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Posted by ブクログ
以前参加していた読書会で、参加者の1人が課題本そっちのけで夢中になって読んでいると言っていたのが、この『会社という迷宮』です。
会社員でもないので、「読んでもあれかなぁ」と思っていましたが、あの楠木健さんが、この本をイチオシしていた記事を読み、購入の一押しになりました。
読んでみると、「会社」に持つイメージが丁寧に壊され、いかに現代人が凝り固まった固定観念に囚われているかを痛感します。
できないことをできるようにするのが「会社」であるという根本に立ち返った上で、いかに自分の「分」を認識して、ユニークな挑戦をするのか。
著者の、ちょっと硬派だけど、ロマンに溢れた筆致が、ことごとく読み手の眠った志を揺さぶってきます。
「会社員向いてないなぁ」と思ったら、とりあえず会社を辞める前にこちらの本を読むことをオススメします。
あと個人的にこの装丁、好きです。
Posted by ブクログ
会社という迷宮
会社が生きるための手段である競争戦略が目的として刷り込まれ、儲かることが最優先、経営者すら交換可能な存在なったのはいかに
本来の経営者の仕事は、会社の目指す価値、夢や志を体現する担い手となること、何が価値かを決めるのが経営者で、他人に決められた価値を追求することが仕事ではない
価値とは作るものではなく認められるもの、絶対的な基準があるものではなく、人により異なるもの、事業とは世の中へ独自の新しい価値を問うものではないか?
帳尻、結果である利益を調整して装置を運転するだけの経営者が長い目で成功したことはない
目の前に見える体格の成長は必ずしも会社としての本当の成長を意味しない。本来は善い会社になるための道を歩むことで、季節のように移り変わるもの
会社を経営するとは、過去から蓄積している会社の記憶と意思を汲み取り、現在の課題を浮かび上がらせた上で自らに課すこと。
本来統治は内部からしかできないことで、会社は株主の持ち物ではないし、所詮真に会社にとって何が善いことではなく外部にとって善いことを言ってるに過ぎない。
しかし何をしようとする会社なのかが曖昧になり、ただできることをする会社になると、外部者の介入を招くことになる。これは企業統治というより更生に近く、経営者の責任である。
改革がすまないのは、わかっていてもできないから、理由をなぜなぜ深ぼると見えてくる。それは耳の痛いことが多い、そしてみんなわかっていることだったりする。
現実化していない危機に対して、しなくても良さそうな苦労を勝手でもするかどうかの選択が改革の難しさを示す。悪くもなさそうなものを自ら現状否定する否定のマネジメント。
改革後のキラキラした肯定文だけでなく否定文を書く。
M&Aとは、買い手の戦略の中で、相手を経営資源や機能として構想しながら、実際には生身の会社を買い、二つの会社の自我を融合させる繊細な想像力を必要とする仕事
開発という接尾語はよく出てくるが、意思と論理がせめぎ合う会社の意思決定の境界面での営為であること。客観的な答えのない意思の世界
意思決定の透明性は誰が意思決定者かの透明性は必要だが、理屈は透明で良い。意志を持ってやりたいと決めることを守り抱え育てていくためには密室が必要。
ビジネスモデルはいくらでも磨ける、取って代われないのは夢の方
人材育成の矛盾、会社と社員は相互依存的で、育てるのは会社と社員の関係。他社では筆記できない独自の価値をどれだけ引き出せるか。育てることはできない、生かすこと
組織の抱える分の多様さ、それを活かせること
組織化された混沌、トップは管理したいが、管理されすぎて融通が効かないと沈滞して面白くない。部分は混沌、全体としては筋が通った体勢が保持されると良い
経営でなにより大事なのはが信義、当然果たさなければならないと相互に期待されている原則
経営のノウハウは、正しい姿勢が全て
法律で書かれてないからやってもオッケーではない。
利己的にではなく、社会的に考えるという約束が信義
自社が善い会社であるとはどういうことか、これを経営の出発点にし、独自で固有の価値軸は他人に預けては行けない。稼ぐこととしか答えられないならば呪縛が解けていない
経営における自由とは、与えられた目的に沿ってどうやるかを選ぶ自由ではない。そもそも何を目的とするかを選ぶ自由である。
論語と算盤は長い目で一致させるのが事業で、ただ後者のみやりながら事後的に後付けするものではない。
Posted by ブクログ
2025/01/12「会社という迷宮」石井光太郎☆
本来、「会社」は「目的」があって設立される。(SONYの設立趣意書が有名。) しかるに現代は、「パーパスは何か?」「ガバナンス・コンプライアンス」「利益と株主還元」が問われ、重視される。まさに本末転倒。それで著者は、愚直に「企業トップの『企業への想い』」に執着する。その想いの原点に帰るしか資本主義経済の再生はありえない。
「企業とは」という根源的問題を提起する本
「企業は利益を生み出す機関」という狭い定義・認識は資本主義経済を破壊させる。「倫理」を基礎とした「経済合理性」が基本の仕組み。
マックス・ウェーバー「プロテスタンティズムと資本主義精神」しかり、渋沢栄一「論語と算盤」しかりである。更には、市場の失敗「外部不経済」、宇沢弘文「社会的共通資本」の問題がある。資本主義経済は時々立ち止まって「その基礎概念」を振り返らなければならない。
1.経営コンサルタント
「戦略」概念を経営に導入。
2.企業のリーダーシップ
「経営ビジョン」の共有が不可欠
3.組織は「有機体」
部分の総和ではない サイエンス→アート
4.改革は「タブーへの挑戦」
経営者の問題がメインであることが多いが
経営者は改革の矛先を役職員に求めがち
5.経営者の役割は「未来への挑戦」
開発=リスクある決断 ロジカルより信念の問題
Posted by ブクログ
上司に進められて購入。今年一番の本かも。。。
【ざっと内容】
コンサルティング業界で長く勤務し、いくつもの経営者や事業を見てきた著者が企業というもの、経営者というものに対する考えを綴った一冊。企業とは、市場とは、戦略とは、価値とは、企業で働いていると一度は耳にする当たり前の言葉を再定義していく。
【こんな人におすすめ】
・経営者
・コンサルティングファームに勤務されている方
・経営企画や投資に関わる部門にいる方
【所感】
とにかくぶっ刺さりまくった1冊でした。各項目に対して強い共感と、深みを感じる文書が綴られていて、近年の、より具体的なテーマで身近な共感を狙うビジネス書とは全く異なっていた。なのに、刺さる。ハッと気づかされる、そんな体験の連続。戦略とは、価値とは、市場とは等、どの項目も非常に抽象的で、決して解決策を提示しているわけではない。しかしながら、本書はまさにその解決策を「他人に委ねるな。自信の目でいちばを見て、価値を見出し、市場とせよ」としているのである。「おいいおい、そんなのズルいだろ。」と思われるかもしれないが、それを自分で行うことの価値に気づくことこそが本書を読む価値なんだと思う。
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