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地球を救った宇宙人が日本に住み始めた未来。
主人公のノマモトは、宇宙が経営する工場で虐げられながら働く17歳の女性。
ある日、家族を宇宙人に殺されたという北見と出会い二人は仲良くなりますが、彼が宇宙人の死体をノマモトの家に持ち込んだことで、思わぬ事態に…。
それをキッカケにノマモトは宇宙人退治を考え始め、北見と共に行動を起こします。
さらに二人は宇宙人を殺す手配師イグラスカルとその部下・背骨と出会い、宇宙人退治の計画を進めることに!?
本作を読んで真っ先に思い浮かんだ言葉は「明るい狂気」でした。
地球を救ってくれたとして世間のみんなが大好きな宇宙人は果たして本当に「いい存在」なのでしょうか?
ノマモトと北見の目線で見る宇宙人は傍若無人。奴らのせいで「無敵の人」となってしまったため、二人にとって宇宙人は消えてほしい存在でしかありません。
世界が宇宙人に対する1/10でも彼らに優しい世界であったらこんなことにはならなかったのかもしれません。
世間とのズレが己の惨めさや宇宙人への嫌悪をより加速させていきます。
そんな彼らの鬱積がとんでもない方向に発露したのは、北見が思わず宇宙人を殺してしまった時ではなく、その死体をノマモトが食べて処理するという方法を執った瞬間です。
「なんだ、殺しても何とかなるじゃないか」
この気付きが「明るい狂気」でなくてなんでしょう!?
宇宙人を殺すという共通目標を持ったふたりですが、その目的は微妙に異なります。
ノマモトは今まで飢えてきた分、ずっと美味い物(宇宙人)で腹を満たしたい。
一方北見は、自分たちが住む街から宇宙人を追い出すことを目的とします。
この違いが今後どう展開に影響するのか気になるところです。
また序盤で北見が言っていた、
本当に地球に隕石が迫ってそれを宇宙人が対処してくれたのか?もしかして平和的な侵略をするための自作自演なんじゃないか?
というセリフも気になります!!
無敵の人である二人とカニバリズムのような(?)展開。
非常にハードで暗くなりがちな物語を描いているのですが、絵柄のキャッチーさとキャラクターのコミカルさによって読み口は非常に軽くなっています。
タイトルの『ドラマクイン』ですが、恐らくは「ドラマクイーン」が元ネタと思われます。
ドラマクイーンとは英語のスラングの一種で、自分がドラマのヒロインであるかのように、大袈裟で同情を誘うような、感情的な振る舞いをする人間を批判的に表す言葉のようです。
果たして誰のことを指しているのか!?はたまたこの物語全体のテーマなのでしょうか…!?
「いいヤツってなんか信用ならないよね」
そういう感情を抱いたことがある方には是非読んでいただきたい作品です。
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