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高校入学前の春休み、セックスワークで生計を立て、ひとりで僕を育ててくれた母が、突然「結婚したい」と言い出した。それを聞いた僕は、元風俗嬢と噂される先生のもとへ……。肌を合わせることは、ときに切実で、ときにかなしく、ときに人を救うのかもしれない。夜のリアルを照らし出す、R18文学賞友近賞受賞作。
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Posted by ブクログ
私の涙腺との相性がいい。どの短編も目頭熱くなったし泣いちゃった。 千加野さんの言葉がいいのかもしれない。どうしようもないどちらも悪くないこの感じが当事者にとっては1番辛くて私はとても悲しかった。
とても好みの本。 風俗で働くことへの偏見や蔑みは、私の中にもある。その部分をチクチクと刺されて痛いのに、とても優しくて切ない気持ちになる。 短編集だけど、登場人物が緩くリンクしている構成も良い。 「折り鶴を開くとき」が一番好き。リコさんと夏希の痛みがダイレクトに心に響いた。
千加野あいさん 初読みでしたが、すごく良かった 風俗嬢をテーマに 繋がる短編連作 風俗嬢、そこで働くスタッフ、その子ども、その恋人…。 お金のため、だけでない そこにいる理由。 だいぶ泣きました
とてもよかった。 という感想しか出てこないくらい、とてもよかった。 どの話もせつないし苦しい、なのに優しい。 強い主張?(風俗はいいとか悪いとか正解とか間違いとか)がわかりやすく書かれてるわけじゃないのに、強く胸に伝わってくる何かがある。 風俗って遠い世界の話だと思ってたけど、全然身近で、思ったよ...続きを読むり私と同じなんだなって。無意識に決めつけてたとこあったなって、反省するところもあったり。 とてもよかった。読んで欲しい。
小説としておもしろかった、けど、Twitter読んでるみたいな、かわいそうな人の話聞きたいだけ向けみたいな、面白かったで終わりでいいのか分からん
1話目は、子供の為に風俗で働く母親を子供目線で見たお話で、生活の為に何より子供の為に他に選択の余地がなかった母親についてだったから、読んでて母親に対しても、子供に対しても切なかった。選択の余地がないと途端に極貧になるしかない国の制度にもモヤモヤしていたけど、話が進むと風俗を職業としてやりがいを持って...続きを読むとか言われると、ちょっとなぁ。職業で差別とかダメだとは分かりつつ、理解とまではいかず。一つ一つ深いい話なんだろうけど、どうしても、そこが引っかかってしまう。3話目とかすごくいい家族になれそうだったのに、そこ、こだわる?って言う思いが強くて、イラっとしつつどうにかならないのかなって気持ちもあって、自分の中でも複雑に感情がもつれる。 これほど他の人の感想が気になる本ってなかなかないな。
連作短編集。 どの話も心にくるものがある。 「理解から納得までの道のりって、めちゃ遠いよね」(p182) 風俗という仕事があり、それを生業にしている人がいる。 それは理解していても、自分の身近な人、例えば家族がそうだったら?納得して受け入れられるか? それに向き合った、夏希の気持ち。夏希が関わ...続きを読むってきた人たちの気持ち。 最後はなんとなく前向きに、でもリアルな淋しさと少しの暗さも感じる。
ちゃんとした職ってなんだ? 風俗はちゃんとした職? 生活のために、子どもを育てるために風俗嬢として生計を立てるのは恥ずかしいこと? 学校や教育委員会から「子どものことをおもったら」「かわいそう」「ちゃんとした職に就くべき」とか言われたどうだろう 正直、ほっといてくれ!とも思う けど、もし自分の...続きを読む家族が風俗嬢として働いていたら…、それはない!嫌だ!無理だ! 風俗はもちろん仕事としては成り立つし必要としている人もいるだろう 風俗嬢として働いている人も、「こんなあたしでも必要としてくれる人がいる」「楽しい」「胸を張れる仕事」として誇りを持って働いている人もいる 結局はどんな仕事でも、どんなことでも、自分自身が納得しているかどうかということか…
母親が風俗嬢だったり、大学時代に風俗始めて辞めれなかったり、誰かに必要とされたいのベクトルが風俗に向いてしまった女の子など色んな立場の短編集。 サクサク読めた。最近の風俗嬢はホス狂いが多いイメージだったので、この主人公たちは彼女たちとは違うタイプ ひかりて話の主人公がひどかった。圧倒的に教養も知識...続きを読むもどうやってそれを身につけるか手段もわからないまま風俗に従事して、本人が素直なのが余計救いようのない感じがした。 他人が意見するのもおかしいけど、やっぱり目の前にこの主人公が現れたら、子供が可哀想て思ってしまうだろうな
R18文学賞友近賞受賞作。 作家さんの知り合いに勧められて、読んでみた作品。 風俗に関わる人々を描いた連作短編集。 普段、この手の作品を読まないので、最初は探り探り。 1作目の主人公が2作目以降、風俗で働く女性たちに寄り添う姿に段々心が解れていく感じがした。 風俗で働く女性の気持ちも、その風俗で何か...続きを読むの欲求を満たしている人たちの気持ちも、どこか現実的で、実際に人生で接点のない自分には読んでいて、心がギューッと苦しくなることも。 鶴の折り紙の件が救いになっていたのには、最後まで読んでて良かったと、希望をもらった気がする。
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どうしようもなくさみしい夜に
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千加野あい
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