朝日新聞横浜総局の作品一覧
「朝日新聞横浜総局」の「刑事の結界」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「朝日新聞横浜総局」の「刑事の結界」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
結界とは元々は仏教用語であり、聖なるものと俗なるものをわける境目のことである。本書では、法と犯罪、犯人と被害者、己と組織、警察官と人間などの境界線の意味で使っているようである。
刑事はかつて、「でかさん」と呼ばれていたという。頑固で口が堅く、情に厚い。本書は、どこか昭和の匂いがする一人の「でかさん」・島田伸一が在職中に経験した事件を、島田の視点から書き起こしたものである。書き手は朝日新聞横浜総局の若手記者。島田を始め、多くの証人の話を聞き取り、いくつかの事件を小説風に仕上げている。
技巧的にうまいという類の本ではない。が、ある種、朴訥な印象の事件簿からは、現実の事件の収まりのつかなさがにじ
Posted by ブクログ
朝日新聞・地方版連載の書籍化。
「地獄」と呼ばれた捜査1科特殊班を支え、2012年に退職したノンキャリア刑事の実録ものだ。
神奈川県警の川崎署・緑署・鶴見署・中原署・相模原署・大和署と歴任した地元の刑事さんというのも引き込まれた要因。
役柄上、失態があればすぐに大きな批判の対象になる警察だけど、こうしてリアルな事件簿を紐解くと、やはり並大抵の苦労ではない。因果な商売とはこのことだ。
ミステリのような謎もトリックもなく、灰色の頭脳を持つ天才探偵も登場しない、地を這うような捜査。
ここで回想される事件に、生まれながらの凶悪犯はいない。犯罪史に残る大事件もない。普通の人間が坂を転げるように罪を犯し、