【感想・ネタバレ】明日また電話するよのレビュー

あらすじ

この十余年に描かれた膨大な作品群から、もっとも重要な短編を作者自らセレクト。
書き下ろしの解題では、創作の背景や自身のルーツが仔細に明かされる。
山本直樹の精髄が凝縮された異彩の書。

「何度も読みました。私の中の女が、犯されたような気持ち。ズルい」西加奈子(作家)

【目次】
みはり塔
ぽつん
泳ぐ
コールド
渚にて
アナログ温泉
テレビばかり見てると馬鹿になる
肉彦くんとせんせい
Cl2
呼ぶ声
明日また電話するよ

山本直樹の歴代ハマリモノ集成

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

山本直樹の漫画をきちんと読めるようになったのは、30代過ぎてから。
ハタチ過ぎて成人しても思春期の少年がこっそりエロ本を読むような、後ろめたさが何となく、ずっとあった。

山本直樹作品は道新の夕刊漫画書評コラムや、道産子漫画家として、10代の頃からよくメディアでみかけていた。
エロだけではない「何か」をこぞって取り上げられていた。
その「何か」を捉えるのは人の数だけある気がする。
わたしが捉えたのは「寂しさ」と「シラケ感」であった。
それを見出すまでに、30過ぎまでかかった訳である。

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2022年08月26日

Posted by ブクログ

著者セレクトの短編集。
この細い無機質な線が何故あんなにもエロくなるのか。
眠りかけの時に見る夢のような、脈絡のない台詞と気怠い空気感は山本直樹にしか出せないと思います。

表題作の「明日また電話するよ」を初めて読んだのが中学生の頃だったのですが、当時はハートフルなお話と思っていたのが今読むと180度見え方が変わってしまって驚きました。

お互いに寄り添っているようでどこか噛み合わない会話。こうして少しずつすれ違って、人は離れていくのだろうなあ。なんちて。あと浜イモが実在しないことを後書きで知ってとても悔しかったです。

他の収録作品では「みはり塔」「肉彦くんとせんせい」がお気に入り。
どちらも人生のほんの刹那に交差した男女の切なさが滲む良作でした。

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2020年10月16日

Posted by ブクログ

表題作が、もうつらくて仕方が無い。
しのびよる終わりの予感をごまかしながら、「また電話するよ」と今日もまた叫ぶのだろうね。

でも、ゆっくりと坂道を落ちていくような人生のなかで、そういった言葉を投げかけることのできる人がいるって、きっと、幸せなんだろうな。

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2012年08月28日

Posted by ブクログ

佐々木文庫より。スケベなのに、そんなにスケベさを感じないのは、リアリティがないからか、どこかSFチックだからか。なのかもしれないな。感情が希薄だから。でも、面白い漫画、描くな、と思う。(11/5/2)

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2012年08月08日

Posted by ブクログ

山本直樹先生の傑作短編を集めた傑作集。
読後感がすばらしい。
なんとも言えない感覚に陥ります。
人を選ぶのでハマればズブズブ間違いなしです。

三つの短編集の中で個人的にコレが一番好き。

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2011年09月06日

Posted by ブクログ

映画や文学作品を見ているような独特の感性、死にも繋がるような乾いたエロスの空気。
時にひりひりするようなとぎすまされた空気の中に浸ることが出来る、山本直樹という作家の持つ世界が一気に凝縮された一冊。
基本的なテーマは「エロス」と「妄想」ゆえにただのエロマンガじゃないか、と一蹴されてしまいそうなのですが、それだけでは決して済まされない、静謐で濃密な空気、叙情的な儚さ、悲しさ、死のにおいを孕んだあやうさを感じます。
表題作の、じわじわと感情の波が押し寄せるような読後感がとても好きです。

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2010年11月27日

Posted by ブクログ

年齢指定はないけどエロい本には違いない。
日常を切り取ったようなストーリーと少しの切なさ、なんとも言えず不安になる読後感。だけどそれが心地良い。
繰り返し読みたくなる一冊。

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2010年04月29日

Posted by ブクログ

山本直樹氏の厳選短編集。

どれもこれもゆるやかにエロスの薫る珠玉の名作です。

エロいんだけど、ゆるいの。
そこが良い。

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2010年03月20日

Posted by ブクログ

エロの中にも抒情性というようなものが混在しており……なかなか良い作品でありました! この短編集? にも続編が出ており、金銭的に余裕があればそちらもゲットして読みたいところでありますねぇ…

