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世界のさまざまな地域や文化では、「死」をどのように悼み、弔うのか――35の葬送の風習や儀式を、多彩なビジュアルと、コラムやインタビューを交えた解説でめぐる。
たとえば、街が音楽に包まれるニューオーリンズの「ジャズ葬」。骸骨メイクと花飾りで祝うメキシコの「死者の日」。日本人にとっては驚きの、故人を掘り起こして再会するというマダガスカルの「骨返し」や、亡き人の酒癖や失敗談も墓標に刻むルーマニアの「陽気な墓地」。歴史に根差した風習だけでなく、現代では、携帯電話やスニーカー、ワインボトルを模したガーナの「創作棺」や、遺体を堆肥にして土に還すエコ志向な「グリーン葬」、遺灰をロケットに載せて飛ばす「宇宙葬」も。
哭(な)く、叫ぶ、笑う、歌う、酔う、着飾る、祝福する――かくも多様な死生観や葬送の在り方には、歴史的、宗教的、文化的な背景があり、ページを繰るごとに、「死」は避けられなくとも決して終わりではなく、悲しいだけのものでもないという不思議な感慨に満たされる。よき生と、幸せな旅立ちのための「世界のお弔いガイド」。
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Posted by ブクログ
まず表紙がおしゃれ。そして本文も、写真と解説、コラムの配分が絶妙でレイアウトのセンスが良く、そして読みやすい。
「死」と向き合うやり方は世界各地によって千差万別なんだけど、どの社会でも、大事な人を亡くした時の心の痛みをやり過ごしたり乗り越えたりするには、親族とか共同体との一体感が大事っぽいなぁ…とあらためて強く感じた。いや、理屈としては知ってたけど、ここまで具体例をたくさん見せられたらハラ落ちしたというか。
私自身は子供の頃から今まで「葬式も法事も墓参りもくっそどうでもいいしめんどくさいから関わりたくない。天国も地獄もいらんし死んだら無になる、それでええわ」と思ってきたんだけど、それってとりもなおさず、生まれ育った家族や共同体への愛着や帰属意識がまるで無いということだな…と再認識してしまった。はてさて、こんな根なし草みたいなことで自分の老後は大丈夫なのだろうか…。穏やかな死は迎えられなそうな気がするじゃん。困ったな。
一族とのつながりは感じられなくても、生命のつながりは維持したいと思うから、遺体を堆肥にでもしてもらってそこから草木が育ってくれるイメージを持てたら安らかに死ねるかな。チベットの天葬(鳥葬)がいちばんわかりやすくていいけど、日本にいる限りは無理だろうしねぇ。
まぁ中年を過ぎたら読んどいてもいい本ですよ、きっと。
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