れて行くつもりだったのかもね。ただ頭の中将を殺したいんじゃなく、2人を連れていって、また3人で過ごしたかったのかもしれない。それが人の道理から外れていると分かっていても。 でもそれを夏樹がそれを止めてくれた。 よくやった、小僧。この一言に、久継の思いの全てが詰まっているようで、辛い。 邪魔をするなら夏樹を消すという思いは確かでも、それと同時に、自分を止めてくれるのも夏樹だと思ってたんじゃないかな。何だかんだ、弟のように思ってくれてたと思いたい。 最後はブツっと切れていて賛否あるかもだけど、私は夏樹の心情を考えればあのラストで最高だと思う。 夏樹はきっと、あの後から記憶が曖昧なんじゃないかな。自分がどうやって家に帰りついたのかすら分からない気がする。 あそこで話が切れているからこそ、それが伝わってくる終わり方だと思う。
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