朝日新聞横浜総局のレビュー一覧

  • 刑事の結界

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    ミステリー、犯罪小説家は好んで読むが、
    実際、本当に身近に、これらの事が降り掛ったらどうだろう、
    もう二度と、タイトルも作家名すら目に耳にしたくないのではないかと
    想像する。
    その強烈さは、形や色を変えながらも決して癒えることはなく、いつまでも関係各者に影響を及ぼし続ける。

    そんな恐ろしさ、悲しさを感じ取れる。

    明日は来ない、かもしれないことへの想像力を持ちたい。

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    2013年10月21日
  • 刑事の結界

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    過酷な職場を定年まで勤め上げられた刑事さんには素直にご苦労様でした、第二の人生も豊かにお過ごし下さいと思う。
    このような形でも、刑事と言う仕事に触れられて嬉しい、感謝しかない。
    勤め上げられた刑事さんのノンフィクションは定期的に刊行して欲しい。
    たとえ良くある”地味な”事件でも、きっと興味深く読めるはず。

    ただ、どこかお涙頂戴な文章には辟易しました。
    被害者家族の心情や刑事さんの執念とか、いいこと書いてあったのになぁ。
    何故だろう。美味しそうなラーメンだったのに‥

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    2013年10月17日
  • 刑事の結界

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    結界とは元々は仏教用語であり、聖なるものと俗なるものをわける境目のことである。本書では、法と犯罪、犯人と被害者、己と組織、警察官と人間などの境界線の意味で使っているようである。

    刑事はかつて、「でかさん」と呼ばれていたという。頑固で口が堅く、情に厚い。本書は、どこか昭和の匂いがする一人の「でかさん」・島田伸一が在職中に経験した事件を、島田の視点から書き起こしたものである。書き手は朝日新聞横浜総局の若手記者。島田を始め、多くの証人の話を聞き取り、いくつかの事件を小説風に仕上げている。

    技巧的にうまいという類の本ではない。が、ある種、朴訥な印象の事件簿からは、現実の事件の収まりのつかなさがにじ

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    2013年07月24日
  • 刑事の結界

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    朝日新聞・地方版連載の書籍化。
    「地獄」と呼ばれた捜査1科特殊班を支え、2012年に退職したノンキャリア刑事の実録ものだ。
    神奈川県警の川崎署・緑署・鶴見署・中原署・相模原署・大和署と歴任した地元の刑事さんというのも引き込まれた要因。
    役柄上、失態があればすぐに大きな批判の対象になる警察だけど、こうしてリアルな事件簿を紐解くと、やはり並大抵の苦労ではない。因果な商売とはこのことだ。
    ミステリのような謎もトリックもなく、灰色の頭脳を持つ天才探偵も登場しない、地を這うような捜査。
    ここで回想される事件に、生まれながらの凶悪犯はいない。犯罪史に残る大事件もない。普通の人間が坂を転げるように罪を犯し、

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    2013年06月07日
  • 刑事の結界

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    刑事ドラマは好きだが、本物の警察官は蛇蝎のように嫌っている。呼吸をするように嘘をつき、平気で犯罪を仕立て、結局何もしない存在するだけ無駄な存在だと思っている。しかし警察周辺のエピソードは真実味があってつい読んでしまう。この本もそう言った種類のもの。コンパクトに話が収められていて非常によい。主人公の刑事も朴訥でいい。でも警察官はやっぱり大嫌いだ。

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    2014年09月21日