「心の傷」は言ったもん勝ち

「心の傷」は言ったもん勝ち

小説・文芸
660円 (税込)

3pt

「心に傷を受けた」と宣言したら、あとはやりたい放題。詳しい検証もなく、一方的に相手を加害者と断罪する――そんな「エセ被害者」がのさばっている現代日本。PTSD、適応・パニック障害から、セクハラ、痴漢冤罪、医療訴訟まで、あらゆる場面で「傷ついた」という言い分が絶対視されている。そう、「被害者帝国主義の時代」が到来したのだ。過剰な被害者意識はもうたくさん! 現役精神科医が示す処方箋。

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「心の傷」は言ったもん勝ち のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ここで言われてる辺縁、いわゆる中腰のことですね。言い方は違うけど、何でも白黒はっきりさせられる訳が無いという考え方、共感できました。本作者はどちらかというと、何でもかんでもうつ病で片づけてしまうのはちょっと…っていうスタンスだと思ったけど、それは僕自身の考えとも合致するから、素直にうなずける部分が多かった。冤罪の話とかにまで言及されてるけど、そっちもやっぱり同意見だったし。という訳で、新たな知見を得るという意味ではそんなになかったけど、自分で思っていながらなかなか言語化するのが難しいと感じる部分が、非常によく著されていたという点で、自分的には高く評価できます。

    0
    2012年08月15日

    Posted by ブクログ

    セクハラや痴漢など、被害者の権利が強すぎる社会を「被害者帝国主義」と著者は呼ぶ。
    短絡的に、物言えば唇寒し、となる社会は、あまりにも寂しい社会ではないだろうか。
    曖昧さや裁量を許す社会の必要性を強調したい。

    0
    2010年07月15日

    Posted by ブクログ

    精神科のお医者さんが書いた本。心の傷についてというより、世間一般についての筆者のスタンスを書いているといった感じ。
    発想は割と保守的な方のようなので、内容はいわゆる「至極真っ当」とも言うべきもの。新しい発見というのは特になかった。
    とりあえず一つ突っ込むとしたら、何に感情的好意を持つかについては、歴史の積み重ねによる世代差があるということ。たとえば彼は、「看護士さん」ではなく「看護婦さん」という言葉に好意を持つというが、彼より若い人がそうだとは限らない。そのうち看護婦という言葉が死滅すれば、看護士という言葉に人はそれぞれの印象を持つだろう。結局言葉ひいては文化を作っているのは今を生きる人間なのだ。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    うつ、解離性障害、PTSD、、、エセ「被害者」がのさばっている世情の分析はその通り!と共感するところが多く、「セクハラは犯罪だろうか」など、その部分的な字面だけからだとバッシングが殺到しそうな内容だが、そこは文章なので、きっちりと本意を説明してくれています。

    ただ最後のあたりの処方箋で、辺縁を活かすだとか、精神力を鍛えよう。。。とあって、これらもその通りだと思うのですが、「心の傷」を持っていない人にしか通じないというか、そういう人たちがエセ「被害者」にならないようにする処方箋でしかないような気がします。
    エセ「被害者」にどう向き合うかという、処方箋を期待したんですがね。

    本書のタイトルだけを見て、家人は、精神的障害を受けた場合の被害者権益を得る為のハウツー本だと思ってしまったようで、そう思って手に取った人達に考えを改めさせる書にはなっているかもしれません。いや、その前に途中で投げ出してしまうでしょうな。


    (2008/8/18)

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    精神的に弱い現代人の問題を一刀両断という印象を受けた。小気味良いと思う反面、それは言い過ぎでは? と思うこともあった。精神医から見た人の弱さについての考察を期待して購入したのだが、セクハラを含めたハラスメントに関すること、医療訴訟の脆弱性など新たな視点を得られた。「被害者帝国主義」の章では、被害者・病人を世間が保護するという優位性を生かした(未必の故意を含め)行為に背筋が寒くなる思いがした。

    0
    2017年09月01日

    Posted by ブクログ

    2008年07月22日 03:21

    躁鬱病に各種ハラスメント、解離性障害にPTSD・・ 最近になってぐっとメジャーになった病名や現象。

    私には「言ったもん勝ち」とまでは言えません。でも、若干疑問を抱えてたのも事実。

    「もう全部いやだ」と沈み込んでる人に、「がんばれ!やりとげろ!!」と無理強いすることがいいとは思わない。
    けれど「がんばれとは言わないよ、今はゆっくり休みなさい、自分がいいと思うまで」と甘やかすのも違うと思う。

    ~ハラスメントもしかり。「~された!許せない!」と憤慨する人に、「何言ってるんだ!社会においてそんなことも我慢できないのか!女は、部下は、そういう扱いをされるものなのだ!」
    これはおかしい。
    かといって、「そうだ!じゃあ訴えてしまえ!社長に直訴だ!飲み会?世間話?こっちが嫌な思いしたら全部ハラスメントなんだよ!」といきまくのは、なんというかくだらない。コミュニケーションというものを理解していない。

