真田信治の作品一覧
「真田信治」の「知ってるようでよく間違う日本語」「21世紀論点シリーズ 脱・標準語の時代(小学館文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「真田信治」の「知ってるようでよく間違う日本語」「21世紀論点シリーズ 脱・標準語の時代(小学館文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
日本語方言のさまざまな話題について、具体的な語例を示しながらコメントしたもの。体系的というよりは、雑学寄り。
難点は、元になったデータの多くが2023年から見ると古すぎること。これは、方言調査には時間がかかるということから考えると、仕方がないことなのかもしれないが、しかし、『日本言語地図』(1966~1974年刊行)はあまりにも古すぎるし、『方言文法全国地図』(1989~)も微妙なところ。また、トピックによっては元になった調査年が示されておらず、現時点における有効性も測れない。
それでも、個別の話題は非常に興味深く刺激的で、日本語の地域的・歴史的多様性に興味がある人にはお薦め。
Posted by ブクログ
>言葉が文化的中心地を軸に同心円状に分布する場合、外層から内側に向けて順次変化してきたと考える立場が「方言周圏論」なのです。
方言周圏論をご存知でしょうか?知らなかったという方は今すぐ読みましょう。『探偵!ナイトスクープ』などでも取り上げられた方言分布に対する非常に有名な仮説です。
方言を扱う雑学本のようなものは多数出版されていると思いますが、本書はアクセントや東西方言境界線、方言周圏論といった非常に濃い部分まで踏み込んでいます。多少読み辛さがあるのですが、この膨大な内容を新書に収めようとしたせいかなと思っています。大量の調査と日本地図による図解が用意されていて新書とは思えないくらいお
Posted by ブクログ
新書なので、厚い記述ではないが、学術的な本である。方言がなくなっている危機的な時代が今。そのことを痛感した。
・1902年、文部省に設置された国語調査委員会は、「方言を調査して標準語を選定する」という方針を持っていた。そこから出た「東西方言境界線」は虚構であった。
・方言周圏論の落とし穴。ナショナリズムの威力を思い知らせるものだから。
・一般に標準語規範の方向へ向けての変化の度合いは女性の方に高い。
・「よろしかったでしょうか」の起源は北海道かも。北海道では現在のことを過去形で表す方言がある。
・メディアによる東京語の浸食により、談話の展開まで東京語の影響が見える。