「修養」の日本近代 自分磨きの150年をたどる

「修養」の日本近代 自分磨きの150年をたどる

1,760円 (税込)

8pt

4.5

何が「働くノン・エリート」を駆り立てたのか?

明治・大正期、旧制高校を出て帝国大学に入るようなエリートになれなかった多くの人々は、どうやって「立身出世」すべきか分からなかった。昭和期、サラリーマンになることで身を立てる人が増えたが、何を拠りどころにして働けばいいかが分からない。会社で「研修」に励んだ彼らは、平成以降の低成長期に入ると、派手な成功を望みづらいなかで、自己啓発やビジネス書の消費者となっていった 。近代日本の歴史の根底には、「働くノン・エリート」の「自己向上」への意欲が、常に「宗教っぽいもの」をまといながら、水脈となって流れていたのだ。明治から現代まで連綿と続く営為の系譜をたどり、“日本資本主義の精神”の展開史を描き出す!

序章 「自分磨き」の志向
第一章 語られた修養 伝統宗教と〈宗教っぽい〉もの
第二章 Self-Helpの波紋 立身出世と成功の夢
第三章 働く青年と処世術 新渡戸稲造と『実業之日本』
第四章 「経営の神様」と宗教 松下幸之助の実践
第五章 修養する企業集団 ダスキンの向上心
終章 修養の系譜と近代日本 集団の中で自分を磨く

*電子書籍版には収録していない資料写真が1点ございます。ご了承ください。

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「修養」の日本近代 自分磨きの150年をたどる のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年10月22日

    かなり徹底的な調査がなされている本で、読み応えがあります。
    新渡戸稲造がキリスト教徒の立場で、どのように幅広い層の人々の修養を助けていったのか、松下幸之助や、ダスキン創業者の鈴木清一のエピソードも知らないことばかりで興味深かったです。

    0

    Posted by ブクログ 2022年12月14日

    150年といえば、今年は日本に鉄道が新橋〜横浜間に開通してから150年のメモリアルイヤーだ。




    「自分磨き」が昔から好きな日本人。




    明治から現代に至る自分磨きをテーマにして書いた本は珍しい。




    明治の初めからキリスト教、仏教などの宗教が自己啓発に大きな役割を果たしていた。



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    0

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