ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
6pt
幕末~明治初期、初めて「洋食」に出会ったサムライたち。「ボートル(バター)塗りつけ、油ばかり」、それでも開国のため、ひたすら我慢して食べ、挙句の果ては「いかなる事の報いか。神仏に祈るほかなかりけり」……。日本人と洋食との邂逅がこれほど劇的だったとは! 読み出したら止まらない面白歴史エッセイ!
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
洋食を初めて食べた日本人たちの反応は非常に面白い。 江戸時代の日本人の食生活がよくわかり、とても面白い本です。 桜田門外の変が実は食べ物の恨みだった?!なんて説もおもしろかった。 おすすめです。
卒論のテーマに選ぶほど、幕末期の外国人と日本人の接触に関心があった。価値観や文化の違いによる衝突が面白いと同時に、瞬時に情報を確認できる現代でもそれが続いているのが不思議でたまらなくなる。 本書のテーマである「食文化の違い」も昔から大変気になっていた。幕末期外国へと渡ったサムライ達は食事面で苦労して...続きを読むいたのか?そもそも最大の難関と思われる肉文化はクリアできたのか? 「異域の旅行の難儀は筆にも尽くしがたき事どもなり」 結論、答えは全部ここに書いてあった。何ならタイトルにも書いてあるけど、大半がしっかりつまずいている笑 安土桃山時代から幕末にかけて日本人と西洋料理の接触遍歴を追う。といっても本書のメインディッシュは幕末なので、日米和親条約調印前夜の晩餐会をはじめ欧米に派遣された使節団や留学生グループと、かなりのページが割かれている。航行した家臣らの日記から多く引用しているため、リアルな食レポをうかがえるのも注目ポイントだ。 大いに共感できる食のカルチャーショックもそうだけど、日記に書かれたお品書きから何の料理かを想像するという楽しみもできた。 日本側が聞き取った単語を声に出してみるのも、当時の音を再現している気になれて発見も多い。(結構面白い遊びになります笑) 例えば「メール」(ミルクのこと)一つとっても、「”k”は無声音になるのか…。異国人(ここでは日本人)相手に丁寧に発音する暇なんてなかったのかな」など想像力が大きく掻き立てられた。 著者曰く、彼らの大半が現地の料理に馴染めなかったのには下記理由があるという。 ①獣肉など未知の食材に対する不安・警戒感 ②におい ③調理方法・味付け である。 後期の使節団は見聞が広まっていたこともあり早々に慣れていったらしいが、初期は日本の食材や調味料を航海日数分持ち込もうとしたんだとか。確かに野菜や米・生魚と、淡白な和食への願望が筆伝いに感じ取れるし、それがまた痛いほど共感できる。。 ③の味付けで言うと、「塩気が少ない」の感想が意外だった。今まで行った(数少ない)欧米の国で出された料理は、どれも塩の山に浸したかのように塩辛かった記憶しかない。「時代を経て味付けが大幅に変わったのかな?」と、またまたスケールのデカい想像をする。 ※ ちなみに果物・シャンパン・アイスクリームは大丈夫だったらしい。エネルギー摂取が充足でなかったので、糖分による満足度が半端なかった。 「卓子(テーブル)上に塩・醤・酢・芥(からし)・胡椒等五六種出すといえども、皆我国の味に非ず」 こうして文字に起こされると(普段感情を露わにしない)彼らの本音も浮き彫りになったみたいで、今まで見えなかったものが見えた気になる。人間だから当たり前なんだけど、武士でも嫌なものは嫌だったんだなーって。 読むごとに自分の関心をグッと掴んできて離さない。新年早々なかなかの手応えであった!(この文脈だと手応えを感じるのは本の方だけど。苦笑)
