あらすじ
〃念法〃の達人・工藤明彦は、妖物化(イービライゼーション)に苦しむ運命の女・南風ひとみを救うため、「神」との交渉条件を呑む。それは、妖魔と化してこの世界に帰ってきた古代神話上の復讐者から、あるものの生まれ変わり・結城みづほを守ることだった。獣欲をそそる肉体(からだ)を持つみづほへ、復讐者は激しい陵辱の魔手を! 念法一閃! 「媚獄編」「淫神編」を一挙に楽しめる痛快傑作!
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Posted by ブクログ
読み終わりました、菊池秀行の『妖魔王』。
これ・・・因幡の白兎の話が元なのね。こんな話を元にするなんて・・・すごい発想だぁ!
大黒様(大国主命)から依頼を受けた工藤という念法の達人は、過去の因縁により復讐者に狙われるある女性を守ることになる。
復讐者というのが鱶(ふか)で、女性は兎の生まれ変わりだったのですねぇ・・・って、いきなりネタ晴らししてよかったのでしょうか・・・。
しっかし、この大黒様ってのが、エロいわ金にうるさいわで、あの兎を助けた大国主命のイメージとはほど遠い存在で、しかも感情的になって小槌を振って人を消してしまったりして。
兎の生まれ変わりである女性は、工藤から身を守ってもらいながら、大黒様の怒りをかって消された夫のために、のぞき部屋で働いてお金を稼ぐ羽目に。その女性を執拗につけねらう鱶の生まれ変わりの男によって、普通の世界が突然海に変わってしまったり、不思議な妖魔の世界が繰り広げられます。
エロエロな不思議な世界でしたぁ