さようなら…。

ヽ(・ω・)/ズコー

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2022年03月05日

Posted by ブクログ

<内容説明>
夢幻と感傷──著者自身が認める、ベスト・ワークス。
この十余年に描かれた膨大な作品群から、最も重要と思われる短篇を作者自らセレクト。
書き下ろしの解題では、創作の秘密や自身のルーツがはじめて明かされる。
山本直樹の精髄が凝縮された、異彩の書。

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2014年04月20日

Posted by ブクログ

作者自身によって選ばれた自選短篇集の第1部。各話ごとに作者による簡単な解題がついている。
山本直樹というのは何度読んでもとらえどころがないというか、よくわからないというか。なのについ読んでしまう。かつて有害図書指定されたように、山本直樹の特徴はその性描写、とくに少年少女のそれで、これは一貫して変わらない。しかし、それがただのエロ漫画にならないのが山本直樹のすごさ。性描写があればあるほど世界は現実感を失いするりと手元からこぼれ落ちていく。焦燥と諦念とがふわふわと中空に停滞したまま、白昼夢のような空気が紙面に定着される。

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2013年06月29日

Posted by ブクログ

山本作品を初めて読んだ。
えろかった間違いなくえろかったんだけども全部どこか切ない。
切ないというか関係性の終わり世界の終わりが最後にちらつく作品が多い。さっきまであんだけぬらぬらしてたのに。
どの話もすごく魅力のある完全山本ワールドという感じで、正直見てられない目を背けたくなるモノもあったりしたけど買ってよかったです。

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2012年02月23日

Posted by ブクログ

つまりエロが描きたいのですね!
…と思ってしまうよーな、
エロい!
 
深いのかもしれないけど、その深さは私にはあんまりわからなかった…

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2009年11月17日

Posted by ブクログ

なつかしいのがたくさんだ。
彼の描く女性の体型にずっと憧れていた。

相変わらず視点が青くて生臭い。

褪せないなぁー

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

ついつい買ってしまいました。しかし、読んだことないものは1篇だけだった。著者解説がついているのがよかったような。

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2011年09月03日

Posted by ブクログ

夕方のフレンド、という映画を見て原作漫画の山本直樹さんを知った。
というか、80年台から90年台にかけて、スピリッツとか「青年誌」欠かさず読んでたから、この絵には見覚えがあって…多分この人の漫画はよく読んでたような気がする。

凄いやらしい、扇情的な線を描ける人だなと改めて思う。すげえ。
でもなんかむかしもそうだったように、今もこれこれって感じで、追いかけるような気持ちにもなれない。
こうなるようにできている、ということに抗い難く流される。どこか寂しい気持ちになる物語。

表題作。
妄想、耽溺、覚醒の兆し、の物語なのかな。
ちょっと良かったような気もする。

通勤電車で読み切っちゃったけど…
周りには見られてないよね。

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2023年08月30日

Posted by ブクログ

エロ本のようで、そうでない、アンニュイで、怠惰で、デカダンス。

小学六年生の男の子と先生の話が好きでした。終わり方がシガテラでした。

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2015年11月20日

Posted by ブクログ

 エロマンガだけどこれで抜ける人はこのマンガ買ってないですよね。90年代っぽい性の倒錯とかぎかっこでくくれるような若者的な若者を淡泊なエロシーンに描いているので、そのどうしようもないモチーフの頽廃的でありつつチープな感じにひたれるのであればどうぞ、みたいな感じです。ぼくはひたれる。

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2011年02月07日

Posted by ブクログ

短編集
たまに山本直樹にいっそエロはいらないんじゃないかって思いますが、いっそエロだけでいいんじゃないかとも思います。
女の子が可愛いから困ります

テレビばかり〜が好き

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2010年03月14日

Posted by ブクログ

山本直樹の自選短編集、「ベストワークス」

おおお
確実にこれ、親に見られたくないな・・・
隠れて読む楽しさ。ってまあ大人だし隠れる必要もないけどね。

帯の西加奈子の推薦の言葉で買ってしまいました。

『テレビばかり見てると馬鹿になる』の映画がみたい!
85分3カットって・・・どんなや。

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2009年10月22日

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