庄野潤三電子全集 第1巻 1949~1954年 「プールサイド小景」ほか

庄野潤三電子全集 第1巻 1949~1954年 「プールサイド小景」ほか

2,750円 (税込)

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家族小説の第一人者・庄野潤三が新人作家として出発した1949年から1954年に発表された17編を初出順に収録。

日本の家族小説の第一人者・庄野潤三の足跡を、初出順の編年体で辿る電子全集の第1巻。
デビュー作品「愛撫」から、第32回芥川賞受賞作品「プールサイド小景」まで、1949年から1954年の6年間に発表された17編を収録した。

「愛撫」は第二次大戦から復員後、大阪府立今宮小学校から大阪市立南高校の教諭になってほどない、1949年4月28歳の時に、同人雑誌「新文学」に発表された作品。きっかけは九州大学時代の友人・島尾敏雄のすすめで投稿したことによる。
のちに次兄・庄野英二の伝手で中山義秀が「愛撫」を創作合評で取り上げたことから、「群像」編集部より声がかかり、次回作「舞踏」が「群像」1950年2月号に掲載され文壇にデビューすることとなる。
そのほか単行本『愛撫』収録の「スラヴの子守唄」「メリイ・ゴオ・ラウンド」「喪服」「恋文」「会話」「流木」「噴水」に加え、単行本『プールサイド小景』に収録された「紫陽花」「十月の葉」「臙脂」「桃季」「黒い牧師」「団欒」「結婚」「プールサイド小景」も収録。

解題は監修を務める日本文学研究者で日本大学芸術学部准教授・上坪裕介氏が担当。付録として「愛撫」「舞踏」の初出掲載誌、「プールサイド小景」の冒頭浄書生原稿等を収録する。

※この作品はカラーが含まれます。

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庄野潤三電子全集 のシリーズ作品

1~20巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~20件目 / 20件
  • 庄野潤三電子全集 第1巻 1949~1954年 「プールサイド小景」ほか
    2,750円 (税込)
    家族小説の第一人者・庄野潤三が新人作家として出発した1949年から1954年に発表された17編を初出順に収録。 日本の家族小説の第一人者・庄野潤三の足跡を、初出順の編年体で辿る電子全集の第1巻。 デビュー作品「愛撫」から、第32回芥川賞受賞作品「プールサイド小景」まで、1949年から1954年の6年間に発表された17編を収録した。 「愛撫」は第二次大戦から復員後、大阪府立今宮小学校から大阪市立南高校の教諭になってほどない、1949年4月28歳の時に、同人雑誌「新文学」に発表された作品。きっかけは九州大学時代の友人・島尾敏雄のすすめで投稿したことによる。 のちに次兄・庄野英二の伝手で中山義秀が「愛撫」を創作合評で取り上げたことから、「群像」編集部より声がかかり、次回作「舞踏」が「群像」1950年2月号に掲載され文壇にデビューすることとなる。 そのほか単行本『愛撫』収録の「スラヴの子守唄」「メリイ・ゴオ・ラウンド」「喪服」「恋文」「会話」「流木」「噴水」に加え、単行本『プールサイド小景』に収録された「紫陽花」「十月の葉」「臙脂」「桃季」「黒い牧師」「団欒」「結婚」「プールサイド小景」も収録。 解題は監修を務める日本文学研究者で日本大学芸術学部准教授・上坪裕介氏が担当。付録として「愛撫」「舞踏」の初出掲載誌、「プールサイド小景」の冒頭浄書生原稿等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第2巻  1955~1956年 「ザボンの花」ほか
    2,750円 (税込)
