岸本忠三の作品一覧
「岸本忠三」の「現代免疫物語frontier mRNAワクチン、アクテムラ、CAR-T細胞、腸管免疫の最前線」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
「岸本忠三」の「現代免疫物語frontier mRNAワクチン、アクテムラ、CAR-T細胞、腸管免疫の最前線」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
1918年に起きたスペイン風邪。当時、世界ではインフルエンザはウイルスではなく、病原菌であるインフルエンザ菌によって起こると考えられていた。アメリカでは戦争資金を集めるためのパレードが計画されていたが、政治家や国民から感染症が楽観視され、パレードは決行された。その結果、感染が広がり、多くの死者が出た。菌を使って研究していたため、ウイルスを使わなければ作れないワクチンの開発にもつながらなかった。スペイン風邪の正体がウイルスだと分かったのは、1930年代に電子顕微鏡が発明されて以降のことだった。コロナ禍では、数週間でウイルスが発見され、遺伝子の配列が公表されたのは2日後だった。このスピード感は現代ならではなのだろう。また、昔は無用の長物とみられていた虫垂が、2014年に腸管免疫で重要なIgA抗体を生み出すB細胞を大腸に送り出す役割を果たしていることが突き止められた。虫垂炎では虫垂を切除することもあったが、むやみに取らないほうがいいという判断する人もいる。今知らなかったら、私はずっと切除するもと思い込んでいただろう。著しい勢いで更新されていく医学の知識に合わせて、病気の偏見や常識、価値観も更新していかなければならない。
医学は日進月歩で発展している。昨日までの常識が変わることもあるが、その一つひとつの変化が積み重なり、少しずつ確実に医学を前に進めているのだと思う。