Posted by ブクログ
2009年10月07日
皆さんは、本を読んで感動したことがありますか?
そう問われると、大抵は文芸誌や文学作品の書名や作者が出てくるのでしょうが、本当に良い作品と言うものに、そのような要素や区分けは必要ないと常々思っています。
本書最終話に収録されている『あの空とおんなじ』
漫画と侮る事無かれ、著者宮尾岳の娘が乗っている...続きを読む自転車「プジョー NS40」にまつわるストーリーを描いた、一種のエッセイ漫画である。
内容はほぼノンフィクションに近い。
この作品を読むだびに、どこかの探偵所長ではないが泣いてしまう。
故に多くは語れません。一読すれば、そのよさを判っていただけるかと。
読切作品として『ヤングキングアワーズ』1996年23号に掲載され、この作品の好評から3年近くの歳月を経て『アオバ』は生まれた。
内容を多少変更して、2巻でも同じように「プジョー NS40」にまつわるストーリーが掲載されている。
『あの空とおんなじ』の内容に見られるように「プジョー NS40」は著者宮尾にとって思い入れのある自転車であり、『アオバ』作中においては峠アオバとその母親である峠ワカバの愛車として登場している。
当然のことながら『アオバ』そのものの内容はフィクションである。