朝のあかり 石垣りんエッセイ集

朝のあかり 石垣りんエッセイ集

990円 (税込)

4pt

自分の住むところには自分で表札を出すにかぎる――。銀行の事務員として働き、生家の家計を支えながら続けた詩作。五十歳のとき手に入れた川辺の1DKとひとりの時間。「表札」「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」などの作品で知られる詩人の凜とした生き方が浮かび上がる、文庫オリジナルエッセイ集。〈解説〉梯久美子

【目次】
Ⅰ はたらく
宿借り/けちん坊/朝のあかり/雨と言葉/目下工事中/よい顔と幸福/日記/晴着/事務服/事務員として働きつづけて/おそば/領分のない人たち/食扶持のこと/着る人・つくる人/巣立った日の装い/試験管に入れて/夜の海/こしかた・ゆくすえ

Ⅱ ひとりで暮らす
呑川のほとり/シジミ/春の日に/電車の音/器量/花嫁/通じない/女の手仕事/つき合いの芽/彼岸/コイン・ランドリー/ぜいたくの重み/水はもどらないから/愛車/庭/籠の鳥/貼紙/山姥/梅が咲きました/雪谷/私のテレビ利用法/かたち

Ⅲ 詩を書く/立場のある詩/花よ、空を突け/持続と詩/生活の中の詩/仕事/お酒かかえて/福田正夫/銀行員の詩集/詩を書くことと、生きること

Ⅳ 齢を重ねる
終着駅/四月の合計/二月のおみくじ/椅子/私はなぜ結婚しないか/せつなさ/インスタントラーメン/火を止めるまで/しつけ糸/鳥/おばあさん/
空港で/八月/港区で/花の店/隣人/風景/思い出が着ている/悲しみと同量の喜び/ウリコの目 ムツの目/乙女たち/夜の太鼓

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朝のあかり 石垣りんエッセイ集 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    石垣りんさんは、名前は知っていて気になってたけど、詩の人だからあまり接点はない(詩が全くと言っていいほど俺は理解できない)かなと思ってたところにエッセイをを発見、読んだ

    『私の前にある鍋とお釜と燃える火と』は詩だけど、理解できたことが嬉しかった

    彼女が、地面にしっかりと自分で立って、ぶれながらも

    0
    2024年09月06日

    Posted by ブクログ

    14才から銀行に勤め続けて定年を迎え、つつましくひとり年をとる女性の暮らしと心の動きを写し取るものとしては、近年流行の元気前向き一人暮らしおばあちゃんの本よりもむしろずっと共感できる。

    P36 2月21日【前略】このところ、隣の家の念仏が十二時を過ぎても低く続く。一時を回る頃には近くの保健所工事現

    0
    2024年05月04日

    Posted by ブクログ

    昔も今も働く女性は変わらないと思っていたけれど、このところ急に世の中のシステムが変わった。しかし、心は変わらない。

    0
    2024年02月27日

    Posted by ブクログ

    そこに虹があるとして、詩を書くということは虹を描くことではなく虹をさし示している指を描くことだというような文章をきっかけに読み始めた。

    読んでみると、ひとりの価値観?みたいなものが割と近しくて(電車の定期的な音に人気を感じたり程度だけど) 心なしか自身と重ねて等身大の姿勢で読めるし、心強いし、14

    0
    2025年11月24日

    Posted by ブクログ

    はたらく、ひとりで暮らす、詩を書く、齢を重ねるの四章に分けられたエッセイ集。
    彼女の詩を書くこと以外にない人生の真面目さに感動しました。働くことや結婚を選ばなかったことなど、あるいは重荷になるばかりの家族といった事も全て詩の中に昇華されています。そして何気ない言葉に女性ならではの叫びが聞こえます。石

    0
    2023年11月12日

    Posted by ブクログ

    「表札」の作者らしい、日々の暮らしの中で感じた心の動きが伝わってくるエッセイ集だ。今よりも女が一人で生きていくことが難しかった時代にあって、自分のしたいことをするために働いてきた決意が伝わってくる。

    0
    2023年11月02日

    Posted by ブクログ

    石垣りんの代表的な詩をいくつか知っている程度で読んだ。
    石垣さんは14歳で銀行に就職し、定年まで働いた。
    ほとんど昇進はしなかったが、これはもちろん当時の日本の会社が女性を男性と同等に扱っていなかったからである。
    石垣さんが詩人としてどれほど才能があっても、結婚も出産もしなかったから「君は半人前だ」

    0
    2023年05月03日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この時代の人はほとんど全員生き残りなんだった。健常でない人がたくさんいた。今よりずっと。そういうことも思い出した。

    0
    2023年07月07日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    わかることばで、むき出しの生を紡いでくれる石垣りんさん
    詩は好きだけどエッセイは読んだことなかったので
    買ってみる
    戦中戦後をしっかりと生き切った方なんだなーっと
    三度も母親が変わるなんて、なかなか厳しい子ども時代なのではないかと思う
    早くに就職してずっとそこで働き続けて。
    自分で自分を支えて、家族

    0
    2025年06月27日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    やられた。
    また、師匠がひとり誕生してしまった。
    母ほどの年齢の人なのに、感性が、考え方が自分に似ていて、大きな企業の最下層にいる環境まで同じで。
    「誰が何をしてくれなくても、さみしかったらどのくらいさみしいか耐えてみて、さみしくゆたかになろう。」
    南の国でのんびり暮らそうとと誘われてそれもいいです

    0
    2024年02月24日

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