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天正一八年五月、小田原城は豊臣秀吉の大軍勢に包囲されていた。北条家にもはや打つ手は無い。当主・氏直は腹を切る覚悟を固めるが、三代目氏康以来の重臣・板部岡江雪には大逆転の秘策があった。僧形の異才は持ち前の弁舌を武器に、絶体絶命の氏直を天下人にすべく暗躍する。天下一のへりくつ者は、乾坤一擲の大勝負に勝てるのか!? 迫真の筆致で描く戦国絵巻!
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Posted by ブクログ
北条家の外交僧で後に秀吉の御伽衆、家康に仕えた板部岡江雪斎の一代記。持ち前の弁論で小田原の役にとおける中央政府との交渉で当主氏直の助命とその後の北条家の再興に奔走し、家康に仕えた後は小早川秀秋の寝返り工作を務める。 また北条得宗家の末裔であるという説もある。 小田原の役での逆転勝利の為、氏直の命を...続きを読む受けた江雪斎が黒田官兵衛、徳川家康を巻き込んだ策謀を張り巡らす。果たして北条家の命運は、、、
面白かったです。 秀吉の天下統一の最終局面。関東の覇者・北条氏政、氏直が籠城する小田原城を、豊臣、徳川、織田、伊達等の大軍勢が取り囲む。そんな四面楚歌の状況を打開する逆転の秘策を北条家の家臣・板部岡江雪が企てる。 あまり知られていない板部岡江雪という人物に焦点をあてた小説で、自分も信長の野望に出てく...続きを読むるステータス高めのキャラだな、という印象くらいしかありませんでした。本作に出会うまで、こんな魅力的な人物とは思わなかったです。 絶体絶命の状況を覆す策が徐々に明らかになっていく中盤くらいまではメチャクチャ面白く、読んでいてワクワクしました。…が、歴史小説の性で、豊臣方の勝利という結末は決定事項のため、それを思うと結局北条方の負けてしまう終盤を読み進めるのが少し残念になりました。 その分が減点で星四つです。
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