    芥川賞受賞後に、初めて新聞小説に挑んだ『ザボンの花』など1955年から1956年に発表された14編を初出順に収録した一巻。 日本の家族小説の第一人者・庄野潤三の足跡を、初出順の編年体で辿る電子全集の第2巻。 「プールサイド小景」で第32回芥川賞受賞後に、初めて本格的な家族小説の長編として 新聞小説に挑んだ『ザボンの花』など1955年から1956年に発表された14編を初出順に収録した一巻。 「群像」1954年12月号に掲載された「プールサイド小景」が、翌1955年の第32回芥川賞受賞作品となり、庄野潤三の名は一気に文壇に轟くこととなる。 そんな中、日本経済新聞から依頼を受け、本格的な家族小説の長編作品となる『ザボンの花』を1955年4月から8月にかけ、上京後の石神井公園での暮らしを題材に。“緩くて「事件」のない型破りな新聞小説”として執筆する。また、連載が終了した8月には朝日放送を退社し、本格的な文筆生活に入ったのである。 ほか単行本『バングローバーの旅』収録の「バングローバーの旅」「雲を消す男」「兄弟」「薄情な恋人」「ビニール水泳服実験」「緩徐調」「無抵抗」「勝負」「机」、『旅人の喜び』収録の「三つの葉」「旅人の喜び」に加え、「伯林日記」「鵞ペン」を収録  解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録として、堀文子「ザボンの花」挿絵原画(堀文子作)、長女・夏子の日記等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第3巻 1957~1960年「ガンビア滞在記」「静物」ほか
    2,750円 (税込)
    米国滞在を綴った『ガンビア滞在記』、新潮社文学賞受賞作「静物」等、1957年から1960年に発表された14編を初出順に収録した一巻。 ロックフェラー財団の「フェローシップ」で 1957年8月から1年間、庄野夫妻はオハイオ州ガンビアに滞在、ケニオン大学の客員とて学び、様々な人々と交友しながら、アメリカ各地を旅行する。『ガンビア滞在記』はその日々を綴ったもので、庄野は後に「自分の文学作品は『ガンビア滞在記』に含まれる」と語るほど、転機となった「ガンビア体験」だった。 また「静物」は、構想1年半、生みの苦しみの中から生まれた「壊れた家庭の幸福を再建する物語」として、1960年11月に第7回新潮社文学賞を受賞した名作である。 ほか単行本『静物』収録の「相客」「五人の男」「イタリア風」「蟹」「なめこ採り」「二人の友」「ケリーズ島」に「南部の旅」「父母の国」「話し方研究会」「ニュー・イングランドびいき」「静かな町」を収録する。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録としてガンビア滞在時の庄野自筆のスケッチブック等を収録する。
  • 庄野潤三電子全集 第4巻 1961~1963年 「浮き燈台」ほか
    2,750円 (税込)
    小説創作の苦しみの果てに生まれた作品「道」や、長編『浮き燈台』『つむぎ唄』を中心に1961年から1963年に発表された14編を初出順に収録。 米国留学の帰国後、雑誌「群像」の一挙掲載企画に“第三の新人”吉行淳之介、安岡章太郎らが力作を発表するなか、これまで短編作品中心だった庄野も長編作品に挑むこととなるが、苦心続きでスランプ状態に陥る。そんな中、先輩作家・佐藤春夫より「考え込まずに、ともかく書き出せ」との助言を受け発表したのが「静物」(電子全集3巻収録)だった。 次に、テーマを“外に素材を求めた”作品として、「静物」より先に取り組んでいた「道」を完成させる。「道」は後に須賀敦子翻訳でイタリア語版が出ることとなる。 その後、“外に素材を求めた聞き書き”ものとして長編『浮き燈台』が新潮社の「純文学書き下ろし特別作品」シリーズと一作として発表された。 さらに、単行本『道』収録の「マッキー農園」「二つの家族」、『鳥』収録の「雷鳴」「薪小屋」「日ざかり」「鳥」、『休みのあくる日』収録の「花」「橇」に、「グランド・キャニオン」「石垣いちご」を加え、1962年8月から1年間「芸術生活」に連載された『つむぎ唄』も収録する。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。付録として「道」創作のために1959年京都取材旅行時に妻・千壽子に宛てた書簡等を収録。
  • 庄野潤三電子全集 第5巻 1964~1967年「夕べの雲」ほか
    2,750円 (税込)