幕末にアメリカ、ヨーロッパ、ロシアへの派遣団の旅中と滞在先で何を食べたか、どう感じたかを文献を元にまとめた本。シャンパンと果物は好きだったけど、獣肉の匂いと脂やバターや味が薄いのが苦手だったみたい。
皆さん、洋食は好きですかー??! 私は大好きです。伝統的な西洋料理も日本に馴染んだ洋風料理も大好きです。ハンバーグもピザもチーズフォンデュも美味しいですよね。外食産業が盛んな日本では世界各国の様々な料理を食べる事が出来ます。それだけでこの時代のこの国に生まれて良かったと思います。 今では当たり前...続きを読むのようにバターを使い、肉を食べ、ビールを飲んでいる私達ですが、開国以前の日本人は何を食べていたのでしょうか。当時の一般的な武家の食卓は現代の和食よりずっと質素です。邸内の畑で採れた野菜、自家製の梅干しや沢庵、ご飯は玄米か麦を混ぜたもので、魚は毎日食べられるものではありませんでした。日本人が小柄だったのも頷けますね。明らかに栄養不足です。 そんな慎ましい食生活を送っていた武士達が、幕府や雄藩によって使節団や留学生として諸外国へと放り出されたのが約150年前。慣れぬ異国の食事への戸惑いと嘆きの愚痴が彼らの日記や手紙に残っています。それらを取り纏めたものがこの本です。「拙者は食えん!」と実際に言った者が居たのかどうかは分かりませんが、心中は苦悩に満ちていたようです。 とは言っても洋食がそれほど絶対に食べられないものって訳ではなかったみたいで。開国以前のエピソードですが、ペリー提督が開いた宴では水夫が運ぶ料理を次々と平らげ、ひとつひとつの料理の名を聞いてメモし、家人のためにと懐紙に包んで懐へとしまう有様(んなオミヤゲなんぞ食べたくないわい)だったそうです。しかし一晩の饗宴なら好奇心で楽しめても、連日毎食となるとやはり食べ慣れたものが良いと言うことですね。 航海中に異臭騒ぎで泣く泣く海へ捧げた味噌、異国の地で奇跡的に見つけて買い占めた醤油、はじめて食べたアイスクリームを絶賛し、フランス滞在中に図らずも舌が肥えてイギリスの食事に毒を吐く。慣れぬ西洋料理も長旅の内に徐々に馴染んでいったようです。ロシアでは完璧な日本風おもてなしを指揮する謎の人物も登場します。 他にも日本での肉食事情やカレーライスの歴史など豆知識も満載。食べるのが大好きなアナタにおすすめの一冊です。
目次を見た時に使節団の事ばかり書いてあったので、ちょっと内容が固い本なのかな?と思ったけれど、そんな事は無かった。 当時の海外渡航者の初めて食べる洋食への感想や日本食の恋しさを、ひたすらに綴って解説している本でありました。これは面白い。 当時の使節団がどういうルートで海を渡ったか、どういう事をしたか...続きを読むという本は数あれど、「何を食べていたか」のみを書いた本は今まで無かったんじゃなかろうか。 使節団というと外交云々で何となく堅苦しく感じてしまうけど、食を通してみると身近に感じられて理解しやすい。 この本でちょっぴり使節団に興味を持った。
当時の彼らはとても真剣で、そしてその努力があってこそ今の我々があるのだとわかっていても、読んでいて笑ってしまった。
サムライ洋食事始~味の国粋主義者_初期日本人渡航者の洋食体験~鎖国まで_開国前夜の西洋料理~ペリー主催の饗宴_太平洋を渡った170名_ヨーロッパへ_遣仏使節団(池田使節団)_その後の使節団_各国派遣留学生_初期渡初期渡航者たちの味認識~1860年から8年間で欧米へ渡航した日本人は延べ400名超。想像...続きを読む以上に多様な食物を口にしていた。最初は忌避感や抵抗感を訴え,回を重ねる毎に洋食嫌悪の傾向は弱まり,洋食に慣れ親しむ期間が短縮される。初めは新たな食べ物に目を白黒させ,牛乳・バターや脂臭い調理法,塩気の乏しい味付けに閉口し,不満を抱く。