旅行鞄のガラクタ

伊集院静

旅から持ち帰った品々にまつわるエッセイ集。

伊集院静氏が旅先から持ち帰ってきた品々への思い出を綴ったエッセイ集。全日空グループの機内誌『翼の王国』誌上で連載されたスペイン、フランス、ポルトガル、スコットランド、アイルランド、ベルギー、イタリア、エジプト、ケニア、アメリカ、中国、日本など１２カ国の３４話を収録。さらに本書書き下ろしのまえがきでは、フィレンツェのヴェッキオ宮殿のミニチュアについての思い出を綴っています。「私は子供の時からガラクタを拾ってポケットの中に持ち帰り、並べて置く癖がありました。時折、石ころや木の実が旅行鞄の隅から出て来て、家人に驚かれていました。」（本文より）
○ジョアン・ミロのアトリエの庭のエンドウ豆（スペイン・モンロッチ）
○ヤンキースタジアムのレインコート（アメリカ・ニューヨーク）
○三峡下りの川原の三峡石（中国・重慶）
○歓喜の丘のマツカサ（スペイン・サンティアゴ・コンポステーラ）
○ナイロビの木工職人の椅子（アフリカ・ナイロビ）
○クロード・モネが見つめた崖の漁師の人形（フランス・エトルタ）etc

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: エッセイ・紀行 / 紀行
• 出版社: 小学館
• ページ数: 196ページ
• 電子版発売日: 2022年11月28日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 44MB

[ブクログ · ★★★★★]

世界各地のこと、芸術のこと、懐かしい思い出。
とても読みやすく、瑞々しく面白かった。エピソード毎に乗せてある、お土産の写真も味があって可愛かった！

[ブクログ · ★★★★☆]

伊集院さんが旅で手にしたガラクタの数々。
ガラクタというと語弊がありますが、ちょっとした小さな旅の思い出。
1年の３分の１を海外で過ごしていたなんて羨ましい。
近寄りがたく気難しそうに感じるけれども、
海外で知り合った方とはご家族とも親しくなったり、お墓参りにも出向くくらい親密に。

昔、夏目雅子さんが好きでそれで知った伊集院さん。
もう少し伊集院さんを知りたくなりました。

[ブクログ · ★★★★☆]

素敵なオシャレな紀行文。
世界中を荷物も鞄ひとつで旅し、
お土産もあまり買わない作家が、小さな鞄の
すみに入る、たまたま手にしたお土産。
ジョアンミロのアトリエの庭のエンドウ豆、
三峡下りの川原の石、
海辺のレストランのマテ貝、
ニューヨークヤンキースのクリスマス人形、
琵琶湖のひしの実
それぞれの思い出と共に、旅してしまった。

[ブクログ · ★★★★☆]

可愛い旅行鞄に収まった品々。ガラクタと言うが愛着ある事がお話しと写真から伝わる。旅に行きたいと思う。

[ブクログ · ★★★☆☆]

もちろん、ガラクタではない。唯一無二の宝物。
それもほとんどがポケットに入る大きさなのがいい。
石ころ（スペインハビエル城のや松ぼっくりなんかもあってもあって素敵。ある時からは愛犬二匹のために買ってくるようになったとか。この頃はまだ元気だったのね。
次に控えている「君のいた時間」もう読む前から泣きそう。