    家族小説の傑作「夕べの雲」(第17回読売文学賞受賞)に「流れ藻」「雉子の羽」と三つの長編を含め、1964年から1967年に発表された15編を初出順に収録。 1961年4月、庄野潤三一家は、石神井公園から多摩丘陵の丘の上の一軒家(川崎市生田)に引っ越しをする。最寄駅からは遠いが、見晴らしが素晴らしく、日当たりが良く明るい場所を庄野夫妻は気に入り家を建てる。後に“山の上の家”と呼ばれ、数々の家族小説の舞台となった場所である。 その3年半後の1964年9月6日から日本経済新聞紙上で「夕べの雲」の連載が始まる。 “――生田の山の上に引っ越してきてからのことを含めて現在の生活を取り上げてみようと思っている。「いま」を書いてみようと思っている――”。生田の山の上に移り住み、そこに根をおろしていく家族の姿を描いた「夕べの雲」は庄野文学の代表的作品となる。 このほか、長編「流れ藻」「雉子の羽」、単行本『丘の明り』に収録された「蒼天」「曠野」「つれあい」「冬枯」「行きずり」「秋風と二人の男」「まわり道」「山高帽子」「卵」「丘の明り」に、「鉄の串」「佐渡」を収録。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録として「雉子の羽」の生原稿冒頭、「夕べの雲」寄せ書き色紙 等を収録する。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第6巻 1968~1970年「絵合せ」「前途」ほか
    2,750円 (税込)
    戦時下の自身の学生生活を描いた「前途」、「紺野機業場」「屋根」の3つの長編を含め、1968年から1970年に発表された15編を初出順に収録。 戦時下の自身の学生生活を描いた『前途』、第20回芸術選奨文部大臣賞受賞作『紺野機業場』、「屋根」「父と子」「村の道」の3編を纏めて単行本化した『屋根』を中心に、1968年から1970年に発表された15編を初出順に収録。 1970年5月に庄野の長女・夏子は結婚し家を出る。家族5人で“山の上の家”で暮らした最後の時期に、嫁ぐ日間近な長女を囲み、毎夜“絵合せ”に興じる5人――日常の一コマを限りない深い愛しみの心で綴った中編「絵合せ」は、翌71年に第24回野間文芸賞を受賞する。 『前途』は、現在の生活を描くことが多い庄野が、戦争の足音を聞きながら過ごした青春時代を日記型式で描いた作品。作家・島尾敏雄をモデルにした同級生・小高との交情、執筆当時没後15年にあたり作品集の解説文を書いたことで述懐した文学の師・伊東静雄との交流等を描き、庄野にとっても重要な作品である。 そのほか、第20回芸術選奨文部大臣賞受賞作『紺野機業場』、作品集『小えびの群れ』に収録された短編「尺取虫」「星空と三人の兄弟」「湖上の橋」「秋の日」「雨の日」「戸外の祈り」「パナマ草の親類」「小えびの群れ」「年ごろ」「さまよい歩く二人」「野菜の包み」を収録する。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録として「絵合せ」の生原稿冒頭、「紺野起業場」の創作計画表等を収録。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第7巻 1971~1974年「明夫と良二」ほか
    2,750円 (税込)
    変化が訪れた“家族のかたち”を描いた『明夫と良二』『野鴨』ほか、1971年から1974年に発表された26編を初出順に収録。 長女の結婚を機に変化が訪れた“家族のかたち”を描いた『明夫と良二』『野鴨』ほか、1971年から1974年に発表された26編を初出順に収録する。 1972年4月に書き下ろしで岩波書店から刊行された『明夫と良二』は、1970年に発表された「絵合せ」と時間的につながった作品で、「やがて女の子は結婚して、人数が五人から四人になる。ひとり減っても生活はそのまま続いて行き、また年月はたつ。ささやかな日常に詩的空間のふくらみを与えようとした」という、『絵合せ』のあとがきに庄野が記した日々を描き、第26回毎日出版文化賞を受賞した。 続く『野鴨』では、長女にすでに子供が誕生しているのであった。 単行本『絵合せ』収録の「蓮の花」「仕事場」「カーソルと獅子座の流星群」や、『休みのあくる日』収録の「宝石のひと粒」「休みのあくる日」「組立式の柱時計」「餡パンと林檎のシロップ」「雨傘」「鷹のあし」「砂金」「三宝柑」「漏斗」「引越し」「葡萄畑」、『おもちゃ屋』収録の「沢登り」「燈油」「おんどり」「甘えび」「くちなわ」「ねずみ」「泥鰌」「うずら」「おもちゃ屋」に加えて、後に短編集の表題作として収録される中編「葦切り」も収録。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録として「組立式の柱時計」「漏斗」の生原稿冒頭部分を掲載する。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第8巻 1975~1978年「ガンビアの春」ほか
