無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
某漫画から江戸川乱歩に興味を持ち、かつ表紙買いという不純とも言える動機で購入。ホラーは苦手だから楽しめるか不安だったけど、先が気になって一気に読めた。(随時更新中)
【人間椅子】
タイトルを見てまず頭を過ぎったのが「人体が材料に使われてるってオチでは…??」という猟奇的な発想(完全に漫画の影響)。でも全然違った。今まで読んだことのある耽美的な作品は、好きか嫌いか(自分の性癖に合うか合わないか)が極端に区別されたけど、この作品は好き嫌い以前に単純に面白かった。前置き(ホテルでの話)が相乗効果となってじわじわと恐怖心を煽られる感覚があって、それが良かった。1通目の手紙(一番盛り上がる場面)で終わってても十分面白かったと思うけど、2通目の手紙の描写がまた別の恐怖心を芽生えさせてきて、新鮮だった。
Posted by ブクログ
鏡合わせの世界とは不思議に魅力的なものであるが、半円の鏡と半円の鏡を向かい合わせて球体の鏡を作ったとするならば、その玉の中心から見えるのはどのような景色だろうか。この物語は、そんな誰でも思いつくような、しかし決して実行することはないような想像を、実際に試してしまった人物についての物語であった。
人が発狂するまでを丁寧に追っていて、まるで隣で知り合いが狂っていくのを見ているようだった。と同時に、彼が思考実験の末にたどり着いたその世界はとても綺麗だろうなとも感じた。ついに球体鏡の中に入り、発狂した友のことを、「怪物の世界に足を踏み入れた」と表現しているところもよい。
そうして、人間ほどの大きさの玉が、ただ部屋の真ん中に、ごろりごろりと転がっていたのだ。
この物語は読んですぐよりも、読み終わってからのほうが後を引いている。球体の鏡の中に、入ってみたい…見てみたい…と、次第に強く思うのである。なぜだかとても美しいような気がするのである。このように己の思考の移りゆく様こそが、江戸川乱歩の書いた恐怖なのかもしれない。人ひとりを狂気にいたらしめる恐ろしさがあると、このように目撃しているのに…
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。