作品一覧

  • 子どもをうまく愛せない親たち 発達障害のある親の子育て支援の現場から
    3.3
    1巻950円 (税込)
    「子どもには愛情をかけて」 この一言がなぜ、虐待を加速させたのか――。 発達障害のある親の知られざる困難 子どもが高熱を出しても放置した親、 日常的に激しく揺さぶる虐待を加えた親……。 彼らは決して子どもを愛していなかったわけではない。 愛情の与え方が適切でなかっただけなのだ。 発達障害のある親が抱える苦悩とはどのようなものか、 豊富な実例をもとに対策を提案。 大丈夫。子育ては、愛情ではなく技術である。 (目次) 第1章 発達障害がある親たちの苦悩 発達障害=虐待ではない 「愛情をかけて」と言われ、虐待がエスカレートした事例 虐待事実をあっさり認めるが、行為をやめない事例 虐待行為の背景にある「親の発達障害」に気づく 「自分勝手なひどい親」と非難する前に など 第2章 発達障害のある子どもはなぜ虐待を受けやすいのか わが子を愛おしいと思えない事態に 「いつも丸太ん棒を抱いているようだった」 「どうしてうちの子だけ」という強烈な不安感 孤立していく母親 発達障害の気づきにくさ 問題は、発達障害よりも自己肯定感の低下 など 第3章 発達障害の本質 (1) 知的発達症 助けを求めにくい境界知能 (2)自閉スペクトラム症 自分がどう見えるかを捉えにくい 先の見通しを持ちにくい (3) 注意欠如多動症 不注意・多動性・衝動性をコントロールしにくい 発達障害は「本人ではどうしようもないこと」 など 第4章「社会性の欠如」という困難 授業参観で子どもを叩いたCさん 厳格すぎる対応がもたらすもの 仕事での役割を家庭に持ち込んだケース 中学生の娘と入浴したがる父親 など 第5章「コミュニケーション力の欠如」という困難 泣き声が自分を非難しているように感じたHさん 「共感する力」がないと不適切な子育てに向かう モノでも扱うように子どもとかかわるIさん 高熱が出ていても病院に連れて行かなかったLさん 「人の表情が読み取れない」という特性 強引に離乳食を食べさせたMさん など 第6章「柔軟性の欠如」という困難 「臨機応変さ」が子育てには必須条件 子どもがやせても母乳にこだわったNさん 完璧主義で離乳食がうまく作れなかったOさん 子どもを必ず迷子にさせてしまうPさん わが子をGPSで監視するQさん など 第7章「認知の歪み」がもたらす不適切な養育 子どもを置いて出かけ怪我をさせたTさん 妊娠を隠しわが子をゴミ箱に捨てたUさん 「この子は親の私をあざ笑っている」 度を越したわが子への期待 教育虐待につながる認知バイアス 4歳の子をベビーサークルに入れていたZさん 子どもの衰弱に気づけなかったβさん 定型発達の人も要注意 など 第8章 子育てをやり抜くための「多様性」 レトルト料理にも愛情は現れる がんじがらめの状態を解放するもの 愛や共感が抱けなくとも子育てはできる など 第9章「科学的な子育て」が親を救う 情愛ありきの子育ては時代遅れ 「自分はできる」という感覚を身につける ノウハウこそが逆境を越える手段となる 複雑さを排除してシンプルな子育てを目指すこと 等身大の子育てをすること 自分のものの見方を点検してみること など
  • 虐待と非行臨床
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 この本は家庭裁判所調査官が視野を広げて虐待から非行への道筋を明らかにしようと多忙な業務のあいだを縫って日ごろの考えを書き上げたものである。
  • 臨床心理学スタンダードテキスト
    -
    1巻15,675円 (税込)
    臨床領域・学問領域ごとに第一人者が展開する集合知の結晶、公認心理師時代を迎えた臨床心理学の新基準スタンダード。 公認心理師の職責から、心理学概論、臨床心理学概論、研究法・統計法・心理学実験、多岐にわたる心理学理論、アセスメント、心理支援、主要5領域、精神疾患と治療、そして関係行政論へ。公認心理師/臨床心理士として研究・臨床において研鑽を積むうえで不可欠の知識と理解と経験を、多様な視点と論点から語り尽くす。 臨床心理学の初学者から、すでに臨床現場に勤務する現任者、そしてベテラン心理職まで、つねに座右に置いて日々の臨床を検証し、みずからの臨床知を深化させていくためのスタンダードテキスト。

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ユーザーレビュー

  • 虐待と非行臨床

    Posted by ブクログ

    幼少期の虐待がどれだけ悪影響を及ぼすか。虐待が内に向かう方向性のタイプを研究中なので、とても参考になりました。

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    2013年03月20日
  • 子どもをうまく愛せない親たち 発達障害のある親の子育て支援の現場から

    Posted by ブクログ

    非行臨床や犯罪心理学、児童虐待がご専門の大学教授による、発達障害と子育てについて書かれた本。

    ADSやADHDを持つ親子の子育て事例がたくさん紹介されている。事例はAさん、Bさんから始まるのだが、Zさんまで使い切り、その後はαさん、βさんと続き、εさんまである。新書のボリュームでこんなに発達障害者の具体的なケースが紹介されている本も珍しい気がしており、子育て関係なく、発達障害当事者がどんな風に考え・困っているのかを理解するのに参考になると思う。

    0
    2025年08月24日
  • 子どもをうまく愛せない親たち 発達障害のある親の子育て支援の現場から

    Posted by ブクログ

    発達障害をもつ子どもを育てる親たちへ向けた本かと思ったら、親自身が発達障害をもっている場合の話がメインで、面食らったというか目から鱗だった。確かにそっちのパターンだって無論ありますよね、っていうかよく読まなくても副題がちゃんとその意味だった。

    発達障害があると、社会性や共感性に乏しかったり、認知に歪みがあったりして、一筋縄ではいかない育児をしていく上ではたくさんの困難を抱えることとなる。
    そういった親たちにとって、「子育てには愛情だけがすべてではない」「子育ての技術さえあれば十分にやっていける」という筆者の提唱は大きな救いなのではないか。
    そうやってお世話できるんだとしたらそれはほかならぬ愛

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    2025年05月17日
  • 子どもをうまく愛せない親たち 発達障害のある親の子育て支援の現場から

    Posted by ブクログ

    著者は非行臨床や犯罪心理学,児童虐待に詳しい。ニュースを見ていると何でこんな悲しい事件に子供が巻き込まれのか、と言うことも思うが、批判を恐れずに言えば、それは親もまた社会の助けが必要だったり、自身の処理能力からの乖離から発生するものだという。
    上手くいかない状況、それを克復するためには愛情ではなく、つまるところ技術が必要だという。
    ここで言う愛情とは巷で出回っている話。例えば母乳だけで育てることが愛情と一人よがりに思うのではなく、ミルクも交えて行うことが結果的に正となる。抱っこするだけでは赤ん坊は寝つけないことは大いにありえる話であり、少し動き回ることで赤ん坊の心拍数は下がっていき泣き止むこと

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    2025年05月05日

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