    2,750円 (税込)
    20年振りの再訪を綴った『ガンビアの春』に、『引き潮』『水の都』の長編を含め、1975年から1978年に発表された36編を初出順に収録。 家庭内の出来事を題材にした作品が多い庄野だが、第8巻に収録された長編は、いずれも外部に素材を求めたもの。 『ガンビアの春』は、雑誌「文藝」に1978年11月から1980年1月にわたり連載された作品で、20年ぶりに米国オハイオ州ガンビアを訪れた際の短い滞在の記録。『水の都』は大阪生まれでありながら、郊外の新興住宅地育ちで、古い大阪らしい情緒と無縁に育った庄野が、妻の従弟の元へ何度も足を運び話の耳を傾ける「聞き書き」スタイルで、思いがけない人々とのつながりを発見していく物語である。 そのほか、単行本『鍛冶屋の馬』収録の「鍛冶屋の馬」「七草過ぎ」「ユッカ蘭の猫」「花瓶」「草餅」「ココアと筍」「梅の実」「雲の切れ目」「シャボン玉吹き」「納豆御飯」「真夜中の出発」をはじめ、単行本『シェリー酒と楓の葉』収録の「シェリー酒と楓の葉」「フィンランド土産」「林の中」「ヨークシャーの茶碗」「窓の燈」「移転計画」「船長の椅子」「廃屋」「東部への旅」「除夜」に、単行本『屋上』収録の「五徳」「やぶかげ」「かまいたち」「屋上」「かたつむり」「家鴨」「分れ道の酒屋」「菱川屋のおばあさん」「写真屋」「コルクの中の猫」「双眼鏡」「割算」を加えた、全33編の短編を併録する。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。付録として「鍛冶屋の馬」「東部への旅」等の生原稿冒頭等も収録。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第9巻  1979~1987年 「インド綿の服」「世をへだてて」ほか
    2,750円 (税込)
    長編『早春』『陽気なクラウン・オフィス・ロウ』『サヴォイ・オペラ』や、長女の新たな生活を描いた「インド綿の服」、庄野の大きな転機となった入院生活を綴った短編集『世をへだてて』等、1979年から1987年に発表された26編を初出順に収録。 この時期、庄野一家に多くの変化が生じる。長男、次男とも結婚し、「山の上の家」に暮らすのは夫婦二人となり、1985年10月に庄野は初めての大病を経験し入院生活を余儀なく される。入院生活を綴った短編集が収録された『世をへだてて』だ。 長編『早春』は『水の都』に続く“聞き書き”作品で、旧友との再会を含め、青春の思い出深い街を描いた“神戸物語”であり、『陽気なクラウン・オフィス・ロウ』は妻と二人でロンドンを旅行した日々を記録し、愛好する作家チャールズ・ラムの足跡を辿ったもので、『サヴォイ・オペラ』はロンドン滞在の日々から派生的に生まれた作品である。 そのほか、単行本『屋上』収録の「三河大島」「伊予柑」「ある健脚家の回想」「モヒカン州立公園」、単行本『葦切り』収録の「失せ物」「おじいさんの貯金」「泣鬼とアイルランドの紳士」「メイフラワー日和」「ガンビアの停車場」、単行本『インド綿の服』収録の「インド綿の服」「大きな古時計」「楽しき農婦」「雪の中のゆりね」「誕生祝い」「足柄山の春」、単行本『世をへだてて』収録の「夏の重荷」「杖」「北風と靴」「大部屋の人たち」「Dデイ」「作業療法室」「同室の人」に、河上徹太郎との交流を描いた「山の上に憩いありー都築ヶ岡年中行事」を加えた、23編も併録する。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録として「陽気なクラウン・オフィス・ロウ」連載第1回 生原稿冒頭等を収録。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第10巻 1988~1994年「さくらんぼジャム」「文学交友録」ほか
    2,750円 (税込)
