【感想・ネタバレ】ルポ 特殊詐欺のレビュー

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Posted by ブクログ

読書会の課題図書として読みました。
元は新聞での連載記事ですが、末端の実行犯の視点で書かれているので、犯罪小説を読んでいるような気分になります。
特殊詐欺の手口が丁寧に繰り返し解説されていて、読み終わる頃には周りの人たちに解説できるようになります。
昨日見た特殊詐欺による被害のニュースで紹介されている手口がこの本で書かれていることそのままだったので、高齢の親がいる人には是非とも読んでもらって、家族で話し合いをしてもらいたいと思いました。

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2023年08月19日

Posted by ブクログ

本書によると特殊詐欺の末端で犯行に及んでいるのは安易かつ軽薄な動機などバイト感覚で気軽に詐欺行為をはじめた末、犯罪の片棒を担ぎ、抜けられなくなった若者たちが多いという。そして、「知的障害や発達障害のある方が、犯罪の加害者になるというケースは想像以上に多いのが実態です」背景にあるのは、犯罪組織から「利用されやすい」という特徴ではないかという。最近話題となっている精神疾患におけるグレーゾーンといわれる人たちが社会に出てからその特徴が顕在化して、その生きづらさ故に人生に躓き、悪意ある人たちにつけこまれ犯罪に加担してしまうことが多いとのこと。私はそのことに知ってとても胸が締め付けられる思いを感じずにいられませんでした。特殊詐欺は被害者からの視点で語られることが多いですが、本書は加害者側の背景から特殊詐欺に迫るルポルタージュです。本書の視点で特殊詐欺を見るとこれまでとは違った知見を得られます。

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2023年01月17日

Posted by ブクログ

原田眞人監督の『BAD LANDS』で特殊詐欺のグループが受け子、かけ子、指示役とかなり細かく描かれていた。そして下からは上の指示役に位置する人が誰でどういった人間なのか見えない。危ないと思ったらすぐ切られる。そんな現代の特殊詐欺グループが描かれていた映画だった。
それを観て、特殊詐欺ってどんなものなのだろう、と興味が湧き手に取ったのが『ルポ 特殊詐欺』という田崎基の著作。

特殊詐欺の実態と背景がどんなものなのかかなり細かく記されている。
そして知りたかった加害者側にいる人たちの側面もしっかり描かれている。
よく言われるTwitterなどSNSを使った闇バイトのリクルート。これを読むと結構簡単に闇バイトグループにアクセスすることは可能なようだ。そして募ったバイトたちの個人情報を把握し、簡単に逃げられたり告げ口が出来ないように逃げ場をなくす。
辞めようと思ったときには時すでに遅く、脅され、タタキと呼ばれる強盗にまで従わざるを得なくなっていく。
確かに安易に闇バイトに応募した側にも問題はあるのだが、彼らは同時に被害者でもあるのだ。
教育環境は出自に依存する部分も大きく、親が貧困状態にあれば、子供もその貧困のループに組み込まれてしまう。
そんな出自を抱えた人たちは社会に出ても仕事は限られてくるだろう。
当然、低賃金で使い潰されるだけだ。
そんな状況では最低限度の生活を営む権利すら与えられないのだ。
彼らはそんな状況を打破したく、稚拙な行動であることには間違いないのだが、闇バイトに応募してしまうのだ。

特殊詐欺は上のグループから根こそぎ潰さないと意味がない。だが、グループが細分化され上のグループの状況はわからないようにしていることで取り締まることも難しい。
闇バイトに組み込まれないよう若者側にもアナウンスが必要だ。それと同時に貧困率の低下など、広く社会の状況が変わる必要があるよな、と思ったりした。

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2024年04月04日

Posted by ブクログ

金に困窮して気軽な気持ちで犯罪に手を染めていく人々の実態が生々しい

騙される側である老人への啓蒙も重要だが、加担する側の予防と、犯罪に使われるツールの制限がされて行ってほしい

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2024年01月23日

Posted by ブクログ

摘発された特殊詐欺事件で名前が出てくるのは、「かけ子」、「受け子」それに「出し子」という末端のもので、指示役はほとんど隠れている.それの正体が暴力団等だとの推論が呈示されているが、その通りだと感じている.若者の貧困に目を付けているのだろう.何ともいやな社会になってきている.スマホに翻弄されているのも一因だろう.知的障害者や発達障害を持つ人たちが加害者に仕立て上げられているのも、対策を講じる必要があると感じた.

