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きつねうどん、しっぽく、けいらん、のっぺい、ちゃんぽん、衣笠丼、木の葉丼、カレー丼……京都の食堂は歴史の中で、「麺類・丼物」を中心にして独自の発展を遂げてきた。うどんも丼物も中華もある京都食堂の魅力とは? 食いしん坊の地理学者たちが店に足を運び、味わい、観察し、文献を渉猟して、謎多き京都食堂文化に迫る。待望の研究書が、文庫書き下ろしで、ついに登場。
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Posted by ブクログ
東京の食文化にどっぷりな身からするととても興味深いて面白かった。旅先でよく行く・行きたいところの多い京都で京中華に限らず、しっぽくやたぬき、ちゃんぽん、とじ、独自の丼ものなどなどこの本を片手に実際に食したい。
きつねとたぬきの話、しっぽくとおかめ、そしてとじる話、あんか、玉子か、中華そば。 でも、目からウロコは、大阪はうどん屋、京都は蕎麦屋が主流。大阪のお揚げさんは鯨油で揚げるから魚臭さを消す為甘いきつねが生まれ、京都は菜種油で揚げるから刻みきつねが誕生。大阪の宇佐美さんの話なんか懐かしかった。
京都の麺、丼ものといった食堂文化を語った本。昔、京都の大学に通っていたころ、学食でたぬきうどんなるものを見つけてはじめて京都のあんかけ文化に遭遇し、驚いたことを思い出した。その時は、あまりおいしいとは思わなかったが、歳を取っていくと、なぜかむしろ出汁の効いたあんかけが乗っている京うどんが恋しくなる...続きを読むから不思議である。 本書の内容は、以下の通り。 第1章 上方〈麺〉問答 -諸説覚書 第2章 〈しっぽくの美学〉 第3章 なにを「とじる」か 第4章 食堂と町中華の不思議 以上で出てくるメニューも、たぬきうどん、あんかけ、けいらん、しっぽくうどん、衣笠丼、木の葉丼、中華そば、黄そばなど食堂メニューが満載。 昭和の大衆食堂へのリスペクトにあふれ出ているようで、学校の周辺にあった食堂に足を運んでみたくなるような気持になった。 しかしながら、京都の街中は観光公害にあふれ、こういった食堂は絶滅危惧種となってしまった。本書に記載されている食堂もいくつかはもう廃業となっているようだ。そしてこうした食堂に多くの学生たちの生活も支えられてきた。 学生のまち、京都ももはや昔の話になりつつあるのだろう。 久しぶりに本書に乗っている食堂を訪ね歩いてみたいなあ。残っている時間はあまりなさそうだ。 できれば、本書に乗っている食堂の一覧表か地図があればと思うが、自分で作るのも楽しいか。(笑)
僕自身は、きつね でも たぬき でも、それが東西でどういう定義であっても、どうでもいいと思うほうなので、こんなに熱を入れてこの問題を研究されている方々は、すごいな、と思います。
<目次> 第1章 上方<麺>問答~諸説覚書 第2章 <しっぽく>の美学 第3章 なにを「とじる」か 第4章 食堂と町中華の不思議 <内容> 京都の食は確かに奥深い。と言うか、関東の食文化に染まっていると、そのちがいに違和感を感じる(のだが、実は関東の方がおかしいというか、新しいというか、全...続きを読む国のちゃんぽん<ちゃんぽんもこの本の話題の一つ>なのだというか)。”キツネ”と”タヌキ”。”しっぽく”や”ちゃんぽん”。どう違うかはこの本を読んでほしい。そして、京都に食べに行くしかない!
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