Posted by ブクログ
2013年01月29日
仏道の考え方で「怒り」を解説しています。
以下、備忘録的に。
・仏道では、人間は何かを感じた瞬間に「自分の感じていることは正しい、間違っていない」と思い込む修正を持っていると考えます。
・批判の正体は自分の意見の押し付け
・「正しいことが好き、正しくなくては我慢できない」というのは、ある種の...続きを読む病気と申してよいでしょう。
・ムカつきの原因は「不当に扱われた」と感じること
・怒ってしまったときは、抑圧でも発散でもない、第三の道を選びましょう。それは、怒りの感情を客観視して穏やかに受け入れるという道。自らの心を「あーあ、怒っているんだねえ、君」といった具合に見つめて、心が怒りに占領されている有り様を客観視する方法です。
・人間という生き物は、入ってくる情報を生のままで美味しく食することが苦手なようで、しばしば、余計な添加物を大量に加えて、わざわざ美味しくないものに作り替えてしまいます。
・十善戒のリスト
<思考について>
1.欲望を抑える(不貪欲:ふとんよく)
2.怒りを抑える(不瞋恚:ふしんに)
3.迷いを抑え真理を洞察する(正見:しょうけん)
<発言について>
4.嘘をつかない(不妄語:ふもうご)
5.批判をしない(不悪口:ふあつく)
6.悪い噂話をしない(不両舌:ふりょうぜつ)
7.無駄話をしない(不綺語:ふきご)
<行動について>
8.生き物を殺さない(不殺生:ふせっしょう)
9.盗まない(不偸盗:ふちゅうとう)
10.浮気をしない(不邪淫:ふじゃいん)
・人が批判をするときには、「自分は正しいことを言っているのだから、相手は従うべきだ」と、相手や周りを変えようとする欲求がはたらいています。しかしながら、たいていの人は欲望で動いているのであって「正しさ」で動いているわけではありません。「正しさ」を主張しても、相手の欲望を否定し、不快にさせてしまうだけです。
・慈悲の心は、もちろん相手のためになりますが、慈悲のハンマーで自らの煩悩も叩き潰すことができるので、まず何よりも自分のためのものと申せます。
・四護衛禅(しごえいぜん):慈悲喜捨
慈:幸せたらんことを、安穏たらんことを。
悲:苦悩なからんことを。
喜:喜びがあらわれんことを。
捨:執着から自由たらんことを。