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本書は差別的な行為、発言、あるいは偏見について日常でどう考えていいのかわからなくなったとき、「差別とはどういうものか」「差別はなぜ悪いのか」「差別はなぜなくならないのか」の3つの問いを通して、差別について具体的な事例を参考にして、哲学的に考える本
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Posted by ブクログ
今この社会を生きていくうえで「差別」というテーマについて考えずにやっていくことはほぼ不可能(すさまじい特権を持っているなら別だが)だと思う。とはいえ、明らかに間違っていると思うことに声を上げようにもそれを上手く言語化できなかったり、詭弁でごまかされてしまったりすることは驚くほど多い。この本は、あらゆ...続きを読むる差別に抵抗していきたいがそもそも「差別をなくすべき」という前提を共有していない人間に対して反論する言葉をまだ構築できていなかった私のような人間にはまさにぴったりの本だった。 差別という大きなテーマを「差別とはどういうものか」「差別はなぜ悪いのか」「差別はなぜなくならないのか」の3つのトピックに分けて、かなり易しく説明してくれている。特に、感情や善悪といった曖昧な基準でなく、事実やデータがすべてを決定する、それらが存在しているのだから差別が起きるのは仕方がない、といった姿勢が「知性主義」としてしっかり有徴化されていたのがよかった。 この本に書かれていることを思考の土台として活用することができれば、身近な差別にもっとうまく立ち向かっていけると思う。注釈で紹介されている本も今後の勉強で役に立ちそうで、まさしく道先案内という言葉がふさわしい。新年一発目にこの本を読めてよかったと思う。
哲学入門ということもあり、分かりやすい答えは無く、継続して考えるきっかけを与えるような本に思います。 個人的には理解・納得しきれないところはありますが、今までと異なる視点に気付くという意味では良かった本でした。
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