    長編『エイヴォン記』『懐かしきオハイオ』『鉛筆印のトレーナー』『さくらんぼジャム』『文学交友録』。1988年から1994年に発表された5冊を初出順に収録。 1985年11月、64歳の庄野は脳内出血という大病にかかる。その経緯は『世をへだてて』(第9巻収録)に詳しいが、大病を経た庄野の新たな歩みは、入院中に生まれた、初めての女の子の孫(フーちゃん)への深い愛情のまなざしにより、晩年の作風が形づくられていく。 「満二歳を迎えたばかり」の女の子として『エイヴォン記』第二章に初登場したフーちゃんは、続く『鉛筆印のトレーナー』で幼稚園児、最終巻の『さくらんぼジャム』では幼稚園を卒園し小学生となっていく。これら「フーちゃん三部作」は孫娘の成長と庄野夫妻の愛情がたっぷり込められ、庄野文学を代表するシリーズ作品群となった。 加えて“ガンビアもの”の集大成となった『懐かしきオハイオ』と、付き合いのあった文人たちとの交友を描き、庄野自身の文学自叙伝でもある『文学交友録』も収録する。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録として「さくらんぼジャム」「文学交友録」各連載第1回 生原稿冒頭等を収録。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第11巻 1995~1998年「貝がらと海の音」ほか
    2,750円 (税込)
    『貝がらと海の音』『ピアノの音』『せきれい』『庭のつるばら』、1995年から1998年に発表された単行本4冊を初出順に収録。 「題材はご自由ですという有難いお話があったとき、私は夫婦の晩年を書きたいと思った」 (『ピアノの音』あとがきより)、70歳代に入った庄野はいわゆる「晩年の連作」と呼ばれる一連の作品を書き始める。山の上に暮らす夫婦の日常を描いた作品を、毎年1月から12月まで(一部の例外を除いて)、12回にわたって雑誌に連載し、翌年に単行本化するスタイルの作品群を『貝がらと海の音』から『ワシントンのうた』まで全12タイトルを、10年以上続けていくことになる。 「晩年の連作」第一弾にあたる『貝がらと海の音』は、1995年1月から12月に「新潮45」に連載し、翌96年4月に単行本化され、続く『ピアノの音』は1996年1月から翌97年1月まで「群像」に、『せきれい』は1997年1月から12月に「文學界」に、『庭のつるばら』は1998年1月から12月まで「新潮」に、それぞれ連載され、のち単行本化された。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。付録として「貝がらと海の音」「ピアノの音」「せきれい」「庭のつるばら」の各連載第1回 生原稿冒頭部分ほかを収録する。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第12巻 1999~2002年「うさぎのミミリ―」ほか
    2,750円 (税込)
    『鳥の水浴び』『山田さんの鈴虫』『うさぎのミミリー』『庭の小さなばら』1998年から2002年に発表された単行本4冊を初出順に収録。 著者が78歳から82歳までの4年間で、全部で12作ある「晩年の連作」の、ちょうど中間にあたる4作品を収めている。この間、2002年5月に初めてのひ孫が生まれ、庄野は曽祖父となる。 「ボツボツと原稿を書いて、それが雑誌に載って、そして1年たって本になるというのは、それがほんとに限りない喜びですね、健康の許す限り、これからもぼくの日常を書いていきたいですね」(「平凡な毎日に喜びがある」より)と、庄野は「山の上の家」から見えるさりげない日常、家族、ご近所との触れ合いを淡々と描き続けていく。 「晩年の連作」第5弾にあたる『鳥の水浴び』は1999年1月から12月に「群像」に連載し、翌年4月に単行本化され、続く『山田さんの鈴虫』は2000年1月から翌年1月まで「文學界」に、『うさぎのミミリー』は2001年1月から12月に「波」に、『庭の小さなばら』は2002年1月から12月まで「群像」に連載され、のち単行本化された。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録として「鳥の水浴び」「山田さんの鈴虫」「庭の小さなばら」各連載第1回 生原稿冒頭等を収録する。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第13巻 2003~2011年「けい子ちゃんのゆかた」ほか
    2,750円 (税込)
