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騙すも地獄、騙されるも地獄――オレオレ詐欺、預貯金詐欺、キャッシュカード詐欺盗などの「特殊詐欺」が社会問題化しておよそ20年、累計被害総額は5743億円、1日あたり7730万円が騙し取られている。強盗や傷害、殺人未遂事件を引き起こすなど粗暴化し、末端で犯行に及んでいるのはSNSで「闇バイト」募集から簡単にリクルートされた若者だ。本書は近年起きた事件に取材し、犯罪グループ側の組織の構図、実行の手口を犯人の視点から描く。少年から高齢者まで、全世代が警戒すべき凶悪犯罪のリアル。
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Posted by ブクログ
読書会の課題図書として読みました。 元は新聞での連載記事ですが、末端の実行犯の視点で書かれているので、犯罪小説を読んでいるような気分になります。 特殊詐欺の手口が丁寧に繰り返し解説されていて、読み終わる頃には周りの人たちに解説できるようになります。 昨日見た特殊詐欺による被害のニュースで紹介されてい...続きを読むる手口がこの本で書かれていることそのままだったので、高齢の親がいる人には是非とも読んでもらって、家族で話し合いをしてもらいたいと思いました。
本書によると特殊詐欺の末端で犯行に及んでいるのは安易かつ軽薄な動機などバイト感覚で気軽に詐欺行為をはじめた末、犯罪の片棒を担ぎ、抜けられなくなった若者たちが多いという。そして、「知的障害や発達障害のある方が、犯罪の加害者になるというケースは想像以上に多いのが実態です」背景にあるのは、犯罪組織から「利...続きを読む用されやすい」という特徴ではないかという。最近話題となっている精神疾患におけるグレーゾーンといわれる人たちが社会に出てからその特徴が顕在化して、その生きづらさ故に人生に躓き、悪意ある人たちにつけこまれ犯罪に加担してしまうことが多いとのこと。私はそのことに知ってとても胸が締め付けられる思いを感じずにいられませんでした。特殊詐欺は被害者からの視点で語られることが多いですが、本書は加害者側の背景から特殊詐欺に迫るルポルタージュです。本書の視点で特殊詐欺を見るとこれまでとは違った知見を得られます。
今話題になっている闇バイト、特殊詐欺の実態、犯行の手口が詳細に書かれていて興味深かった。10-20代の若年層が軽い気持ちで闇バイトを始め、気づいた時には抜け出せなくなっているのが恐ろしく感じた。若い人たちも読んだ方がいい一冊。
原田眞人監督の『BAD LANDS』で特殊詐欺のグループが受け子、かけ子、指示役とかなり細かく描かれていた。そして下からは上の指示役に位置する人が誰でどういった人間なのか見えない。危ないと思ったらすぐ切られる。そんな現代の特殊詐欺グループが描かれていた映画だった。 それを観て、特殊詐欺ってどんなもの...続きを読むなのだろう、と興味が湧き手に取ったのが『ルポ 特殊詐欺』という田崎基の著作。 特殊詐欺の実態と背景がどんなものなのかかなり細かく記されている。 そして知りたかった加害者側にいる人たちの側面もしっかり描かれている。 よく言われるTwitterなどSNSを使った闇バイトのリクルート。これを読むと結構簡単に闇バイトグループにアクセスすることは可能なようだ。そして募ったバイトたちの個人情報を把握し、簡単に逃げられたり告げ口が出来ないように逃げ場をなくす。 辞めようと思ったときには時すでに遅く、脅され、タタキと呼ばれる強盗にまで従わざるを得なくなっていく。 確かに安易に闇バイトに応募した側にも問題はあるのだが、彼らは同時に被害者でもあるのだ。 教育環境は出自に依存する部分も大きく、親が貧困状態にあれば、子供もその貧困のループに組み込まれてしまう。 そんな出自を抱えた人たちは社会に出ても仕事は限られてくるだろう。 当然、低賃金で使い潰されるだけだ。 そんな状況では最低限度の生活を営む権利すら与えられないのだ。 彼らはそんな状況を打破したく、稚拙な行動であることには間違いないのだが、闇バイトに応募してしまうのだ。 特殊詐欺は上のグループから根こそぎ潰さないと意味がない。だが、グループが細分化され上のグループの状況はわからないようにしていることで取り締まることも難しい。 闇バイトに組み込まれないよう若者側にもアナウンスが必要だ。それと同時に貧困率の低下など、広く社会の状況が変わる必要があるよな、と思ったりした。
金に困窮して気軽な気持ちで犯罪に手を染めていく人々の実態が生々しい 騙される側である老人への啓蒙も重要だが、加担する側の予防と、犯罪に使われるツールの制限がされて行ってほしい
摘発された特殊詐欺事件で名前が出てくるのは、「かけ子」、「受け子」それに「出し子」という末端のもので、指示役はほとんど隠れている.それの正体が暴力団等だとの推論が呈示されているが、その通りだと感じている.若者の貧困に目を付けているのだろう.何ともいやな社会になってきている.スマホに翻弄されているのも...続きを読む一因だろう.知的障害者や発達障害を持つ人たちが加害者に仕立て上げられているのも、対策を講じる必要があると感じた.