    だから、いわゆる「空気を読む」ことが重要になると思う。
    この言葉を嫌いな人がいるから、言い換えるとすれば、「配慮・思慮・分別をもつ」。あと、「中庸」な態度で何にでも接すること。

    自分のことしか考えられない、自分だけが被害者だと思いこむ。
    それは心の病じゃなくて、ただ社会性を身につけてこなかったせいではないだろうか。

    この本は若干過激だけど、ひとつすごく納得したのは、
    「(体の)病気になった人を責めはしない、でも”普段から体調に気をつけ、免疫力を高めることはできたのではないか”とアドバイスはできる。心の病も同じで、普段から精神力を鍛えることはできる」
    という内容の部分。

    心の傷はいつ受けるかわからない、そうよく言われる。ならば私はいつそうなってもいいように、使ってあたって、しなやかな精神を鍛え上げたい。

    0
    2012年01月31日

    Posted by ブクログ

    [ 内容 ]
    「心に傷を受けた」と宣言したら、あとはやりたい放題。
    詳しい検証もなく、一方的に相手を加害者と断罪する-そんな「エセ被害者」がのさばっている現代日本。
    PTSD、適応・パニック障害から、セクハラ、痴漢冤罪、医療訴訟まで、あらゆる場面で「傷ついた」という言い分が絶対視されている。
    そう、「被害者帝国主義の時代」が到来したのだ。
    過剰な被害者意識はもうたくさん!
    現役精神科医が示す処方箋。

    [ 目次 ]
    第1章 朝青龍問題と「心の病」
    第2章 軽症ヒステリーの時代
    第3章 セクハラは犯罪だろうか
    第4章 理不尽な医療訴訟
    第5章 被害者帝国主義
    第6章 「辺縁」を生かす
    第7章 精神力を鍛えよう

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    [ 参考となる書評 ]

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    2011年05月22日

    Posted by ブクログ

    人に”優しく”ないといけない社会に、”厳しさ”“我慢”“耐える”という美徳はどこへいった?「がんばらない」vs「それは甘え」ではなくて、どうしてその人は心に不安を抱えているのかを考えることが大事。「正しさ」は正しく使われるべき。
    体罰は容認されてはいけない。体罰でしか伝えられないものがあるかもしれないけれど、体罰を用いずにどこまで伝えられるかというのが教師の力量。つまり、理屈ではなく身体に直接言い聞かせねばならないような真剣な内容を伝えるには、どういう手段があるのか、安易に体罰に走らずに教えるのが教師だということ。そして、何が体罰で何が体罰でないのか、それは一例一例を吟味して考えることであって、簡単な固定された規則で考えないこと。
    白か黒か、ゼロか1か、ではない、わかりやすくない、割り切れないことに“耐える”力が必要。

    0
    2011年05月02日

    Posted by ブクログ

    精神科医の先生でも「ンなもん気合いで直せよボケナスが!」と思うことがあるんだなぁ、と。最近の日本人は打たれ弱くなってるっていうのは納得だけど、戦後日本人には戦争のトラウマで精神病患者が何人でてもおかしくないような状況だったにも関わらず、そうでなかったのは精神が今よりタフだったから、とか、昔は「パニック症」みたいに多様な精神に関する病名がなかったからだ。っていうのはどうよ。どうもこの精神科医の先生はノスタルジストじゃないかと思うよ。もちろんいろいろこじつけてるけど、基本「最近の若者はよぉ~」って言ってる親父に近い。
    あと自分と新潮社の本の宣伝っぷりといったら。もう苦笑いしちゃうくらい。「~についての詳しい内容は~を参照。」とかね。気になるところで話とか事件の顛末を溜めておいたりとかね。もうね、昼ドラかと。マンガのアオリかと。なんだこの精神科医。
    ただセクハラ、痴漢冤罪の話はナットク。最近の女子は男女平等を武器に、どうも神経質すぎてよくない。女性専用車両は始まっちゃった事だしほっときゃいいと思うけどね。この先生怒りすぎだと思うけどね。そんなに嫌か女性専用車両。

    0
    2009年10月24日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「心の病」は体の正直な反応なのだから無条件に守られるべき。それが当たり前となりつつある世の中において、ともすれば時代錯誤な精神論ともとられかねない、しかし誰もが抱いたことがあるであろう思いがはっきりと述べられている。

    「病気になった個人を責めることはないけれど、『ちょっとくらいのストレスや不安に負けないように、普段から精神力を鍛えましょう』と言うことは可能」との一文にははっとさせられた。

    疾病利得について読んで、アドラー心理学の目的論を連続した。幅の広がった「心の病」は、都合の良いシェルターと化してしまっている面があることには大いに共感した。第三者の目に見えない症状であるからこその複雑さをもつ心の病との向き合い方について考える契機となる一冊だった。

    しかし、第7章での体罰についての論には反対だ。言葉で言うのでは不十分で、気合いを入れるのには暴力を用いるのが適切なこともあるとの論は、教育の放棄であり、暴力の美化である。暴力に訴えず、如何にして生徒に思いを伝えるかが教師の腕の見せ所ではないか。

    0
    2021年08月28日

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