痛み、人間のすべてにつながる――新しい疼痛の科学を知る12章

痛み、人間のすべてにつながる――新しい疼痛の科学を知る12章

3,520円 (税込)

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4.7

「痛み」の本質の理解はここ十数年で大きく変わった。17世紀のデカルト以来、「痛みの経路」で多くを説明しようとする古いパラダイムが浸透していたが、最近は脳神経科学と認知心理学を組み合わせた巧みな実験の数々によって知見が深まり、痛みに対処するためのさまざまな実践的アプローチが視野に入ってきた。痛みは脳でつくられるが、その存在は脳の中だけに閉じてはいない。脳・身体・痛みの関係の本質が新たな常識になれば、より多くの苦痛を軽減することにつながる。本書が啓蒙するのは神経科学以上にそうした本質の認識であり、読み終わるとたしかに、「痛み」と自分の関係が変わっている。本書では痛みのきわめて多様な側面が取り上げられる。持続性の痛みに対処するために必要なのは、全体論的アプローチだからだ。痛がる脳の最新科学、情動や共感の役割、痛みの社会性、「無痛」の研究、鎮痛薬以外の対処法の展開(認知行動療法から編み物セラピーまで!)……すべての章が、痛みについての新しい理解の扉を開いてくれる。痛みはあなたを保護する仕組みであり、当事者が痛みに対して主導権を握ることで、痛がる脳はダイナミックに変えられる。読者に手渡されるのは、この知識の力だ。

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痛み、人間のすべてにつながる――新しい疼痛の科学を知る12章 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    痛みに関して、脳神経学や認知心理学もふまえた最新の解説

    「痛みは脳がつくるものであり、わたしたちの安全装置兼守護者であり、組織損傷の通報者ではない」というこれまでの常識を覆す内容
    膝の外科手術のプラセボ効果については知っていたが、オープンラベル・プラセボは驚いた
    持続痛には編み物が良いらしいが、今

    0
    2025年08月07日

    Posted by ブクログ

    目から鱗の本です。痛みはダメージによる直接的なリアクションではなく、脳が作り出す感覚である、というエビデンスベースで示された最新の疼痛医学が、多くの持続性の痛みに悩む人の痛みだけではなくQOLの改善への道標となることを願います。私自身の経験や知見ならも、納得感がある内容でした。慢性痛に悩む人に本書を

    0
    2025年06月29日

    Posted by ブクログ

    痛みとは組織損傷の尺度と一般的にみられているし、医師もそのように考えている。その方が説明しやすいという点もあるがそうだとすると組織が治癒したにもかかわらず持続する痛みは心因性と処理されて厄介なものとしてしか扱われない。
    しかし、痛みには身体の末端から脳まで伝わる痛みの信号というのはなく、侵害受容器、

    0
    2025年03月20日

    Posted by ブクログ

    齢を重ねると毎日どこかしら痛い。痛みはどこから来て、どこかに消えていく可能性はあるのか?誰もが願う痛みからの回避に昨今の研究は進んでいると感じた一冊。

    0
    2025年02月24日

    Posted by ブクログ

    あらゆる痛みについての研究がわかりやすく紹介されている。痛みは脳の錯覚かも?(だから持続痛も痛みがないと覚えさせれば治るなど)とか、体を守ってくれるために大切、編み物セラピー(集中力、マインドフルネス)とか!おもしろかった!

    p.117 注射恐術症をもつようになった子どもは予防接種を避けるばかり

    0
    2025年09月04日

    Posted by ブクログ

    痛みは脳が感じる仕組みだけでなく、プラセボ効果/錯覚、マインドフルネス/アクトなど様々なことをまとめている良書です。

    0
    2025年06月02日

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