無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
まず、南極が巨大な氷のかたまりを乗せている場所である。その氷の大きさなのだが、日本の37倍の面積✖️平均的な厚さ1940メートルというバカでかい氷の塊なのだ。そしてこの氷の塊が全て溶けると、現在の海水面を100メートル以上上昇させてしまうというのだから驚きである。そして過去には何度も南極にも北極にも氷のない時代があり、その時には海水面は140メートルほど高かったのだ。
そして過去繰り返してきたダイナミックな気候変動が、人間の活動によって明らかに歪められ、異常な変化を起こしている。人間の活動は、温室効果ガスにより1.5°ほど、大気汚染で−0.4°程の影響を及ぼしており、温室効果ガスはこのままだと急速に影響力を高めるようだ。どうなるかを予測するのはとても難しいのだが、大きな流れからすれば、いずれ人間が現在のような規模で生息していられる時代はそれほど永くは続かないのだろう。
氷河や氷床が地球環境にこれほど大きな影響を与えているというのは驚きの事実で、このことを知っただけでもこの本を読んだ価値がある。
Posted by ブクログ
まず冒頭驚いたのは、この地球上に存在する水の殆どが南極に氷として閉じ込められている事。
日本人が一年間に使う水のおよそ200万年分もあるらしい。
異常気象が言われて久しいが、筆者はイタズラにそれを煽ることもなく、どちらかというと淡々と、観測データに基づき今南極に起きていることを分析し記述している。分かりやすく書いてありその姿勢には好感が持てる。
気の遠くなるような年月の中での気象循環が、残念ながら人間活動によって歪められているのはほぼ間違いないが、それを止める有効な手段が見出せないのが今の世界である。
南極の氷にほんとに大きな異変が起きてからでは、その対策は全くの手遅れになるだろう。政治の世界と科学の世界が手を結び、なんとかせんといけないと再確認した。
Posted by ブクログ
南極にある巨大な氷(正確には氷床)の事は、温暖化に絡んでニュースにも登場しますが、その実像はあまり知られていません。本書は南極の氷床を研究する筆者による分かり易い、かつ非常に内容に富んだ南極の氷床に関する新書です。
南極に存在する巨大な氷を氷床と呼びますが、そのスケール感は想像以上に巨大です。1辺の長さ1㎞の立方体の水の重さが1ギガトン(1000000000トン!10憶トンですね)となるのですが、この単位を使うと日本全土で1年間に降る降水量が640ギガトン、日本全国で使用される生活用水の総量は13ギガトンとなります。南極氷床の総量は約2540万ギガトンで、日本全国の降水量の約4万年分、生活用水の約200万年分という途方もない量です。そして地球上にある氷(ヒマラヤ山脈などの山岳氷河なども含む)の約90%が南極に存在しています。この規模ですから、南極に存在する氷が全て溶けたら、海水面が世界全体で約50m!上昇するというのも理解できます。
これ程まで巨大なスケール感であることを分かり易い例を挙げて紹介され、そして次に本書で触れられるのが温暖化、気候変動と南極氷床との関係です。南極では21世紀に入って平均して100ギガトンの氷が失われているそうです。100ギガトンというのが相当な量であるというのが先の例からもわかると思いますが、それでも南極の氷床全体から比較すると25万分の1です。これを”たった25万分の1”と捉えては非常に危険だという根拠が、本書後半で解説されています。詳細は本書をご覧いただきたいのですが、地球の気温が数度上昇しても南極の気温が氷の融点を超えることはなく、氷が融解する効果よりも温暖化した熱を海洋が取り込み、暖かくなった海洋にため込まれた熱によって南極の氷床が氷山となって流出する効果が非常に大きくなるとの事でした。
温暖化、気候変動について非常に大きな影響力を持つ南極氷床について、読者の興味をうまく引き出している1冊だと思います。難解な理論や表現も少なく、大変読みやすい印象でした。
Posted by ブクログ
p.63 過去62回の観測隊で派遣された人数は3500人
p.83 支えを失った氷河の流出は加速する
p.85 棚氷が氷河を押しとどめている
p.86 氷床変動のまとめ
p.93 底面融解→接地線後退→棚氷崩落
温暖化→海水温上昇→底面融解融解というシナリオ
p.101 溶けた氷は海水の塩分濃度を下げ、海水温を低下させてしまう。
海流は熱を運び、世界の気候や生態系に関与している。大気にも関与している。
氷床の重みはマントルを押す。
p.103-p.104 1900-2018で海水面は18センチ上昇。
海水の膨張と量の増加が原因でその出所は、ヒマラヤ、アラスカなどの山岳氷河が半分を占め、残り半分は南極、グリーンランドの氷床。
p.108 西南極が融けると海水面は5m上昇
p.114 海洋への淡水流入が海洋大循環を阻害する
p.146-p.147 将来予測についての意見
1、100m相当の氷床変動は起きている
2、人の営みが予測を難しくしている(特にCO2濃度は異常p.148)
p.165 p.175 2019IPCCの焦点は2100年までの環境変化が焦点に
・1.1mの海面上昇を予測
・大気、海洋、陸地の温暖化は人間活動による
・現在の二酸化炭素濃度は異常
p.174 生物の存在 その場に行かないと測定できないことが南極にはたくさん残っている
p.184 行かなくてはいけない理由‼︎
降雪量は現地で測定するしかなく、人工衛星(高さのみ測定)では何による標高変化なのか区別できない
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。