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長年連れ添った夫を亡くした、はな代。
彼女の夫は悪い人ではないものの、ちょっとズレていたり、はな代のお洒落心に対し「みっともない」と言ってしまう、所謂“古いタイプ”の男性。
はな代は街中で見かけた化粧品店の店員・堂島芳子(どうじま よしこ)と出会い、夫からの呪いを振り切り、美容やお洒落に目覚め“自分の好きなことをする”という新たな人生をゆっくりながらも歩み始めます。
美容やメイクは何歳になってもやってよい!というのが主題のように思えますが、この物語のメインは違います!!
自分の“好き”を見つける物語であり、人生の艶めきは何歳からでも得られることを教えてくれる物語でもあり、麗しいご婦人と可愛いご婦人の淡い想いの物語なのです。
登場人物の関西口調もあり、物語全体的に流れるゆったりした空気感が心地よく、schwinn先生が言葉選びを非常に意識されているのを感じます。
また端々に織り込まれたはな代の亡き夫との会話からは現代で言う“モラハラ夫”を感じますが、決してそれを批判するためではなく、今までは心に引っかかりを感じながらも受け入れてきたはな代の強さがそれを受け流しそれでも自分の好きを貫くしなやかな強さへ変化したことを表すために描かれているのです。
恋愛の多様性、人生の多様性をサラリと描いているところもポイントです。
物語の中に『花物語』という小説が登場します。
今作『はなものがたり』のタイトルも『花物語』をリスペクトして付けられたのでは?と思う、物語の重要なアイテム。
こちらは恐らく大正時代に発表された吉屋信子さんの少女小説かと思われます。
少女や女性の友愛を描いた物語で、今作のはな代はその世界に憧れを抱いています。
『花物語』を読むはな代は乙女全開でとにかく可愛らしいのですが、彼女にとって美しく凛とした芳子は憧れの物語の世界に引き込んでくれるような存在なのかもしれません。
今後、芳子とはな代の関係がどうなっていくのか、彼女達の人生がどう進むのか見守りたいです。
私にはあまり合わなかったです
リアル書店のオススメのディスプレイを見かけて面白そうと思って電書で読みました。
とりあえず一読目はピンと来なかったです。高評価なので、個人差があるのだろうと思います。
次巻は購入しなかった本です。
シニアからの青春
シニアの私に刺さりました。
年齢行ってたって、楽しいことして生きたい!って思える作品でした。
次回も楽しみにしてます。
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