陸と海 世界史的な考察

陸と海 世界史的な考察

2,200円 (税込)

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●最近の緊迫する世界情勢を反映して再び脚光を浴びている地政学の古典。
●世界史の進路を「陸の国」(ビヒモス)と「海の国」(リヴァイアサン)の戦いの歴史として考察。
●著者はナチスとの関係も深かった20世紀を代表する保守主義の理論家・思想家。友敵理論、決断主義で有名。一時、ナチスを擁護したが、後に離れる。戦後、逮捕されてニュルンベルク裁判にかけられたが、不起訴。

15-16世紀から18世紀にかけて「空間革命」が起きた。大航海時代の経験を通じて人間は陸中心の世界観から、海を中心とする新たな世界観を獲得した。いち早く海に目覚めたイギリスは、海という新しい空間に「自由貿易」という新しいルールを設定し、ヘゲモニーを確立した。国家的な領土権によって分割されている陸とは違い、海はどの国家にも属しておらず、イギリスはそこに自由貿易のルールを設定して管理することで、海洋を我が物にした。その結果、領土主権にもとづく国際法にかわって新たな国際法が準備された――。
ヴェネチア共和国、オランダ、英国、アメリカの<海の国>の系譜に連なる海洋国家である我が国にとって、長らく<陸の国>であったお隣の中国が海洋に進出する勢いを見せているなか、これからの進路を考える際にシュミット地政学は示唆に富む古典と言える。

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陸と海 世界史的な考察 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    人類の歴史を意識のレベルでの変化に注目して振り返った本。なかなか面白かった。原著ではユダヤ人の思想として記述されたところなどが、後から削除されたなどの注も興味深い。
    17世紀以降のヨーロッパにとって新大陸の与えた影響は計り知れない。不必要に贅沢になっていく。

    0
    2018年12月18日

    Posted by ブクログ

    地政学とはどういうものなんだろうと思い読んでみた。二度の空間革命により、世界の秩序が大きく変化してきた経緯など、視点として興味深い。個別の出来事がマクロな視座でみたとき、しっかりとしたストーリーが見えてくるのが面白くて、世界史をもう一回勉強しようかなとか思ってしまう。

    0
    2018年09月03日

    Posted by ブクログ

    学生の頃に読んだ「陸と海と」の大幅改訳版。懐かしくて落手。生硬なな訳よりは理解しやすいのは良いが、意訳や評価の定まった用語などが使われていないところは残念だ。例えばp.243〜244にある、『歴史における海の権力の影響』などは、マハンによる地政学の名著である『海上権力史論』と訳すべきだ。他にもこうい

    0
    2018年11月25日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    人間は陸に暮らす動物であり、大地の上で活動をする。古くからある大地、水、火、空気というエレメントの中でも、大地は人間の基盤、ものの見方、自己の観点といったものを最も強く規定するエレメントである。なぜなら、人間は海に住む魚でもなければ、空を飛ぶ鳥でもなく、ましてや火で構成される生物などではないからであ

    0
    2019年11月21日

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