瞬間、青く燃ゆ

瞬間、青く燃ゆ

小説・文芸
770円 (税込)

3pt

5.0

最愛の彼女を喪い、無意味な人生を送っている春野律。彼女の死から、他人の顔にモヤがかかり、その色で感情がわかってしまう「心視症」に苦しんでいた。そんな律の前に後輩の市川麻友が現れた。なぜか、彼女の顔にはモヤがかかっていない。麻友は律を更に驚かせることを言った。「知らない人に追いかけられているんです」ストーカーに殺された彼女の面影を重ねた律は、麻友を助けようとし……。この出会いで、あの時から止まっていた時間が再び動きはじめる――!

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     衝撃的な幕開けに早くも胸がざわつき始めました。さらに彼女を失った律は心視症を患っていた。彼の前に彗星のごとく現れた、ストーカー被害に悩む麻友との出会いで、早々に不安と期待が入り混じります。
     背後に忍び寄るストーカーの存在もまた不気味で、意図がわからないから余計に怖かった。怖いけど知りたいから読む速度も自然と上がりました。
     そんな不安を駆り立てられるなかで律の親友の大地について。彼が居ることでとても安心感を覚えました。男の子ですが、物語に癒しと花を添えるような頼もしい存在に感じました。さらに、律と大地がストーカーに毅然と立ち向かう姿にも圧倒され、胸熱な展開に引きつけられます。
     律の周囲にいる春みたいな温かな人の想い。それが少しずつ少しずつ山頂からしとしとと降りてくる雪解け水のように、作中、律の心がゆっくりと解れていくのがわかります。そして墓参りのとき、夏南の母の言葉が胸を貫いていき、目頭が熱くなりました。
     麻友と怜佳。怜佳の気持ちには驚かされましたが、2人の関係性も尊かった。短くて儚い思春期に生き抜く彼らたちの揺らぐ想いを、一瞬一瞬切り取っていくように描かれていたのが印象に残ります。

    0
    2026年06月03日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最後の最後まで読んで、タイトルになるほどとうなずきました。 大きく分けると二つの章に分かれ、視点が変わることにより前者の視点を引き摺り今彼は何を考えているのだろうか、と自分も市川ちゃんの気持ちに寄り添っていることに気づきました。 このお話の何がすごいかと言うと「許せないほどの悪者が二人も出てくる」、その負の感情がその半分まで張り詰めた糸のように続く緊張感に、のめり込むことです。 互いにショックからの稀有な病にかかった二人の出会いは、夏南の導きなんじゃないかな。 序章の幸せからの一転に圧倒されました!

    0
    2024年06月24日

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