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「初恋の味」はどこからきたのか?
カルピスは、「初恋の味」として知られる国民飲料だ。ルーツは、モンゴル高原で遊牧民に食されていた乳製品。約100年前に三島海雲によって発見された。
三島は僧侶にして日本語教師、さらには清朝滅亡で混乱下の大陸を駆け抜けた行商人だ。日本初の乳酸菌飲料を生み出し、健康ブームを起こした。
没後、半世紀近く経ち、三島の名は忘れ去られた。会社も変わった。だが、カルピスは今も飲まれ続ける。三島からすれば本望かもしれない。「国利民福」を唱え、会社の利益よりも国民の健康と幸せをひたすら願った。
カルピスの聖地・モンゴル高原まで訪ね、規格外の経営者の生涯に迫った傑作人物評伝。
<近代文明の危機は、一九七三年よりも恐らく遥かに深まっているのだろう。救いの大きな鍵はきっとモンゴル的なるものにある。三島海雲の伝記と思想は今こそ学ばれねばなるまい>――解説・片山杜秀氏
※この作品は単行本版として配信されていた『カルピスをつくった男 三島海雲』の文庫本版です。
Posted by ブクログ 2022年02月06日
大谷光瑞や川口慧海の様な仏教者とも川嶋浪速の様な大陸浪人とも流れに流れた余多の馬賊とも重なる様で重ならない、教育者・行商人として過ごした満洲地方で出会った乳製品からヒントを得、国民飲料カルピスを作り上げた立志伝中の人物の一代記、である。
三島は実の子供以上にカルピスに愛着と自負を持っていたのかも知...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月06日
健康飲料として評判の高いカルピスをつくってくれた日本人の先人の短い伝記としても、当時の時代や多くの日本人達が大陸に夢を持って渡っていったこと(結果的に支那人、朝鮮半島の人達からは大変な反感を持たれることになりましたが)、関東大震災と同時代のこと、本書に登場する周辺の人物たちのこと、そしてモンゴル、内...続きを読む
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