    『メジロの来る庭』『けい子ちゃんのゆかた』『星に願いを』『ワシントンのうた』『逸見小学校』、単行本5冊を収録。 2003年から2006年までに発表された『メジロの来る庭』『けい子ちゃんのゆかた』『星に願いを』『ワシントンのうた』の単行本4冊に、庄野潤三没(2009年9月)後に発見され、未発表作品として2011年に新潮社より刊行された『逸見小学校』を収録。 著者が82歳から85歳からの4年間で書かれた「晩年の連作」第9弾にあたる『メジロの来る庭』は2003年1月から12月に「文學界」に連載し、翌年4月に単行本化され、続く『けい子ちゃんのゆかた』は2004年1月から12月まで「波」に、『星に願いを』は2005年1月から11月に「群像」に連載され、のち単行本化された。 また、庄野が生前に発表した最後の作品『ワシントンのうた』(2006年1月から12月「文學界」初出)は、「山の上の家」に暮らす夫婦の晩年を描いた連作の中で、子供のころのことや青春時代のことを中心に昔を振り返るなかで、ときおり「いま」の暮らしを描くという、やや趣きが異なった作風となっている。 さらに『逸見小学校』は没後に発見された原稿用紙180枚(文末に1949年1月21日の日付あり)を、2011年7月の「新潮」に全文紹介され、同月単行本が発売されたもので、庄野の戦争体験を題材とした作品である。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録として「メジロの来る庭」「星に願いを」「逸見小学校」の 生原稿冒頭等を収録する。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第14巻 エッセイ1 1953~1965年 「自分の羽根」ほか
    2,750円 (税込)
    庄野潤三32歳から44歳までの13年間、1953年~1965年にかけて発表されたエッセイ137篇を初出順に収録。 庄野は生涯に10冊の随筆集を刊行している。第14巻には1953年から1965年にかけて、文芸誌や新聞等に発表されたエッセイ137篇を初出順に収めているが、それらの作品は後日、随筆集に収録され単行本化された。 当巻収録作品は、随筆集『自分の羽根』(1968年刊)より77篇、『クロッカスの花』(1970年刊)より20篇、『庭の山の木』(1973年刊)より28篇、『イソップとひよどり』(1976年刊)より10篇、『御代の稲妻』(1979年刊)より1篇、『野菜讃歌』(1998年刊)より1篇である。 1953年は庄野一家が大阪から東京へ引っ越した年で、1965年は代表作『夕べの雲』の単行本が刊行された年、おおよそ、作家としての本格的な出発を果たしてから「山の上の家」での生活を描いた『夕べの雲』が書かれるまでの時期に発表したエッセイ群となる。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録としてエッセイ作品「昔も今も」「多摩の横山」の生原稿冒頭等を収録する。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第15巻 エッセイ2 1966~1975年 「庭の山の木」ほか
    2,750円 (税込)
    庄野潤三が45歳~54歳までの10年間、1966年~1975年にかけて発表されたエッセイ179篇を初出順に収録。 第15巻には1966年から1975年にかけて、文芸誌や新聞等に発表されたエッセイ179篇を初出順に収めているが、それらの作品は後日、随筆集に収録され単行本化された。 当巻収録作品は、『自分の羽根』(1968年刊)より13篇、『クロッカスの花』(1970年刊)より69篇、『庭の山の木』(1973年刊)より42篇、『イソップとひよどり』(1976年刊)より51篇、『御代の稲妻』(1979年刊)より1篇、『ぎぼしの花』(1985年刊)より3篇である。 1966年は前年に刊行した『夕べの雲』で第17回読売文学賞を受賞した年。この10年間を特徴づける出来事は、1970年に長女の夏子が結婚し「山の上の家」で育った子供たちが巣立っていくことである。1975年には末の男の子も二十歳になっていく。そんな時期の日常風景をとらえたエッセイ群だ。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録としてエッセイ作品「ロンドンの物音」「要約された言葉」の生原稿冒頭等を収録する。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第16巻 エッセイ3 1976~1985年 「ぎぼしの花」ほか
