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Posted by ブクログ
良い戦争はない。英雄はいない。
戦争に良い評価を下すのは、生死からかけ離れた人々。身内ですら、共感とはかけ離れたところにおり、兵士は絶望する。
太平洋戦争という、GHQが押し付けた名称により、我々日本人は中国やアジアへの加害意識を薄めてしまったという。この名称は、あくまでもアメリカ視点での名称であって、日本視点ではない。
アジア人同士は仲良くなりやすい…というのは、欧米のステレオタイプなのだろうか。東アジアでいえば、この3〜4カ国ては緊張する。相手の日本人観に委ねるところが多くなる。国として、許されていない。
人生の終盤で、戦争を経験した人々が、どういう思いにからめとられているのか、直接的なコミュニケーションを通じて、我々にも伝えてくれる。
今も変わらない。これまで以上に理不尽で勝手で、悪としか言えない戦争で、市民が苦しみ、亡くなっていく。政治家の良識が消えていく。
Posted by ブクログ
あなたは2011年の今日何をしていたか覚えているだろうか?おそらく思い出せないだろう。でも、2011年3月11日の記憶はあるはずだ。
戦争経験者が80代90代になっても戦争の時のことを覚えているのはこれと同じだという。
人はそれらを人生の最期に必ず振り返る。
Taking it day by day. 一日一日を乗り越えてゆく。
I'm ready to go home. 旅立つ準備は出来ている。
この先、この言葉を頼りにすることは思わしくない。
でも人は必ずそう言う場面に出くわす。
2021年の最後にこの本に出会えたことを幸せに思う。
Posted by ブクログ
素晴らしい本だった。
日本人である著者が、音楽療法士としてアメリカで活動する中で出会う人々から聞いた「戦争」についての話を様々な角度から教えてくれる。
この第二次世界大戦は、国も立場もバラバラな人たちひとりひとりの心に、人ひとりでは到底抱えきれないほどの大きな影を落としたことが改めてわかる。
その大きすぎる記憶を心の中に押し込めてここまで生きてこられたことが、どれほど大変なことかは想像はできても本当の意味で理解することはできないだろう。
それでもここに書かれた人はほんの一部でしかない。戦時中に生きていた、なんの力も持たない国民は、皆このようにして今の時代まで生きてきたことを忘れてはいけないと思った。
私が見聞きしてきた戦争についての記憶はほんの一部分でしかなかったことがよくわかる。
それはとても薄っぺらい学校の授業のせいでもあるが、目を向けようとしなかった自分自身のせいでもある。
心のどこかに関係ないという気持ちもあったと思う。
今の平和を大切にして2度と同じことを起こさないように、この地球上で暮らす全ての人が共有できることを願わずにいられない。
Posted by ブクログ
音楽療法士としてアメリカのホスピスで働いていた著者の、戦争当事者、ホロコースト当事者であった患者との対話の記録であり、患者たちが最後に言い残しておきたい、言い残さざるを得ない記憶についての考察。
彼らも私たちも人間なのだと、読み始めたら止まらなくなった。最近では頭でっかちに歴史が修正されていて当事者の声が蔑ろにされがちだけど、政治的意義は政治が、経験談は当事者や当事者と直接話した人がそれぞれに次世代に受け継ぐべきだと、この本を通し、思いをより強くさせられた。
また患者たちがこの世を去る直前にそれぞれに印象的な言葉を残していくが、それぞれの矜持がある。
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