かぶきもん

かぶきもん

1,800円 (税込)

9pt

3.6

オール讀物新人賞最年少受賞! 歌舞伎小説の新星現る

◆あらすじ
時は文化文政。江戸の芝居は華盛り。
今をときめく色男・菊五郎に芝居の現人神・團十郎が揃い咲けば、たちまちそこはこの世の極楽。
天才狂言作者・鶴屋南北の筆は次々傑作を生みだすも、金が敵の世の中で、ケチな金主とあの手この手の化かし合い!
すかっと笑える歌舞伎ものがたり、始まり、はじまり~。



文政2(1819)年。江戸歌舞伎の二大スター三代目尾上菊五郎、七代目市川團十郎はそれぞれの芝居小屋で時期を同じくして「助六」を演じる。江戸芝居イチ「粋な男」という役どころの助六は、成田屋市川團十郎が代々演じてきた演目で、上演すれば必ず大入りになるお家芸。対して、”圧倒的劣勢”と見えた菊五郎の助六に人々はなぜか沸き立ち、團十郎の助六は途中で打ち止めになってしまう――(「牡丹菊喧嘩助六」)。

文政3年。助六で喧嘩別れしたままの團菊。「菅原伝授手習鑑」寺子屋の段で難しい見せ場を持つ松王丸を演じることになった團十郎は、なんとか菊五郎の助六をしのぐ工夫(その役者ならではの演じ方)をしたいと悩む(「ためつすがめつ」)。

文政6年。共演こそ再開したが、いまだわだかまりの残る團菊を仲直りさせようと奔走するは、立作者の鶴屋南北。「浮世柄比翼稲妻」で二人を配役するが、鞘当の場面に差し掛かると、二人はなんと舞台上で真剣を抜いてしまう(「伊達競坊主鞘當」)。――他3編

幼い頃から歌舞伎や演劇に親しみ、どっぷり浸かってきた著者が全身全霊で書き上げたデビュー作にして会心の勝負作。

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かぶきもん のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    江戸時代の歌舞伎の世界が生き生きと描かれていて、とても興味深く面白かったです。
    もっと歌舞伎の事を知ってみたくなりました。
    一番傾奇者だったのは南北先生でしたね。
    昔の歌舞伎役者さんたちも世間を騒がすようなことを色々やっていたんですねぇ。

    0
    2025年05月09日

    Posted by ブクログ

    ちょっと歌舞伎に興味湧いた 表紙が好きな感じだったので、
    読んでみた。
    歌舞伎って、僕みたいな一般庶民には
    全く縁のない芸術との認識だったが、
    その時代の大衆娯楽だったと言うことがわかって、
    ちょっと観てみたくなったかな。
    ちょっとだけど。

    0
    2025年12月06日

    Posted by ブクログ

    リズミカルで小気味良い文体で読み易い。歌舞伎が分からなくても、江戸の町にタイムスリップしたかの様な気分になった。町人として歌舞伎役者の推し活ランキング、私の1位は戯作者の南北さんだが読んだ方に聞いてみたいと思った。

    0
    2025年06月06日

    Posted by ブクログ

    江戸時代の歌舞伎の芝居小屋のお話。菊五郎かっこいい。脚本家の南北さんも素敵。歌舞伎の知識に乏しく、成田屋、音羽屋などの屋号と團十郎、菊五郎の名前が一致せず混乱してしまった。わちゃわちゃと賑やかで楽しい。

    0
    2025年04月08日

    Posted by ブクログ

    作者の歌舞伎愛が感じられるが、歌舞伎初心者にはわかりづらいかも

    あの作品、あの場面が出来上がったのはこんなことがあったからなのか、と想像するのは楽しかった

    0
    2025年03月21日

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