あらすじ
縞柄の着物に黒の丸帯、形よく巻き上げられた艶やかな髪、そして珊瑚の簪。ぞっとするほど美しい女賭博師・つばめ返しのお柳は、一宿一飯の義理のため、敵の陣営、上州のひなびた温泉街に乗り込んだ。そこで待ち受ける想像を絶する屈辱の罠!??むごい仕打ちに耐えながらも、いつしか快楽の華を咲かせる女渡世人の姿を哀切こめて描き出す。
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上手いなぁ、ズルいなぁww…。
団鬼六先生の「博徒系」の小説は、明らかに主人公にモデルが居ますよね?
それが誰だか名前を云うほど野暮では有りませんが、オンタイムで読んでいない(後から読んだ世代)で有っても、モデルが分かってしまうとついついニヤけてしまいます。
それを思うと、オンタイム世代の方々は『○○○お□』等の映画を見たら「堪らないモノが有ったんだろうな」と、非常に羨ましく思います。上手いけど、ズルいなぁ~ww(←褒めてます)。
それから、団先生の小説は悪役連中が清々しい程w「スゴく悪いけど頭もキレる連中」なので、その辺りも読んでいて笑ってしまうぐらいの畳み掛ける嗜虐描写がより一層効果的に見えてきます。
映画さながらに、背景や人物の描き分けも巧みですので、ついつい引き摺りこまれてしまいます。
幻冬舎さん、一時はほぼ全て絶版状態だったのを再版していただき、本当に感謝しています。この先も「日本の大衆文学」の為にも、絶版等為さいませぬ様、お願いいたします。