六嶋由岐子の作品一覧
「六嶋由岐子」の「ロンドン骨董街の人びと」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて購入。
骨董をテーマにイギリスの歴史や国民性に触れられた気がする。
個人的に、序盤のような下町の人々と骨董の関わりのほうが好みだった。
中盤以降は筆者が伝統的な古美術商に勤め始めてからのエピソードになり、骨董品の薀蓄やイギリス上流階級の暮らしや国民性などが描写されている。これもとても興味深いものではあったが…
気になったのは、イギリスを肯定的に日本を否定的に評価している部分が多いこと。
階級社会が残るイギリス、その中でも高額な美術品を購入できるような上流階級を相手にする老舗の古美術商が舞台であること、当時の日本がバブルを経験していたことなど、社会や時代背景もあり仕方ないとは思うが、伝統や芸術に理解のあるイギリス、それに比べて日本は…という表現が多く感じて鼻についた。
個人的に興味を惹かれたのは、イン・シツという考え。
美術品、骨董品を競売に掛ける時、それらの品が使われたままの状況にしておくこと…らしい(絵は屋敷の壁に掛けたまま、のような感じ)。
あるがままを愛するということだろうか。道具は使ってこそ、使われてこそ本望…というような。その道具の「あるがまま」を評価するような考えがとても美しいと思った。