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『ギフテッド』『トラディション』著者が描く、『源氏物語』を題材とした歌舞伎町文学の新境地。
三浦瑠麗氏推薦「与えたい女、奪う男――「多情」の心の裡がみごとに綴られている。」
婚約者との結婚を控え、何の不自由もなく暮らしていた紫。あるダンサーとの過ちを機に、高校時代に惹かれた柿本先生に手紙を出すことに。そこで綴られるのは、幾度となく先生が話してくれた『源氏物語』のことだったーー。
私はどれか一人の女ではない、また私と同じ店で働いてきた四十も五十もいる女たちがそれぞれいずれかの女性像に似ているのではないのです。お客が次々に女を変えて、多様な女たちが彼の夜の生活を彩るわけではない、私たちは一人であるのです。
【目次】
■一の手紙 浅茅が露にかかるささがに
■二の手紙 山の端の心も知らで行く月は
■三の手紙 波路へだつる夜の衣を
■四の手紙 嘆きわび空に乱るるわが魂を
■五の手紙 今はかひなき恨みだにせじ
■六の手紙 風に乱るゝ萩の上露
■七の手紙 草の原をば問はじとや思ふ
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Posted by ブクログ
夫と出会い、ようやく幸せを手に入れられたのに、夜の世界や学生時代に恋をした先生が忘れられず、手紙を出す女。自分を保つために男に媚びを売って、近況と、相手を慮る言葉を投げかけるところが、キャバクラに居そうな女という印象を受けた。かつて恋をした先生に妻がいると知りながら、手紙を出す神経がよく分からず、液体をかけられるのもまぁ、自業自得だろうなといったところ。夜の世界は、お金で動いているということがよく分かった。人間の心理を上手く利用し、大金を注ぎ込ませており、楽しむつもりが、楽しまされているという怖い世界だと思った。コンカフェに興味を持ったことがあるが、アイドルのように、20代前半までしかちやほやしてもらえず、あとは萎れていく。女が消費される世界なんて足を踏み入れたら簡単に抜け出せないことも含め、どす黒い世界だと思った。あの時、1番貴女を想っていたと言いながら、複数の男性に内容の異なる手紙を送っているところが、結婚詐欺師のようで小賢しく、人の心を化かす狐のような女だと思った。
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