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自分とそっくりな女に出会い、替え玉に仕立てようとする岸浜涼子。友人を殺人容疑の圏外に連れ出すべく、策を巡らす風山秀樹。大阪の街を移動し、アリバイ工作に勤しむ大幹昌雄。それぞれが、それぞれの思惑を抱き行動したあと、まず発見されたのは切断された死体だった。岸浜の夫が経営する会社に手首が届き、地下鉄の網棚の上に置かれたバッグからは顔を潰された首が、そして占い教室から胴体が見つかる。これらはすべて同一人物のものと特定されたが――この死者は誰なのか? 本格推理の極北を歩み続けた孤高の作家、山沢晴雄。その幻の代表長編をついに創元推理文庫に収録する。/【目次】[ダミー・プロット]序章/第一章 奇妙な契約/第二章 犯行以前/第三章 首/第四章 二つの死体/第五章 アリバイ/第六章 殺意の接点/第七章 昏迷/第八章 録画は語る/第九章 壬庚子の秘密/終章/[推理クイズ]賭博/おんぼろバス/探偵学初歩/アリバイ/[エッセイ]本格のトリックは出つくしたか?/トリック問答/想い出五十年/編者解題=戸田和光/盤上のメトロポリス――山沢晴雄小論=芦辺拓
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Posted by ブクログ
生涯アマチュアを貫いた作家の幻の長編。同人誌でしか読むことができなかったものなんだそうで。寡聞にして存じ上げなかったですが、読んでみたら・・・そもそも出版はもう何十年も前のものなんですが、それでも面白かったです。さすがに今の時代なのでトリックがなんとなくそりゃわかっちゃったりもしますが、それでもなお。初稿が1982年?それでこの筆致。
「陰の声」もとても興味深かった。詳しい解説は野暮に思う方もおられるかもしれませんが、こういう形で作者の意図を解説されることって逆にないので。いや今の時代であえてこういうのつけてくれるのもいいんじゃないかな。何十年かして今の時代で斬新なトリックが生み出されていた背景が知れるのは資料価値的な意味合いでもとてもいいと思う。
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