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2023年08月07日

Posted by ブクログ

最近話題になる強盗事件が特殊詐欺によって起こっていたとは全く知らなかった。
軽い気持ちで小遣い稼ぎをしようとした人がどんどん思い犯罪に加担させられていく過程を聞くと背筋が凍る思いだった。

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2023年06月13日

Posted by ブクログ

詐欺をする側の目線、してしまう人たちの目線
自分も一歩踏み外せばその道に行きかねないくらい、身近なものであると不安になるくらいよくわかった。
家族を守るために、と詐欺に手を染めてしまった人もいた。
電話の録音機の実用性、が最後の方に書かれていたけどそこでさらっとでてきた、かけ子が14さいであったことが衝撃やった。
頭いい人に騙されんように、情報をアップデートしないとなと思う本でした。
また、一見Twitterなどの便利なものが増えたことによって特殊詐欺がすごい増えたようにも思う。その一方で、法改正によって詐欺グループの人数が驚くほど減っていることも知った。解決したら解決したで、その先の問題が現れるとよくわかった。

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2023年06月13日

Posted by ブクログ

面白かった。ノンフィクションなだけあって臨場感があり、あっという間に読み終えた。特殊詐欺の真実を知ることが出来たと同時に啓蒙活動の継続の大切さを知った。

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2023年04月24日

Posted by ブクログ

★★★
今月8冊目
もはやオレオレ詐欺ではなくあらゆる手を使ってやってくる。
しかし驚いたのはトップにヤクザ絡んでて稲川会はすまんと法廷で争いはしたもののお金を返したこと。
手口が巧妙なだけに末端が捕まっても大元はなかなか捕まえられないだろう

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2023年12月25日

Posted by ブクログ

オレオレ詐欺、キャッシュカードすり替え詐欺等の現代型犯罪に加担した若者達のこれまでと末路。辞めたくなっても辞められない、これが一番怖い。特に、家族を殺すと脅され、昼夜問わず指示を受けて受け子出し子を繰り返した男が追い詰められて行く様は、胸が詰まる。

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2023年09月21日

Posted by ブクログ

年々増えていく詐欺。メディアで取り上げられてはいるしTwitterでも胡散臭いツイートは多い。
手口も巧妙化してるし自分も引っかからないよう気をつけなければと思った。
永遠になくなることはないだろうし私が高齢者になった頃にはどんな手口になっているのだろう…

様々なケースが紹介されていたけど心から悔やんでる人は頑張って更生して欲しいとせつにおもった。
この本を読むとウシジマくんを思い出す。

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2023年05月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトル通りなのだけど、本書の特徴は犯人側の立場で書かれていることだろう。
末端の出し子から、まぁまぁ上のレベル(独立系?小グループのボス)まで、それぞれの事情や手口が語られる。
どこまで本当なのか分からないところも含め、読み応えはあった。

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2023年04月11日

Posted by ブクログ

最近よく耳にする強盗。強盗が何故、若者の間で流行ってしまっているのか。流れが分かってよかった。
お金がないからを理由にされると、日本では増加の一途辿ってしまいそう。

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2023年03月22日

Posted by ブクログ

オレオレ詐欺やキャッシュカード詐欺盗等を総称して特殊詐欺という。こんな馬鹿げた詐欺に引っかかるわけはないと慢心していると、最近こいつらは強盗にも変わるらしいから油断ならない。しかも奴らには“上”がいて、ノルマを課されているのだとか。楽して金を稼げるはずが、非正規雇用と変わらない(むしろもっと悪い)境遇に落ちてしまう。さらには暴力団までもが参戦してきて楽しい限りだ。
読みながらいろいろ対策を考えたが、極貧暮らしのぼくはなにも心配する必要がないことに気付いた(^_^;)。
内容は良いのに校正漏れが多すぎる。この手の本では致命的だ。

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2023年01月12日

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