中には最後まで異国の料理に違和感を捨てきれずに帰国した者もいたが,味の国粋主義者は一握りで,大半の者は長旅を続けて馴染んだ。国粋主義者の代表が遣米使節団の村瀬範正,変節者が池田使節団の青木梅蔵。岩松太郎などは評論家になっていて,パリよりマルセイユの方が旨いという。シャンパンや果物・氷菓を好んだのは誰もが同じで,エネルギー充足が十分でない時代に甘いものや炭酸入りは好まれたのだろう。福島1948年産で早大商卒,ニッポン放送勤務の著者は,よく文献にあたって分析して書いている
てっきり洋食文化が日本に流入してきた時の話かと思ったら、海外に向かう武士の方たちの逸話だったのですね。最初の洋食への抵抗感・拒絶感から次第に慣れ親しみ、好んでいく変化がすごい。でもやっぱり日本人は米と魚と醤油だよね~と思いつつ、後書き見てあ、違くなってきてる?とも。肉嫌いの自分としては、何となく安心...続きを読むした一冊でした。
候言葉で書かれた、西洋料理が愉快です。魚と野菜と米飯を割と質素に食べていたご先祖たちは、突然の開国で西洋料理なるものに遭遇し、海を渡った先で、国賓としていかに豪華な晩餐で歓迎されても、それは困惑するしかないわけで……。 徳利の口を開けると大きな音がして(シャンパン)小刀と熊手(フォーク)がテーブルに...続きを読む並び、獣の肉は臭く、香辛料に閉口し、バターまみれの米飯が食べられないといえば砂糖まみれにされ(オートミール感覚だったんでしょうかねえ)、煎じ薬のようなコーヒーを飲む。醤油もなければ味噌もない。飢え死にの危機まで感じてる。意外に口に合う者もいれば、まったく受け付けない者もいて……でも、ハンバーガーだろうが、ピザだろうが、エスニックだろうが、ジャパニーズ風にアレンジしたりして、すっかり馴染んでしまった私たちに繋がっているんですよね。不思議。 支倉常長がフランスに滞在していたとき、持参したMy箸で食事をしていた、という記述が残っているそうです。宇宙ステーションでお箸を使って宇宙食を食べる日本人宇宙飛行士の絵が思い出されて、きっと、遠い将来、見知らぬ星に飛び立つ日本人がいたら、彼らもお箸で御飯を食べてるんだろうな、って、やっぱり愉快でした。
面白かった! 洋食が日本に入ってきて「日本風」に受け入れられていく流れを書いているのかな~と思ったけど、日本人が初めて洋食と出会った時の話だった。掛値なく。 やっぱり油気と塩味不足…味付けと、肉っていう未知の食材が問題なんだな~。そして果物に救いを求める、と。 出汁なんかの海由来の味付けの多さに苦手...続きを読むを感じ、魚やら玉子やらの生食が受け付けず、果物を買おうとしても高くて困るっていう、日本食が合わない外国人とおんなじような反応でちょっと感慨深い。 現代の日本人はほんとなーんでも受け入れちゃってんだなあ…。まあ私もその一人ですが。未知の料理とか聞くとちょっと食べてみたくなっちゃうしな。そういうとこプラスもあれどマイナスでもあるかもなあと、ちょっと思いました。もうちょっと保守的になってもいいのかもしれん。……いや、でも「やっぱ米だな!」って思うし、全部変わっちゃったわけでもないか。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
拙者は食えん!―サムライ洋食事始―
新刊情報をお知らせします。
熊田忠雄
フォロー機能について
「趣味・実用」無料一覧へ
「趣味・実用」ランキングの一覧へ
サムライ留学生の恋
世界は球の如し―日本人世界一周物語―
明治を作った密航者たち
「熊田忠雄」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲拙者は食えん!―サムライ洋食事始― ページトップヘ