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  • 遺伝子が語る免疫学夜話
    4.1
    1巻1,980円 (税込)
    「人類はウイルス、細菌、寄生虫との戦いと共生の歴史。読むとやめられなくなる」──養老孟司 リウマチ・膠原病、クローン病、さらに花粉症、アトピー性皮膚炎などの疾患は、なぜ起きるようになったのか? その背景から、人類が何万年もかけて積み重ねてきた進化の物語を読む。 自己免疫疾患(体を守る免疫が逆に自分の体を攻撃する疾患)とは、清潔で快適な環境を求めてきた人類の代償というべき「宿業の病」。そのような病が生まれたのはなぜか? マラリアやインフルエンザなど感染症との戦いの歴史、寄生虫との共生、腸内細菌叢の知られざる力、爬虫類・昆虫などとの毒を介した生存競争、脊椎動物の「顎」の獲得、ネアンデルタール人との混交、農耕革命・産業革命などの生活様式の変化……数々の驚くべきトピックとともに語る、読み出すとやめられない「遺伝子と免疫」の秘密。 “本書がご紹介するのは、「自己を攻撃する病」がなぜ起きるようになったのかについての夜話です。ただし、その夜話は、できるだけ現代医学の最新のエビデンス(根拠)に基づいてお話ししたいと思っています。根拠として用いたのは、遺伝学やバイオインフォーマティクスの考え方。この最先端の学問を使って、自己免疫疾患やアレルギーといった病気がなぜ起きるようになったのか、その謎について迫りたいと思います。(序章より)” 【目次】 序章 「免疫学」から学ぶこと ■第I部 免疫と遺伝子──時空を超えてつながる病 第1章 病原体なき病 第2章 ガラパゴス島の啓示 第3章 史上最悪のインフルエンザ 第4章 コウモリの不吉 第5章 シマウマのステルス戦略 第6章 進化医学の考え方 ■第II部 免疫と環境──運命を異にする双子の姉妹 第7章 「清潔」という病 第8章 昭和の子ども「青洟」のヒミツ 第9章 寄生虫という「古き友」 第10章 腸内細菌のチカラ ■第III部 免疫系の進化──自己免疫とアレルギーの起源 第11章 顎の出現とともに現れた病 第12章 哺乳類の勝利の代償 第13章 旧人類との邂逅と新型コロナ 第14章 農耕革命の光と影 終章 免疫進化のガラパゴス

ユーザーレビュー

  • 遺伝子が語る免疫学夜話

    Posted by ブクログ

    自己免疫疾患の原因とは、様々な感染症への耐性を持つ遺伝子が同時に自己免疫疾患を発症させる遺伝子であったことが原因とする説。

    飢餓を生き残るための遺伝子が今となっては、糖尿病や肥満症の原因となっている。

    免疫という医学面の話だけでなく、人類の歴史や過去のパンデミック、衛生環境など、様々な面から、自己免疫症を紐解く。

    非常に刺激的な本。
    久しぶり西面白かった。

    0
    2024年10月17日
  • 遺伝子が語る免疫学夜話

    Posted by ブクログ

    半分くらいは既知の情報だったけど人類の発現まで遡っての遺伝子タイプの話はおもしろかったしパンデミック/エピデミックが人類へ長期的に及ぼす効用についての説明も納得感ある そう考えたときの直近のパンデミックはどう捉えたらいいんだろう マイクロバイオームはここでも触れられていた それにしてもわたしはここでも例外なんだなあ 常に基本から外れる人生だよ

    0
    2024年10月15日
  • 遺伝子が語る免疫学夜話

    Posted by ブクログ

    目から鱗が何枚も落ちる。
    自己免疫の仕組みを説明しながら人間社会の発展に伴う疾病の変化と病原体が感染する方法を解説。
    免疫と進化の密接な関係を解き明かしていく。
    不衛生や寄生虫との疾病の関係にも言及し未来の生活と疾病まで予想する。
    文章は平明で分かりやすく、専門用語も苦にならなかった。
    前口動物と後口動物の定義はすっかり忘れていたが、顎の獲得が脊椎動物の進化に大きな影響を与えたことは新知見だった。
    人にお勧めしたい1冊

    0
    2024年10月09日
  • 遺伝子が語る免疫学夜話

    Posted by ブクログ

     これは「人類史」ですね。読んでよかったです。
     太古の森、感染症で高熱に苦しみながら、ものかげにじっと身を潜めることしかできない先祖。そんな先祖と現代の自分を、著者の橋本求さんに「遺伝子」でつないでもらいました。
     自己免疫疾患の患者のひとりとして、体や遺伝子のことを考えながら読みました。

     マラリアという感染症をご存じでしょうか。ハマダラカという蚊が媒介する「マラリア原虫」が原因です。
     余談ですが、マラリア原虫はもと植物(藻類)なんです!知らなかった・・・、マジメに光合成していたのに、いつのまにか動物に手を出し、生き血をすすっとんです!コワ~(他にもそんなヤミ落ち元植物がおるらしですよ

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    2024年07月09日
  • 遺伝子が語る免疫学夜話

    Posted by ブクログ

    驚くほど面白かった
    感染症や免疫学からみた人類の進化

    こういう、生物史を俯瞰するような面白い本が最近ほんと多い
    サピエンス全史とか銃・病原菌・鉄みたいな名著の"巨人の肩に乗り"、更に深める形でこんな面白い本が生まれてるんだろうなー

    0
    2024年05月15日

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