村田純一の作品一覧
「村田純一」の「技術の哲学 古代ギリシャから現代まで」「心の哲学史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
古代ギリシア時代以降の技術にかんする見かたの変遷を簡潔にたどり、近代以降の科学と技術の関係にまつわる諸問題に検討をおこない、現代のわれわれがどのようなしかたで技術とかかわるべきなのかということを考察しています。
著者は、社会のありかたがあたらしく登場する技術の意味を決定づけるという社会決定論も、あたらしく登場する技術によって人間社会のありかたが決定づけられるという技術決定論も、ともに一面的であることをまぬかれないと批判します。そのうえで著者は、ラトゥールの「アクター・ネットワーク」の考えかたを紹介し、さまざまな技術はわれわれとともに社会を構成しているという見かたを提示するとともに、そうした立場から技術のもつ政治的・倫理的問題について考える視座を明らかにしています。
また、生殖にまつわる技術の進歩がもたらす問題について考察をおこなうにあたり、フェミニズムの立場からの批評を紹介したり、福島の原発事故を例に技術と政治・社会の関係を批判的に解きほぐしていく議論などが展開されています。さらに補論では、西田幾多郎、三木清、戸坂潤の技術論についての簡潔な紹介がなされています。
著者自身は哲学者であり、本書の議論も哲学的な問題についての考察が中心ですが、哲学と自然科学と社会科学の接点に位置しているところに、このテーマの複雑さとおもしろさがあるように思います。