特殊詐欺が、こんなに組織立った犯罪であるとは知らなかった。 それなのに逮捕された末端の捨て駒から指示役を捕まえることは極めて困難であり、「リクルーター」「かけ子」「受け子」「ドライバー」など到底組織とは呼べないような、徹底的に分断された役割で一つの詐欺を働いている。 流動的かつ複雑なため、一網打尽に...続きを読むすることは難しい。 近ごろ、若者による白昼の強盗事件が立て続けに報道されている。 なぜこんな稚拙で杜撰な、行き当たりばったりとも言えるような捨て身の犯行ばかりなのだろう?と不思議だったのだけれど、これは追い詰められた末端の要員が辞めたくても辞めさせてもらえず、そうした見ず知らずの者同士がかき集められてやるタタキ(強盗)なのだと本書にあり、腑に落ちた。 指示役は、彼らがどうせすぐ逮捕されるだろうということを承知の上で現場を襲撃させている。 「闇バイト」なんていう曖昧な表現と「高額報酬」という甘い言葉で釣り、応募してきた若者をつかって、こんな犯罪を繰り返しているなんて許されない。関わってしまったら蟻地獄、落ちるところまで落とされる。 簡単に稼げるウマい話なんてあるわけがないのに、のこのこと個人情報を開示してやってくる彼らには危機管理能力がなく、救いようのない愚かしさを感じる。 でも、そこには発達障害や知的障害が見過ごされ貧困のループから抜け出せなくなった、社会が産んだ被害者でもあるのかもしれない、という事実がある。ネットリテラシー以前の問題。 ますます巧妙化、粗暴化する「特殊詐欺」をどう捉え、どう対峙していくのか。読む前はとても想像できなかった、重くて暗い大きな問題を孕んでいるようだ。
最近話題になる強盗事件が特殊詐欺によって起こっていたとは全く知らなかった。 軽い気持ちで小遣い稼ぎをしようとした人がどんどん思い犯罪に加担させられていく過程を聞くと背筋が凍る思いだった。
詐欺をする側の目線、してしまう人たちの目線 自分も一歩踏み外せばその道に行きかねないくらい、身近なものであると不安になるくらいよくわかった。 家族を守るために、と詐欺に手を染めてしまった人もいた。 電話の録音機の実用性、が最後の方に書かれていたけどそこでさらっとでてきた、かけ子が14さいであったこと...続きを読むが衝撃やった。 頭いい人に騙されんように、情報をアップデートしないとなと思う本でした。 また、一見Twitterなどの便利なものが増えたことによって特殊詐欺がすごい増えたようにも思う。その一方で、法改正によって詐欺グループの人数が驚くほど減っていることも知った。解決したら解決したで、その先の問題が現れるとよくわかった。
面白かった。ノンフィクションなだけあって臨場感があり、あっという間に読み終えた。特殊詐欺の真実を知ることが出来たと同時に啓蒙活動の継続の大切さを知った。
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ルポ 特殊詐欺
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田崎基
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