    2,750円 (税込)
    庄野潤三が55歳~64歳までの10年間、1976年~1985年にかけて発表されたエッセイ163篇を初出順に収録。 第16巻には1976年から1985年にかけて、文芸誌や新聞等に発表されたエッセイ163篇を初出順に収めているが、それらの作品は後日、随筆集に収録され単行本化されている。 当巻収録作品は、『イソップとひよどり』(1976年刊)より3篇、『御代の稲妻』(1979年刊)より69篇、『山の上に憩いあり――都築ヶ岡年中行事』(1984年)より7編、『ぎぼしの花』(1985年刊)より74篇『誕生日のラムケーキ』(1991年刊)より10篇である。 この10年、1970年の長女・夏子の結婚に続き、1979年に長男の龍也が、1985年には次男の和也がそれぞれ結婚して家を出て行く。子供たちが少しずつ家を出て、“山の上の家”は夫婦二人きりになるまでの10年間だった。一方で、20年ぶりにオハイオ州ガンビアを再訪したり、10日間のロンドン旅行でチャールズ・ラムの足跡を訪ねたりと、積極的に家の外へ題材を求めていく、気力も体力も充実した円熟期でもあった。そんな時期の日常風景をとらえたエッセイ群。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録としてエッセイ作品「休暇中のロン」「汽車と武蔵野の森」の生原稿冒頭等を収録する。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第17巻 エッセイ4 1986~1994年 「誕生日のラムケーキ」ほか
    2,750円 (税込)
    庄野潤三65歳から73歳までの9年間、1986年から1994年にかけて発表されたエッセイ111篇を初出順に収録。 庄野は生涯に10冊の随筆集を刊行している。第17巻には1986年から1994年にかけて、文芸誌や新聞等に発表されたエッセイ111篇を初出順に収めている。単行本収録の内訳は随筆集『誕生日のラムケーキ』(1991年刊)より65篇、『散歩道から』(1995年刊)より46篇である。 1986年は前年の秋に脳内出血で入院した庄野が、大病を克服して作家としての新たな歩みを始めた年で、1カ月半という驚くほどの早さで回復した庄野は、同年7月に「世をへだてて」の連載をはじめた。いっぽう1994年は、「新潮」に「文学交友録」を一年間連載した年で、2月には前の年に連載を終えたばかりの『さくらんぼジャム』が文藝春秋より刊行されている。 この9年のあいだに庄野は、病のために一時は自分の足で歩くこともできなくなったところから回復し、もう一度仕事をはじめて、フーちゃん3部作といわれる『エイヴォン記』『鉛筆印のトレーナー』『さくらんぼジャム』の3冊を書いた。孫娘のフーちゃんのことを中心に、身のまわりの生活を描いたこれらの作品がやがて、晩年の日々の暮らしを素材にしたその後の連作へとつながっていく。庄野文学にとってかけがえのない大切な一時期だったといえる。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録としてエッセイ作品「昔のノートから」「最初の小説」生原稿冒頭等を収録する。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第18巻 エッセイ5 1995~2002年 「孫の結婚式」ほか
    2,750円 (税込)
    庄野潤三74歳から81歳までの8年間、1995年から2002年にかけて発表されたエッセイ100篇を初出順に収録。 庄野は生涯に10冊の随筆集を刊行している。第18巻には1995年から2002年にかけて、文芸誌や新聞等に発表されたエッセイ100篇を初出順に収めている。単行本収録の内訳は、随筆集『散歩道から』(1995年刊)より11篇、『野菜讃歌』(1998年刊)より43篇、『孫の結婚式』(2002年刊)より46篇である。 1995年は「貝がらと海の音」を「新潮45」に1年間連載した年で、ここから12年にわたって書き継がれていく、夫婦の晩年の暮らしを描いた連作のはじまりの年にあたる。2002年は連作の8作目となる「庭の小さなばら」を「群像」に連載した年で、5月に長女の次男良雄に、11月に長女の長男和雄にそれぞれ娘が生まれた。庄野潤三にとって初めてのひ孫である。 