橋本和明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
発達障害をもつ子どもを育てる親たちへ向けた本かと思ったら、親自身が発達障害をもっている場合の話がメインで、面食らったというか目から鱗だった。確かにそっちのパターンだって無論ありますよね、っていうかよく読まなくても副題がちゃんとその意味だった。
発達障害があると、社会性や共感性に乏しかったり、認知に歪みがあったりして、一筋縄ではいかない育児をしていく上ではたくさんの困難を抱えることとなる。
そういった親たちにとって、「子育てには愛情だけがすべてではない」「子育ての技術さえあれば十分にやっていける」という筆者の提唱は大きな救いなのではないか。
そうやってお世話できるんだとしたらそれはほかならぬ愛 -
Posted by ブクログ
著者は非行臨床や犯罪心理学,児童虐待に詳しい。ニュースを見ていると何でこんな悲しい事件に子供が巻き込まれのか、と言うことも思うが、批判を恐れずに言えば、それは親もまた社会の助けが必要だったり、自身の処理能力からの乖離から発生するものだという。
上手くいかない状況、それを克復するためには愛情ではなく、つまるところ技術が必要だという。
ここで言う愛情とは巷で出回っている話。例えば母乳だけで育てることが愛情と一人よがりに思うのではなく、ミルクも交えて行うことが結果的に正となる。抱っこするだけでは赤ん坊は寝つけないことは大いにありえる話であり、少し動き回ることで赤ん坊の心拍数は下がっていき泣き止むこと