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Posted by ブクログ 2015年04月19日
本格ミステリと呼ばれるものは、動機に弱く、リアリティに欠ける。という批判が現れ、松本清張を筆頭に社会派ミステリが隆盛を築いた時代に、本格ミステリの一角を担う山風が、あえて特異な動機にのみ焦点を当てたこの連作短編集を出した姿勢に、まず敬意を表したいと思います。
各短編の動機は、側からみれば異様、対価に...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月01日
当初は、へー、という程度だった。
山風が推理物書いてるんだあ、松本清張以降に社会派ミステリが流行ったからこんなムードなんだあ、と思った。
三話目あたりから、いやこれは単なる社会派ミステリじゃないなと思った。
やっぱり山風が書いたらぐっと引き込まれるし、短編なのにすごい長編を読んだかんじになる。
書...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月09日
著者のうまさが堪能できる短編集。すべて八坂刑事を主人公にした毎回同じフレーズで終わる10編が収録されている。とにかくうまい。けっこう複雑な状況をほんのわずかな文字数で説明し切る文章力もすごいし、途中でものの見方が変わってしまう構成力もすごい。しかもすべてに重い社会的なテーマを含んでいて味わい深い。ス...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年03月27日
犯罪者それぞれの背景に心揺れる一人の刑事を通して、哀愁漂う事件を描く連作ミステリー。
犯罪の裏側に隠された悲しく切ない心の葛藤にページをめくる手が止まりませんでした。
書かれた当時の世相を象徴しているような事件の裏側も描かれていて、今読むと当時の人々の息遣いが感じられるようでした。
ど...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年04月29日
定年間近の八坂刑事が狂言回しとなる連作形式の作品。「必要悪」、「敵討ち」など一つ一つタイトルが示す通り、各犯人が犯行に至った動機に重きを置いて描かれているため、ただ単に犯人が捕まってめでたしめでたし、にはならず、1作ごとに読者の心に切ない余韻を残す。
毎回「それでも、おれは君に、手錠をかけなければ...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年03月23日
古さはいいんです。
なんといっても60年代の作品なんだから、そりゃ、生活観や年齢観や風俗が古くなっていて当たり前。そんなことはいい。
でも、
体が不自由→不幸、とか、
強姦されたら→夫にも言わないほうが互いの幸せ、とか、
そういう価値観の古さが気になってしまって。。。
でも、そこじゃないんだろ...続きを読む
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