連作の1作目にあたる「貝がらと海の音」の後も、順調に「ピアノの音」「せきれい」「庭のつるばら」「鳥の水浴び」「山田さんの鈴虫」「うさぎのミミリー」「庭の小さなばら」と、8年間、途切れることなく書き続けることができた。穏やかな晩年の日々を描いた連作は、それまでの読者に加え、新しい若い世代にも支持を広げていく。そんな時期に記されたエッセイ群を当巻には収めている。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録として日本経済新聞に掲載された「私の履歴書1」や、エッセイ「孫の結婚式」の生原稿冒頭等を収録する。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第19巻 単行本未収録作品集
    2,750円 (税込)
    単行本未収録作品のうち小説、紀行、童話などの作品73篇、詩9篇を収録。「満洲紀行」「一月十二日の記」の未発表2作品は特に貴重。 庄野潤三の単行本未収録作品のうち小説、紀行、童話などの作品73篇、詩9篇を収録。 特に「満洲紀行」「一月十二日の記」「詩集夕立」は貴重な未発表作品である。なお「詩集夕立」は7篇の詩作と後記で記されており、これらを加えると16篇の詩が収録されている。 今巻に収録された小説等の作品73篇は、おおよそ6つの時期に分けることが出来る。 第1期は1944年までの戦時戦中の青春時代で「籠の鳥」から「雪・ほたる」(初めて活字化された1944年「まほろば」第3巻1号初出)までの5作品。第2期は1945年以降の戦後の習作の時期で「分別」まで18作品。第3期は作家として文壇登場時期の「異端糾問」までの11作品。第4期は芥川賞受賞後の新進作家として活躍時期の「吊橋」までの25作品。第5期は米国ガンビア滞在から帰国後数年間で「思い出すこと」まで11作品。第6期は1981年の「昔の仲間」から1996年の「フランス人形の絵」までの3作品である。 中でも第1期にあたる「満洲紀行」と「一月十二日の記」の2篇は、若き日の庄野潤三の足跡を辿る上でも貴重な未発表作品として、今巻に初めて収録されたものである。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。 付録として初めて活字化された作品「雪・ほたる」の生原稿の一部や掲載誌「まほろば」第3巻1号の表紙等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。
  • 庄野潤三電子全集 第20巻 単行本未収録エッセイ、対談・座談集
    2,750円 (税込)
    庄野潤三の単行本未収録エッセイ426編に、対談・座談、インタビュー等35編、単行本の「あとがき」50編も一挙収録。 庄野潤三の単行本未収録エッセイ426編に、対談・座談、インタビュー等の35編。これら単行本未収録の461作品に、本電子全集にこれまで未収録だった単行本等の「あとがき」50編も一挙収録。 今巻に収録された426編のエッセイは、おおよそ5つの時期に分けることが出来る。 第1期は1947年から1955年8月、庄野が芥川賞受賞を契機に専業作家になるまでの時期で、作品的には「映畫雑記」から「生本質への単純化を―――生活とラジオの問題」まで。第2期は第一随筆集『自分の羽根』(1968年2月刊行)出版の時期で、作品的には「かの旅―伊東靜雄回顧」から「黒部西瓜」まで。第3期は2002年9月に刊行された最後の随筆集『孫の結婚式』の時期で、同様に「底知れぬ魅力」から「ラムとのつきあい」まで。第4期は2006年までに記された「長女が幼かったころ」から「『星に願いを』のこと」までで、2006年9月に脳梗塞を発症した庄野は、その後作品を記すことはなく、「『星に願いを』のこと」が最後の作品となった。さらに、第5期は手書き原稿のみで未発表の作品「仁川コロニーのことなど」と「私のふるさと」の2編となる。 解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。付録として県立神奈川近代文学館に保管されている未発表作品「仁川コロニーのことなど」の生原稿等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。

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