ピークアウトする中国 「殺到する経済」と「合理的バブル」の限界

ピークアウトする中国 「殺到する経済」と「合理的バブル」の限界

1,200円 (税込)

6pt

「楽観」と「悲観」の中国経済を読み解く

不動産バブルが崩壊し、今世紀最大の分岐点を迎えた中国経済。
このまま衰退へと向かうのか、それとも、持ち前の粘り強さを発揮するのか?
『幸福な監視国家・中国』で知られる気鋭の経済学者とジャーナリストが、ディープすぎる現地ルポと経済学の視点を通し、世界を翻弄する大国の「宿痾」を解き明かす。

◎「はじめに」より
中国経済に関する書籍はしばしば、楽観論もしくは悲観論、どちらかに大きく偏りがちである。
そうした中で本書の特徴は、不動産市場の低迷による需要の落ち込みと、EVをはじめとする新興産業の快進撃と生産過剰という二つの異なる問題を、中国経済が抱えている課題のいわばコインの裏と表としてとらえる点にある。
なぜなら、これら二つの問題はいずれも「供給能力が過剰で、消費需要が不足しがちである」という中国経済の宿痾とも言うべき性質に起因しており、それが異なる形で顕在化したものにほかならないからだ。
「光」と「影」は同じ問題から発しているのだ。

◎本書の内容
●1999年の着工以来、四半世紀も未完成のマンション
●陸の孤島にそびえ立つ巨大幽霊タワマン
●不動産危機によるチャイニーズドリームの終焉
●コロナ以降の金融・財政政策のチグハグさ
●バブルはなぜこれまで崩壊しなかったのか?
●「合理的バブル」が中国経済にもたらした歪み
●楽観ムードが消え、人々は借金返済と貯蓄に邁進
●スタバからコンビニコーヒーへ…消費ダウングレードが加速
●国家公務員は倍率87倍の狭き門に
●竹中平蔵が中国経済のキーパーソン?
●EV普及の裏にある「墓場」の存在
ほか

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ピークアウトする中国 「殺到する経済」と「合理的バブル」の限界 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    中国経済は行き詰まっている。住宅バブルは大量の未完成工事物件が、田舎の空を塞いだまま、工事もされずに鉄骨の柱も錆びついているという。一時期は中国のマンションは値上がりを続け、やがては地方にまでそのバブル的な景気が押し寄せるという楽観的な目測の元、庶民が住宅として住むには豪華すぎる物件の投資に、行き場

    0
    2025年09月15日

    Posted by ブクログ

    専門的な内容が多く完全に理解したとは言い難いが、特定の思想に偏らない中立的な視点で今の中国経済が解説されていて勉強になる。自分では極力偏見を排してニュースを見るよう心がけているつもりだが、それでも古くて一方的な見方で中国を見ていたことに気付かされた。例えばEVの急速な普及はナンバー取得優遇などの政策

    0
    2025年02月15日

    Posted by ブクログ

    作りすぎて買い手がいないのが中国の問題という感じ
    よくもわるくも14億の人口のせいか
    簡単に崩れるほどやわではないが、危機は内包され続けるという中国の未来は安心でもあり不満でもある

    0
    2025年11月02日

    Posted by ブクログ

    中国の人口統計が不正で、実は14億もいないのではという説がある。真偽は不明だが、統計がいい加減だという事はあり得そうだ。国力を低く見せたくないため、対外的に正直な数字を出さないという事はあり得そうだし、共産党内部の評価や忖度での操作もなくはないだろう。一昔前は、一人っ子政策のために戸籍に登録されない

    0
    2025年08月02日

    Posted by ブクログ

    中国経済の低迷が長引いているのは「供給能力が過剰で、消費需要が不足しがち」という要因が。現在の中国の内情などを、近すぎず遠すぎずのちょうどいい距離感から観察した一冊で読み応えありました。不動産市場の低迷からの回復にはまだまだ時間がかかりそうな印象。

    0
    2025年06月12日

    Posted by ブクログ

    現代中国を特に経済状況の変遷から俯瞰する良書。

    基本的に中央政府は財政健全策を取っており、景気刺激策を地方財政に過度に依存した結果、不動産価格高騰を招き、不動産好況時は経済成長の原動力となったものの、不動産不況下では経済停滞や地方財政破綻を生んでいる。

    巨大な国内市場を背景にした優位な自国市場効

    0
    2025年05月22日

    Posted by ブクログ

    北京五輪から上海万博時代を中国で過ごした。その当時から夜になっても電灯のつかない高層マンションやらテナントの入らない新築ビルを数多く見かけた。なのですぐにでも不動産バブルは訪れると思っていたが案外持ち堪えてきた感が個人的にはある。そんな中国の現状を分かりやすく伝えてくれる一冊、面白かった。

    0
    2025年04月06日

    Posted by ブクログ

    コロナ禍に行った追加的財政支出は総額7710億ドル、GDPの約4.8%に相当する。
    日本では8440億ドル(対GDP比16.7%)、米国は5兆3280億ドル(同25.5%)と他国と比べてかなり控えめなものだった。
    中国では政府の財政政策は消費を下支えするには不十分だった。金融政策は積極的に緩和を続け

    0
    2025年02月04日

    Posted by ブクログ

    不動産市場の低迷に喘ぐ中国経済の危機とEVをはじめとする中国の新興産業の快進撃と生産能力過剰という二面性のなか、いま中国に何が起こっているのか解説している。

    0
    2025年08月01日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    中国経済を悲観的でも楽観的でもない一歩引いた視点で書かれているのだなと感じました。

    各章の終わりの小括は、読者にわかりやすく書かれているのだろうと感じましたが、それでも私には難しかったです。

    不動産の合理的バブルが限界を迎えて中国経済は先行き真っ暗なのかと思っていましたが、まだ改善の余地があるの

    0
    2025年09月05日

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