平松洋の作品一覧
「平松洋」の「ジェームズ・アレン全一冊」「西洋絵画入門! いわくつきの美女たち」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
「いわくつき」というのがみそらしい。神話画、宗教画、物語画、肖像画などで、美女でなければならないという絵画を選んでいる。美女というからには、個人的感性も関わってくるだろうが、それをなんとか回避してるわけだ。
ティツィアーノ「フローラ」の左手のVサインには驚いたな。これは婚姻によって処女の帯を断ち切り、二人が結ばれる行為を表している。
ギリシャ神話で甚る初の女性とされるパンドーラーの持つ箱(もともとは壺)が子宮あるいは女性性器を表し、そこにあらゆ災厄を詰め込んだというが、女性嫌悪(ミソジニー)も甚だしい。
その他、神話、キリスト教、アレゴリー、物語、宿命の悪女(ファム・ファタール)などでの美女がてんこ盛り。
第5章の「肖像画」も面白い。シャルル7世の愛妾アニエス・ソレルを描いたジャン・フーケ「ムランの聖母子」のおっぱい丸出しも凄いな。宮廷内を自慢のおっぱい丸出しで歩いていたというのだから。ルートヴィヒⅠ世の美人ギャラリーというのにもびっくり。他にもいくつかそんなギャラリーがあるらしい。エリザベト・ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブランの自画像はなかなか可愛い。
まあ、個人的な感想だが、レオナルド・ダ・ヴィンチとティツィアーノの描く美女は隔絶してる。フィリッポ・リッピもいいな。
そうそう、レオナルド・ダ・ヴィンチの「白貂を抱く貴婦人」の白貂(ギリシャ語がガレー)は、モデルの名前ガッレラーニと、パトロンのスフォルツァ公のあだ名の白貂を表している。モナ・リザの微笑は、イタリア語の楽しい(ジョコンダ)がモデルのリーザ・デル・ジョコンダを示している。ヴァザーリ「芸術家列伝」によると、モナ・リザを描く際に、楽士や道化をそばにおき彼女を楽しませたとあり、その場面を描いたチェーザレ・マッカーリ「モナリザを描くレオナルド」(1863)なんて絵もある。レオナルド独特のアトリヴュートみたいなものか。
ピエロ・デ・コジモ「シモネッタ・ヴェスプッチの肖像」の蛇の首飾りは「アスクレーピオスの杖」であって医神を表す。医学はイタリア語で「メディチーナ」で、薬を語源とする「メディチ」家に愛された女性を意味しているとか。西洋絵画は目を凝らして、いろいろなものを読み取らないといけないね。