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「村の鎮守」はいかに成立し、変遷を辿ってきたのか。各地の同名神社群に着目し、「印鑰社」「ソウドウ(崇道)社」「女体社」「ウナネ(宇奈根)社」を一社ごとに取り上げ、現地調査と文献から、分野の枠を越え考察を試みる。
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Posted by ブクログ
日本にはおよそ8万社を超える神社があり、末社、小祠まで含めると20万から30万あるのではないかと言われているが、本書は「地域社会に忘れ去られたように鎮座する小社を対象に、その成立事情や存在形態、さらに変遷過程などを歴史学的に解明しようと試みた」(10頁)ものである。 そのような非常に多数の小社...続きを読むの中で、本書で取り上げたものは、次の4つ。 〇印鑰社 ~ 国衙における印を扱う際の請印作法→印鑰神 〇ソウドウ社(崇道天皇社) ~早良親王御霊 〇女体社 ~船霊神 〇ウナネ社(宇奈根、宇那根)~洪水除けの神 小社については中世にまで遡る文献史料の少ないこと、幕末から明治にかけて合祀・廃絶・移転・神名変更が進んだことなどから、研究が非常に困難だったことが本文から窺われるが、著者は限られた文献史料と足を使った現地調査により、その実態を解明していく。 そうした調査を踏まえ、著者は、従来唱えられていた説に対して ・「国司の印と国府の鑰を安置して祀った神社」と理解されてきた印鑰社について、「印鑰」の語が、「印を納めた櫃の鑰」の意に変化し、国衙における印を扱う際の請印作法が印鑰神事に発展する過程で印鑰神が創出され、これが勧請されて印鑰社になったこと。 ・ウナネ社は伊賀、陸奥、上野に存在し、また武蔵に宇奈根の地名があり、用水の守護神と考えられてきたが、「ウナネ」とは河川が湾曲して突き出た地点を意味する言葉に語源があり、洪水の際に被害を受けやすいことから、水害を防ぐために勧請されたこと。 といった新たな考え方を示す。 神社というと、伊勢神宮とか一宮・二宮クラスの神社くらいしか関心がなかったが、このように小社と呼ばれる神社についても、どのような経緯、事情があって成立したのか、時代の変化でどうなったのかなど、調べてみたらいろいろ面白そうだ。 それにしても、少ないとは言いながらも各神社について言及のある文献に当たり、その真偽を判別し、また全国各地を訪ね、実際の現地、現場を当たった著者の熱意と努力に脱帽。
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