ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
2pt
アパートの一室での毒殺、黄色の部屋の密室トリック――素人探偵・奈々村久生(ななむらひさお)と婚約者・牟礼田俊夫(むれたとしお)らが推理を重ねる。誕生石の色、五色の不動尊、薔薇、内外の探偵小説など、蘊蓄(うんちく)も披露、巧みに仕掛けたワナと見事に構成された「ワンダランド」に、中井英夫の「反推理小説」の真髄を見る究極のミステリー! 新装版へのあとがき、地図、年譜を収録。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
1~2件目 / 2件
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
日本三大奇書のひとつであり、アンチ・ミステリの金字塔とも言える作品。 探偵達の永遠に続く推理合戦に、現実と虚構が混ざり合い、一気にワンダランドへ連れてかれました。 犯人の独白が痺れたしミステリファンには刺さるんじゃ無いかなぁ
アンチミステリの世界 これは… なるほど。 『ドグラマグラ』とも『黒死館殺人事件』とも違う。奇書と構えて読むからか、胸に遺物が残る読後感。 1955年が舞台。 1年前に起きた洞爺丸沈没事故により両親を亡くした氷沼蒼司、紅司、藍司。 ある晩、藍司はアイヌの格好をした不審者を目撃し、紅司は、アイヌの...続きを読む呪いや洞爺湖の蛇神の祟りだと怯える。 藍司が働くゲイバーの客であり、蒼司の友人、光田亜利夫は氷沼家と仲を深めるが、そこで謎の密室殺人事件が起きてしまい、巻き込まれてゆく。 家系・密室系のミステリーです。 ノックスの十戒はもちろんだが、江戸川乱歩や不思議の国アリスの話などがポンポン出てくる。 複数人による推理合戦が繰り広げられ、読んでいる方は次々に湧いて出る容疑者やトリックに惑わされてしまう。 それぞれの人が独自の見解で犯人を推理しているので、まるでゲームのエンディングが幾つもあるような錯覚に陥るが、ちゃんと真相は1つなので安心して下さい^ ^ 奇妙な推理合戦も魅力ですが、最後まで読んでこの作品の本当の魅力が分かります。 読後は『暗黒館の殺人』と同じようなモヤが心にかかります。 (暗黒館の殺人が大好きなので、すぐ基準にしますが、深い意味はありませんw)
再読。 久しぶりの中井英夫文体に実家のような安心感をおぼえた。解説の出口裕弘は美文の度がすぎると思っていたようだが、シンプルではないにせよハッキリとしたスタイルを持つ文章はそれだけで読むストレスが少ない。 探偵気取りのキャラが何人もでてきて、推理を披露するや「いやいや…」と否定され失敗していくタイプ...続きを読むのミステリーが好きだと最近自覚したんだけど、その源流は『虚無への供物』だったんだなと。この形式の面白さは「一つの事件につき幾つもの解釈法を読ませてもらえるお得感」だと思う。けれど、この〈推理ゲーム〉がゲームであること自体に意味を持たせているのがこの作品のすごさ。推理小説が殺人事件を創り出し、探偵による秩序の回復をエンターテイメントに変える虚構の謂だと知っていれば、真犯人の動機と小説の構成が織りなすテーマの見事さにクラクラすることだろう。
日本SFの三大奇書として有名な本作だが 奇書という言い方は充分に誤解を招く 作者はアンチミステリとし「推理小説の墓碑銘」と評されたというけれども 現在ではそう言われることはない つまり『黒死館』や『ドグラマグラ』と違い 普通のミステリと呼ばれるものと違うものでは既にない ただ違うところがあり奇とする...続きを読むなら 日本人作家の書いたミステリとして 普通と違い良くできていることにのみ奇があり けれどそのことは不思議でなくミステリでもない
面白いけど難しかった 色々自分なりに推理とかしたけど全然でした 作中に出てくる曲を聴いてみたりしてそこらへんも楽しめた
下巻はアパートでの毒殺死、五色不動の謎、まだ起きていない第四密室殺人事件の素人探偵推理、犯人の告白編。気の毒にぐらいしか考えていない物見高い御見物衆達は現代にも通ずる。推理小説ではなくアンチミステリーらしい。
長かった。作中作との入れ子構造をとったりと、以外な形で謎が明かされる過程は面白かった。最後はちょっと消化不良でした。
「虚無への供物」を初めて読んだのは、確か中学生の頃で、母方の伯母が読みさしを譲ってくれた、蜜柑箱一杯の文庫本の中に、講談社文庫版が混じっていたのだ。とはいえ、一読、そのすごさ、おもしろさに驚倒して夜を徹し、と言うなら自慢もできるが、ミステリは横溝正史氏あたりを読み始めばかりの中学生のこと、途中までは...続きを読む面白かったが、最後は支離滅裂、なにが四大奇書だよ、てな感想しか抱けなかったのではどうにもならない。それ以来の再読だが、中学生の俺、レベル低かったなと正直に思う。そのくせ、お話のディテール、例えば、最初の推理合戦で久夫が的外れは推理を延々披露したあげく、藍ちゃんに一蹴される辺り、ほぼ完璧に覚えていたから、さすが十代の記憶力と言うべきか。 止まれ。 四大奇書だの、アンチ・ミステリの金字塔だのの惹句を前にすると、尻込みもしたくなるが、実物の筆致は拍子抜けするほどに軽やか。さらさらと流れるようでありながら、表層よりはずっと手強い文体はともかく、自称探偵群以下の賑々しい顔ぶれを眺めれば、まるで今のラノベを先取りしたかのような、立ったキャラが揃っている。彼らが丁々発止を繰り広げる、推理合戦の面白さは言うまでもなく(身内で人死が出たのにこんなことやってていいのか的なことは思わないでもないが、これは伏線だから)、続々と起こる怪事、これでもかと繰り出される、的外れとも言い切れない、密室の謎解き。これほど愉しいミステリも少ない。「虚無への供物」を呼んだと言えば、自慢できるし、まずは読むべし。
日本三大奇書の一つ。なんだかんだで初読み。存在自体はだいぶ前から知ってはいたが「アンチミステリ?それよりも正統派の本格ミステリが読みたいやい!」といった感じで中々手が出せなかった。しかしいざ読んでみるとその読後感は正統派の上等な本格ミステリを読んだ時とさほども変わらず。むしろ違うベクトルで本格ミステ...続きを読むリを追い抜いているといったところ。真犯人の動機は確かに高尚すぎるだろうが、それでもその犯人の言葉は今現在を暗喩しているような気がしてならない。
様々な推理や要素が出てくるので、頭の中で整理しながら読み進めないと、何が真実でどれが本筋と関係があるのかわからなくなる。 紛れもない名作で面白かったのは確かだが、全て理解出来たかどうかは全く自信がない。 とりわけ最後に語られた真相も本当なのだろうかと疑いたくなってしまうような作品だった。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
新装版 虚無への供物
新刊情報をお知らせします。
中井英夫
フォロー機能について
「講談社文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
黒鳥譚 青髯公の城
新装版 虚無への供物 上下合本版
新装版 とらんぷ譚 全四巻合本版
人形たちの夜
夜翔ぶ女
「中井英夫」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲新装版 虚無への供物(下) ページトップヘ